第十話「林道に出会いを求めるのは間違ってるでしょ?」
あかん、また一人?増やしてもうた・・・
3姉妹?3兄妹と言っていたので家?と言うか屋敷まで一緒に来るかと思っていたが途中で別れた。
何でも屋敷の近くに住んでるらしい。
ミミも一応、屋敷のメイドなのだが別に住んでる。
メイもローラも住み込みだし、一緒に住めばいいのに。
理由を聞いたら「兄の女装がウザい。」との事だった。
普通に見たらわからないレベルだし気にならないと思ったがそこは流石に身内だからかねぇ?
午前中で学院が終わってしまったので午後は特に予定が無い。折角だから昨日の2輪でちょいとツーリングでも・・・ローラに聞いてみたらあっさりokが出た。
とりあえず庭を走る。
まぁ、庭といってもかなり広い。学院のグラウンドよりも広いかも?
ただまぁ、高低差も無いし道もどちらかと言うと真っ直ぐ気味で直ぐに飽きてきた。
試しに学院まで行ってみた。
この世界、2輪自体珍しいのか思いっきり注目の的。
みんなビックリした感じでコッチを見てる。
そして鼻血吹いてる・・・あれ?
昨日、スカートでのメイの反応みてやばいと思ったので今日はホットパンツ?幼女だから半ズボンと言った方が正しいと思うが・・・あ、また一人撃沈。被害甚大だな。
屋敷から学院までの道は間の山を大きく迂回する形になっている。
学院から少しの所に林道?らしき入口を見つけた。
・・・うん、見つけちゃったのよね。
前世(前のおっちゃんだった頃)での習慣?と言うか・・・
めちゃめちゃ楽しそうな気配。
でもなぁ・・・服汚したらローラ、怒るかしら。
・・・ちょっとなら良いよね?先っちょだけなら。
入ってみると轍も特に目立たず綺麗に整備された林道だった。ウネウネと曲がりくねりながら山頂へと続いてる。
所々で見える景色がめっちゃ綺麗。
あぁ、なんか久しぶりだわ、この感じ。
よく整備された山道を登りきると少し開けた所に出た。
どうやらここが山頂の様だ。
360度パノラマ?っての?
辺りの景色が一望できる。うん、良いねここ。
一か所大きな岩があるけど全部見渡せる。
ぐるるるr・・・・・
ん?なんだ?今の音。
ぐるるるr・・・・・
岩が動いた!
ぐるるるr・・・・・
岩と思っていた物がモソモソと動き出し・・・
イ、イワジャナカッタ!
巨大なドラゴン?竜?同じか、が伸びをしていた。
「・・・・・」
『・・・ほほう、サキュバスとは珍しい。』
喋った!!
『そりゃ喋るさ。これでも一応神竜と呼ばれるくらいだからな。』
うっは、神様なんだ、こいつ。
『お前は・・・麓の家の者か?』
「は、はい。トーヤ クラークと申します。」
『ふむ、わしを見ても驚かんようだな。』
いや、充分驚いたって。
『何やら良い匂いもするのう・・・』
やばい、食われる?
『・・・・・』
「・・・・・・」
『・・・・・だ、』
「・・・・・?」
『第一印象から決めてました!お願いします!!!』
「・・・・・えっ?」
『わしの妻にならんか?』
・・・・うーわー、ロリコンばっかだな。
「・・・とりあえず、お友達からでいい?」
『そうか・・・これはフラれたのか。いや、拒絶されとらんし、まだチャンスはあるという事だな?』
ポジティブだねぇ・・・まぁ、襲い掛かって来ないだけメイよりは好感度高いけどね。
そのあと話してわかったんだけど、彼、神竜の名前はドルガーと言うらしい。意外な事に年齢はまだ13歳とか。
・・・ほとんどタメじゃん。ロリコンとか言ってすまん。
最近、この山に住み着いたらしい。
見た目はかなり凶悪な感じなんだけど実はベジタリアンらしい。肉は食わんらしい。
話し込んですっかり遅くなってしまった。そろそろ帰ると伝えると・・・送ってくれるらしい。
と言うわけで帰りは神竜・・・ドルガーに跨り帰宅。
庭に降りた瞬間、大騒ぎになっていた。
そりゃ驚くよね。
(つД`)ノ