30.魔法の修行
「あっちは手下を使って、本命は完全に隠れてる……」
「そう、それは難しいね。本命は現れず……でもそれじゃ敵がやることが達成できないんじゃない?」ラミーの言葉に何かが勘づく。
確かに敵の目的が何であれ、私に刺客を送ってくるということは消すことは確かだが、最強部隊を送り込んでこないとは余裕なのか?
今回の刺客で人選変更する気になるか……まぁ、ともかく来た刺客は殺るだけだ。
私が前に出る理由もないし、弟子達の育成に集中しよう。
「よし……これで……」窓際に完成した魔道具を起動させる。
隠蔽魔法を仕込んだ魔道具はラミーの鍛冶屋と周辺に結界を展開し、絶対にラミーの鍛冶屋にたどり着けないようになっている。
これは魔王領の中で罠として使われていた。
隠蔽魔法ではあるが向かう場所には魔法が展開している限り、たどり着けないことから迷宮魔法と呼ばれている。
これで刺客は入っては来れない。
「だけどこれで私の店にも……」
「まぁまぁ、それまでのお金は私が上げた鱗で何とか……」
「はぁ~……まぁ、自分が了承しちゃったもんね! 別に追い出さないし、いつでも居ていいよ。さぁ、朝食しようか!」
「そうだな。二人を呼んでくるよ!!」
部屋に戻るとまだ床にリーネとシナが横たわっていた。
その目は渦を巻いている。
「お~い、二人共朝食だよ!」
「ふへぇ! し、師匠! 私はまだまだです!!」と慌てて起き上がるリーネを見て、ミーシャは何も言えず、そこに立ち止まった。
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