願いの場所
何かを願うことを知らない
毎日同じ事の繰り返しだった
気が付くといつも寝る寸前だった
世界がぐるぐると日に日にスピードを増していく
そんな中 僕は夢を見始めた
______________夢の舞台はどこだろう?
ここは草原 辺り一面 何故か鏡がたくさん散らばっていた
大きい鏡 小さい鏡 丸い鏡 四角い鏡 色々あった
恐る恐る 鏡を覗いてみた おそらく自分の知る限りの総てがそこに見えた
しかしそこに自分の姿はなかった あるのは忘れかけていた思い出だった
今 僕の記憶がよみがえった まるで昨日の事かの様にはっきりと
そして くっきりと 心の穴を埋め尽くしてくれた
どうやら急ぎすぎたようだ 僕は大切なものを失うところだった
どこかで道を間違えてしまったらしい 今度は大丈夫
最早 心に迷いなど無い 一瞬総てがほほえんだ気がしたから
今まで歩んで来た道は無駄ではない って教えてくれた 本当に一瞬で
だから今度は一生をかけて 新たに大切なものを守り抜くんだ
そう 願いの場所から もう一度 出発するんだ 途中から
まずは 願いの場所まで ひとっ走りだ
草原の奥に 森が見えた きっとあの向こうにあるのだろう
そう思って入ってみると 何か影が横切った 一体何だろう?
それは自分だった とても恐ろしい凶悪な自分 裏の顔がそこにあった
突如 窓ガラスが現れた そこに先刻の凶悪な自分がいた
それは間違いなく反射した自分の姿だった 僕は恐くなって逃げ出した
どんどん森の奥に入っていった 一層裏が表を支配した 最悪だ
幾つもの似分が地分の中に入ってくるのを自分で感じた
走れ 走れ 走るんだ 光のある方へ ここには何もありはしないのだから
それが本当かどうかはわからない とにかくここにはいたくなかった
その時光が差し込んできた 僕は吸い込まれるように滑り込んだ
見てしまった 知ってしまった これが真実なのか
一秒たりとも見つめることができなかった 完全に自分を見失っていた
次はどこに出るのだろう 願いながら 悔しがっていた
完全に初期の作風ですね(*´・ω・`)b