第三話「色々間違ってるだろ?」
やばいな~、これ。自分の妄想ダダ漏れだわ・・・
気がつくと何故か動けなかった。
腕は拘束された様に動かせない・・・
うん、例えるなら縛られてる様な・・・と言っても
なんだろ、直に縄でって感じじゃない。
食い込んでる感じしないし。
いや、別に縛られた経験、ないよ?
例えるなら・・・簀巻き?いや、簀巻きもないって。
ゾゾゾゾゾ・・・・
な!なんか居る!?
なんか首筋を這ってる!
え?なに?虫?無理無理無理!
うわ、どうしよう・・・ひょっとして奴?G?それともナメクジ?
あばばばばばばb・・・・
「はぁ はぁ すんすん レロレロ」
・・・・・ん?ってか生暖かい?それに息遣い?
「カプッ あむあむあむ・・・」
やっとのことで目を開いたそこには・・・
例のケモミミメイドが『全裸の幼女』を抱き締め、首筋を舐めたり咬んだり・・・
まぁ、その『全裸の幼女』ってワタシなんだが・・・
「おぃ・・・・」
「あ、起きた・・・・おはようございます、トーヤお嬢様」
あぁ、そうそう、ワタシの名前、トーヤと言うらしい。
んで今まさに犯罪に手を染めようとしているのがメイドのローラ。
ワタシの専属らしい。ブロンドって言うか金髪?
ショートボブに犬のような耳をしている。
「おはよう。・・・所で、何故ワタシは全裸に剥かれて・・・
抱き締められて首筋甘噛みされてるのかしら?」
「・・・・はぃ?」
なに?そのなんか間違った?みたいな顔は??
「ワタシは朝、起こしてねって言っただけよね?」
「はい、ですからこうして・・・・」
「まてまて、もっと普通な起こし方があるでしょ?」
「・・・ホントに記憶が無いのですね、お嬢様・・・」
「え?」
「舐めたり甘噛みで起こすように命じたのはトーヤお嬢様です」
「・・・・うそん。」
どうも以前の魂?どっか飛んでったって言う本来の少女が言い出したことらしい。
なんでも気持ちよく目覚めるためとか・・・
違う意味で気持ちいけど。
12歳で・・・恐ろしい変態チックな・・・
「でもなんで全裸?寝る前、パジャマ着てたよね?」
「はい、ですがこの後、お着換えするでしょう?ついでだから剥いちゃいましたw」
・・・なんか疲れた・・・
朝から色々あったが取りあえず着替えて食堂まで来た。
すげーんだぜ、テーブル、でけーの。アニメとかでよくあるやつ。
20人位一緒に食事出来そうなやつ。
その端っこに一人分の食事・・・
「あれ?みんなは?」
「旦那様や奥様は既にお出かけになられました。」
あぁ、そうですか・・・
「んで・・・ワタシひとりだけか・・・」
なんか、寂しいねぇ・・・これって・・・
「みんな・・あなたたちは食事したの?」
「いえ、私たちはお嬢様が済まされたあとに・・」
「一緒に食べない?」
「よろしいのですか?!」
えらくびっくりしてるな・・・
「私たちはとてもお嬢様をご一緒にお食事できるような身分では・・・」
あぁ、そういうことね。
なんかね、この世界、結構身分とかきびしいらしいのよ。
んでここのメメイドさん、ケモミミ?亜人?ばかりなんだけど
身分がかなり底辺らしい。
「まぁきにしないで。ワタシがいいって言ってるんだし」
「でも・・・」
「んじゃ命令、一緒に食べなさい。」
そんなこんなで一緒に食べることになったんだけど・・・
何故かみんなテーブルに座らない。
ワタシの前にはお皿に綺麗に盛り付けられた料理が何種類も並んでいるが
彼女たちは一品のみ。ご飯?のような穀物の上になんか色々乗ってる・・・
いわゆるドンブリ?みたいなんだろうと思うんだけど・・・
銀色の真横から見ると台形の・・・安定のよさそうな・・・
そう、あれよ、ドックフードとか入ってそうな・・・
しかもそれをおもむろに地べたに置くと
「いただきます!」
掛け声と共に頭を突っ込んで手も使わずに食べ始めた。
絵面がシュールすぎない?
メイド服のケモミミ少女が並んで土下座のような姿勢で・・・
「ちょ!まてまてまて!」
一斉に動作が止まり、全員こっちを見てる・・・・『おあずけ』状態
もう我慢できませんって感じで食器とこっちを交互にみてる・・・
「・・・なんか変な趣味に目覚めそうね・・・」
話を聞いてみると、どうもこの食べ方も以前のワタシが命じたらしい。
その後、彼女たちにスプーンを渡し、テーブルで食事する様説得した。
|д゜)