19.神典協会直属最強部隊・第四席
「突然、現れて刃を向けるなんて少し言葉が足りないんじゃない!!」
「そうか、だが俺が聞いた話じゃお前はもう既に知っているはずだが……」杖と剣が競り合う中で言葉を交わすが、相手はミーシャのことを情報として聞いている。
だがおかしい。
どういうこと?
最近の私は神典協会に関与したことなんてないし、こいつだって私のこと知らないはず……。
別にどこかの組織に目を付けられているわけでもないし……。
「誰か私を知っているということはわかった。だけどその情報を知っていて、私を殺すだなんて……いい気になるな!!」剣を弾き、距離を取る。
「俺が聞かされたのは、お前は協会の敵って言うことだけだ。別に強さとかは聞かされてねぇが……まぁ、敵対者は殺すのが協会のルールでねぇ!」
「そうか……じゃあその依頼主のことを吐いてもらおうか!」
「はっ! 嫌に決まってんだろ!!」交渉は決裂で青年は再び剣を構え、接近してきた。
だけどこのまま近距離戦は勝敗がつかない。
更に神典協会の最強部隊の一人なら、自分以下の呪いや闇などは通じない。
まぁ、私の魔法ならどうってことないけど……聖者には聖なる力で!
「――《聖光障壁》」
青年が剣をミーシャに突き刺すと同時にその間に光の壁が展開し、刃を防ぐ。
「ッ――ハァァァァァッ!! 《光の一撃》ッ!!」防がれたが、瞬時に刀身に魔力を流した攻撃を繰り出してきた。
そしてバリンと一撃に光・防御系中位魔法に亀裂が入った。
「クソッ――《武器召喚――ミアルス》ッ!!」
その瞬間、ミーシャは後ろにいるリーネに杖を投げ、剣を取る。
「ふッ――――」
「ハァァァッ――――」
同時に剣を振るい、剣を鍔ぜり合う。
「私を見くびるな!!」
即座に青年の剣を弾き、斬撃を繰り出す。
「ぐッ!」
鋭い三連撃が青年の胴体を繰り裂く。
二千年も生きてきた中で魔法以外のことも鍛錬し、極める時間は余るほどにあった。
今現在のミーシャは魔法使いから始まり、通常の剣士とも渡り合える……いや凌ぐほどの技術を持つ。
「で、お前の名前を聞こうか……」剣先を突き付け、青年に問う。
青年は態度を改め、真っ直ぐとミーシャを見る。
「そうだな……俺は『神典協会直属最強部隊・第四席』ファルス・ロンバルト。これで十分かな?」
「えぇ、予想通り。で、依頼主の方は?」
「……まぁ、そうだな。少し考えればおかしいと思うな……SSS級モンスター討伐した奴を俺一人でなんて……」
「理解が遅くないか? だったら君は私に殺されるために来たんだね!」
少し挑発と急な戦闘での嫌味を重ねた。
ミーシャの言葉にファルスは下を見て、俯く。
するとファルスの懐が光り、手を伸ばし、水晶に顔を近づける。
「隊長、はい……はい、了解しました。まぁ、今日はひとまず帰るわ!」
「勝手に戦闘行っておいてか? 部隊の者に伝えろ! 次に来るなら容赦なく殺すってな!!」
「……あぁ、もう伝えたよ」ファルスは水晶をミーシャの方に向けている。
伝達魔法が付与されているなら、今のミーシャの声は向こうに聞こえている。
「ふん!」
「じゃあな!」
後味が悪すぎる展開になったが、ひとまず神典協会関係からおさらばした。
だけど……。
「どうしよう……この討伐依頼、報告しないといけないけど……」
「完全に敵地ですね……」
「まぁ、諸々のこと考えるとこの依頼自体も怪しすぎるからいっか! さて、次の目的地は――」
「――何ですか!?」
「アリュラ魔法国だ!!」
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