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リウビアと共に旅する魔法の木  作者: 阿古久曽
17歳になった私と“木”との再会
5/26

明日への事前準備

「ガチャ」とドアを閉めて

枝を机の上に、そっと置いてあげました。

「まず、名前とかはあったりするんですか?木って呼ぶのはおかしいですので。」

「マートル...仲間内では間違えられて、よくそう呼ばれておったわい。じゃからそう呼んでくれ。」

「わかりましたよ。マートルさん。」

「というか、ずっと謎だったんですけど、どうして私はあなたと話すことができるのですか?」

「それはな...お前さんとわしの活力の波長が、全く同じだからじゃよ。」

「全く?」

「そうじゃ。だからわしはお前さんと会おうとしたことがあったのじゃが...。

 当時のお前さんは、わしの放つ活力で気絶してしまってのぉ...

 だから、お前さんが十分大きくなるのを待ったんじゃ」

「へぇ~。だからあの時、あんなところで寝ていたんですか...。」

10年越しに真相がわかりました。

...正直、もうどうでもよかったのですけどね。


そんなことは置いておいて

「マートルさん。あなたに活力をあげるにしても、私は何をすればいいんですか?」

「何もせんでよい。勝手にいただいていくからのぉ。ホッホッホ。」

 いやいや何も面白くないんですが...。

「というか、それどういう原理なんですか?いつか悪用されそうなんですけど。」

「お前さんのために活力を増やす際に、いくらかいただくだけじゃから問題ないわい。」

「つまり、あなたしかできないということですか?」

「うむ。お前さんと同じ波長の活力を使えるやつが出て来ない限りはな。」


 「リウビア~。ご飯よ~。」

マートルさんと、これからについて話し合っていると

お母さんの呼ぶ声が聞こえ、私は一階へ向かいました。

「今日はお父さん隣町に行ってるから、今夜は二人だけね。」

いつもより野菜多めの夕食をいただいてから

いつもと変わらない流れで、私は布団に入りました。

「おやすみなさい。マートルさん。」

「......。」

寝てるんですかね...。

いや、死んでたりしませんかね。

ベッドから起き上って

「お~い、マートルさ~ん。」

全身全霊で振り回していると反応がありました。

動いてくれないので、とても分かりにくくて困ります。

「......ん。」

「マートルさん、生きてますか?」

「ん...。生きておるぞ...。一日くらいなら何もなくても生きておられるから...の......。」

そう言って、また眠ってしまったようです。

とりあえず一安心。

明日に向けての構想は、もうすでに練りました。

頭の中でそれを復唱している内に、私はいつしか眠りについていました。

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