10.生霊女の事情
遅くなり申し訳ありません。
薬草、ハーブについて調べてたらヤバいものにたどり着きました。作中ぼかしてかいてます。ご了承ください。
結果からして、ヤバい方のクスリでした。
生霊女曰く、最初はヤバい方の薬とは知らなかったらしい。
生霊女は健康目的で、ラベンダーやレモングラスなどブレンドしたお茶を飲んでいたそうだ。
ところが、贔屓にしてい店の店主が病気になってしまい、ここ2年程休業しているらしい。
高齢の気さくな店主で妻を亡くし1人で切り盛りしていた為ストックしていたお茶も使い果たしてしまった。
別の店のお茶も試したがどれも口に合わず、ストレスがたまっていった。そんな時に西のヴェステン地区の市場で見つけたのが、あのお茶だった。
西のヴェステン地区は、港もあり新鮮な魚介類や外海からくる船には珍しい趣向品等色んなものが入ってくる。
市場ではバザーや路上販売もあり活気が溢れ、様々なものが売られている。
外海からの商人はヴェステン地区にある、商業協会で市場での出店許可証と出店手数料を払えば誰でも商品を売買する事ができるんだ。
もちろん本人確認の書類、身分証明書が必要不可欠である。
たが、全部ではない。
抜け穴は何処にでもあるのだ。
警備隊の見廻りを掻い潜って、数十分単位で場所を変えて無断出店している奴、常に移動しながら販売する奴、偽物の許可証で出店する奴など言ったらキリがない。
もちろんハイドランジアの政府も取り締まりを強化して許可証を首から提げるか、見える場所に張り出すなど指導しているが現状はいたちごっこだ。
それで、生霊女は見事に悪質な方に引っ掛かってしまった。
外海のあまり見た事のない異国の服で、眼鏡をかけた40代くらいの男。生霊女が近くの露店でお茶を見ていた所に声をかけてきた。
その男は、リラックス効果があり気分もスッキリし高揚感も得られるというブレンドハーブ茶を勧めてきたそうだ。
煮出すのに時間がかかるのと苦いのがデメリットだが、鎮静効果や高揚感が得られるらしい。しかも手頃に手に入る材料と試飲したものはオレンジ色で甘く飲みやすかったため押しに負けて買ってしまった。自宅に帰って初めて自分で作ったものは苦すぎて飲めた代物じゃあなかったが割と高額なお茶だった為、砂糖を多めにいれて飲んだ。
それからはもう、このお茶無しでは生きていけないと思う程はまってしまい、ハイドランジアでは生息していない植物の根皮粉末を度々その商人から買って、職場にまで持ち込んで1日に何杯も飲み、半年程飲み続けた。
異変を感じたのは、周囲の反応だった。
視線が会っていないと言われ、明後日の方向に話しかけていると言われ、シンとしている会議中にいきなり笑いだす。かとおもえば急に怯え、泣き叫ぶ。
職場から自宅謹慎を言われてもあのお茶だけは飲み続けた。
飲まないと不安になる。
材料が切れ、あの商人を探してヴェステン地区の市場に行く途中で、何故か恐怖心でしゃがみこんだ所を声をかけてきたのがこの素敵紳士だった。
生霊女の症状をみるなり病院に運び、暴れる生霊女を説得し入院させた。
そこではじめて自分が何らかの薬物による中毒症状だと知った。
素敵紳士は生霊女の職場にも連絡し、薬物中毒症状というのは伏せて免疫系の病気で長く入院すると連絡し、家族にも同じように説明したのだ。
薬物中毒者は精神病棟の更生施設に入れられる。
薬物の種類によって長期的に体内から毒を抜き、精神病棟を出たとしても再発を押さえるため定期的に通わなければならない。ハイドランジアではそう決められている。
ただ、この生霊女の飲んでいたお茶はハイドランジアでも知られていないもので、あのまま飲み続けていれば死亡する可能性もある程強いものだった。
素敵紳士は生霊女から、残っていたお茶とお茶の作り方を聞き出し、更に商人の人相をきいて親身になって聞いてくれたのをきっかけに、素敵紳士に好意を抱いていった。
しかし、生霊女は薬物中毒で寝たきりになり、点滴で生きているような状態だった。
そんなある時、寝たきりの自分を見下ろしている自分の状態にああ、死ぬのかと漠然と思った時、せめて死ぬまで素敵紳士の側にいたいと思い、今に至る。
と、まあ、そんな話を素敵紳士に対するノロケを度々熱くあつううっく語る生霊女の話を根気よく聞いた。
作中のお茶は某料理サイトにレシピが掲載されてました。違法にならないのかな…あれ。
作中では植物の名前をわざと入れてません。
花とかは食べれたりする種類ありますけどね。
その気になれば日本で全部手に入るし、通販で普通に売ってます。危ないです。商品名も掲載しませんよ。安全第一です。
くれぐれも使用しないでくださいね。




