02【忍者と追手】
コントの第二弾です。
忍者と追手の掛け合いです。
忍者「はあ、はあ……ここまでか」
追手「ここまでだな、観念しろ忍者!
というか、どうして行き止まりに
向かって逃げたんだ?」
忍者「くそっ、まさかこんなところで迷子に
なるなんて」
追手「方向音痴かよ。
忍者としては致命的だな。
でも普通、逃走経路とかいざという時の
逃げ道とか考えておかない?」
忍者「走っている最中に、いろいろな事考えている
余裕なんてあるかよ」
追手「前提は合っているが本質が間違っている。
ていうか何で忍者になったの?
向いているとは思えないんだけど」
忍者「ここしか雇ってくれるところが無かった」
追手「ごめんなさい!
傷つけるつもりは無かったんです!」
忍者「こっちだって遊びじゃないんだ。
金の分は働かねーとな……」
追手「ちなみにいくらもらっているんだ?」
忍者「日給で8200円だ」
追手「安いなあ、ウチの機密。
だがここまでだ。
さっさと奪った巻物を返してもらおうか」
忍者「ククク……だがまだ手は残されている!
くらえい! 分身の術!!」
追手「く……これは!
ど、どれが本体だ……卑怯者め」
忍者「どれが本物かわかるまい」
追手「てやああああっ!!(剣撃音)
や、やはりダメか……!」
忍者「バカめ! 今斬ったのは! 本物だ!!」
追手「え? えええええええ!?」
忍者「クク……よくぞ見破ったっていうか、
最初から本体当てる? フツー。
空気読めないってよく言われないキミ?」
追手「この俺が悪かったというのかマジごめん。
いやなんか適当に刀振ったらその」
忍者「しかしまだ手は残されている!
くらえい! 煙玉!!」
追手「う……っ、煙幕か!
ゲホッゴホッ、この……!」
忍者「ククク、また会おう……ハッハッハ……
ヴェッホッゲホッ!? ゴホホッ!!」
追手「大丈夫?
煙の量間違えたの?」
忍者「ク……ッ、またも見破られるとは」
追手「少なくとも今の出来事に自分は関わって
いないよ?
完全にそちらの失態だよね?」
忍者「では最後の手段!
くらえい! 変わり身の術!!」
追手「!? これは……古典的表現で使われる
丸太!?
さっき分身が見破られた時に使えば
良かったものを……
ここまで追い詰めたのに―――
クソッ!!(打撃音)」
忍者「ぐはっ!!
この変わり身の術まで
見破られるとは……!」
追手「いやそれ変わられてないから。
どちらかというと変身? 変化の術?」
忍者「もはやこれまでか……」
追手「いやまあ、もう何かとどめを刺すのも
後味悪いし、奪った巻物返してもらう
だけでいいから」
忍者「ん? 見逃してくれるのか?」
追手「ああ。それとちょっと頼みが」
忍者「頼み?」
追手「帰り道一緒に探して」
忍者「お前も迷子なのかよ」
終わり
( ・ω・)最後まで読んでくださり
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