第二十八話「エンディング・・・詐欺?」
コンコン。
「はいはい、どうぞ~♪」
ここは毎度おなじみな神の部屋。
「どんも~、ひっさしぶりやね~」
「おぉ?君か、久しぶりだねぇ。」
彼の元を訪れたのは同僚の神、通称「山神」。主に山に生息する野生動物の管理が担当だ。
「今日はどうしたんだい?」
「いんや~、うちの管轄の山に変なのがいたんでね?捕獲してきたんだぁよ。」
「それをなぜうちに?」
「どうもなぁ?君んとこから来たっぽいんだわ。」
きしゃーーーーーー!ふーーーーーーーっ!!
「・・・・こ、これかい?」
「んだ・・・かなり荒ぶってるけんど、一応、元サキュバスの霊体だぁよ。」
はなせーーーーー!!ごるぁぁぁぁ!!
「こ、こりゃ・・・参ったな・・・」
あたしゃもどらんぞーーー!!!はなせごるぁぁ!
「お宅んとこの子で間違いないべ?」
「あ?あぁ・・・そうだねぇ・・・わかった。預かるわ。」
「おぉう、んじゃよろしくなぁ。」
いやじゃぁぁっぁぁぁ!帰りたくないぃぃぃぃ!!!
「さて、困ったことになったねぇ・・・」
もしゃもしゃもしゃ・・・
「とりあえずあったお菓子なんだけど・・・うまいかい?」
もしゃもしゃ・・・うむ、意外といけるねぇ、このう○い棒っての・・・
「あぁ、お茶も入れといたから。口の中ぱっさぱさになるでしょ?」
気が利くねぇ。あんた。
「さて、状況は説明させてもらったけど」
あー、わたしゃ戻らないよ?
「それだと色々困るんだけど・・・」
とりあえず、あたしの身体に入ってる人と話しできないかなぁ?
「・・・そうだね、直接話したほうがいいかもだね。とりあえず呼んでみるか。」
『と言うわけで、呼んでみました♪』
おぃ!
『いや~悪いね、度々。丁度お風呂入っててくれたんでね。軽く溺れさせてみた♪』
来るのは構わんのだけど・・・苦しいのは勘弁!
『悪い悪い、次からは気をつけるよ』
まだ呼ぶ気かのかよ!
「・・・あの~」
ん?
『あぁ、そうそう、紹介するね。この子は君が今入ってる身体の持ち主』
「・・・はじめまして?でいいのかしら・・・」
ちょっとまて、魂だけ成仏したっていってなかった?
『いや、成仏とは言ってないよ、どっか行っちゃったっていったの』
それがなんで・・・
『山で野生に帰ってるところを捕獲してね♪』
捕獲って・・・・
「恥ずかしながら帰って参りました」
小野田さんかよ!!
『まぁ、そんなわけで・・・今後、どうしようか?って話なんだよ』
んなもん、本人見つかったんなら返さなあかんやろ?
「いえ、あたし戻りたくないんですけど」
そうもいかんでしょ?このままってわけにも・・・
「それに・・・あなたはどうするのよ。」
ってどうなるの?
『それなんだよね。でぇ、どうしようかって・・ね♪』
まぁ、いっか。結構楽しめたし。うん、返すよ。
「そんなあっさりと・・・」
『いいのかい?そんなんで』
良いも何も、元々俺の身体じゃないしね。
「で、でも!あなたはどうなるのよ!!」
『君の元の身体はすでにないよ?』
うん、しょうがないよ。素直に諦める。
「そ、そんな・・・」
それよりも、ごめんね。
「え?」
こんなおっさんが入ってたんじゃ気持ち悪いよね。ほんとごめん。
「・・・・」
『いいのかい?それで』
もともと終わってた人生だしねぇ。楽しませてもらったし。
君が好かれていることもよくわかった。
中身違ってるのに、みんな優しかった。ここいらでもういいかな?ってさ。
『元の身体が無いから・・・このままだと普通に輪廻の輪にもどるしかないよ?』
輪廻か・・・ってことは生まれ変われるのか。ならいいか。ただし、人間でお願い。
『・・・・ちっ!』
舌打ちすんな!・・・油断するとGにされそうで怖いわ・・・
『んじゃそういうことで・・・身体は元の持ち主に、君は輪廻の輪にってことで良いんだね?』
ん、それで。
『おっけー、んじゃ隣の部屋でまってて』
ん?隣の部屋?っていきなり扉出てきたし・・・んじゃ、。
パタン。
『・・・・・』
「・・・・・」
『・・・・で?諦めて戻ってくれる?』
「・・・・・相談なんだけど」
「・・・・げほっ!ごほっ!!」
「お嬢様!!」
あ?あれ?ローラ?
「心配したんですよ?まったくもう!!」
な、なんで戻って・・・
「大丈夫?トーヤちゃん!」
あれ?ミミ?
「気を付けないといかんじゃろ?まったく」
ど、ドルガー???
「お嬢様!!だいjy・・・」
「・・・成敗!!」
どーん!!
あ、メイが壁に刺さった・・・
「駄目だよ?お風呂で寝ちゃあ♪まったくおねぇちゃんったら。」
え?
「ほんと危なっかしんだから♪」
だ、だれ????
(=_=)




