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satellite  作者: あさしん
Alice strated
3/4

Alice heard

「アリス、目が覚めたわね。」

目の前に居たのは、緑髪でスタイルの良い女性。眼鏡を掛けていて、右耳には桃色のピアスをしていた。

「貴方のデータはもう取得済みだわ、ここに来てくれないかしら?」

緑髪は、私にマップを渡した。

そのマップを除くと、無数に部屋があり、とても難しいマップとなっていた。

その中で一部屋だけ点滅しており、どうやらそこに行けと指示しているようだった。

私の居場所もマップの中に表されていて、カーナビゲーションを見ているような感覚であった。

そして私はベッドがら起き上がり、その部屋へと歩き出した。

70年後の世界は、あまり変わっていないようだった。でもさっきのマップなどは私の居た世界には無く、小さく進歩しているのかと実感した。

歩いて5分くらい、目的の部屋へとたどり着いた。


「こんにちは、アリスちゃん。」

いきなりちゃん付けで呼ばれたことに、私は不快感を示した。

「私の名前はハダル。よろしく。」

ハダルと名乗る男性は、50歳くらいだろうか、私を笑顔で迎え入れてくれた。

「今の世界の話は、もう知っているよね。」

「はい。」

私はこの空間に若干緊張気味だった。

「ならば話は早いね、君の役目を話すよ。まずは・・・」

そして、長々と私の役目について話された。最初は簡単なことらしい。

最後に、私の役目を書かれた資料が渡された。

「それじゃあ、今日はここまで。お疲れ様。」

彼はそのまま部屋から立ち去って行った。

まだちんぷんかんぷんな私は、その資料を最初から最後まで読み通した。

・大和国との外交を成立させる。中立な関係にする。

・ソビエト国(過去名・ロシア連邦)と友好を結ぶ。

・大和国と友好を結ぶ

資料ではここまで記されていた。

最初は、私が特別な人として先頭に立ち、大和国と会談をするようだ。

私にこんな大役ができるのか、そんな不安も頭をよぎっていた。

資料には、日本国と大和国の現状が書かれていた。

・日本国と大和国は、現在何も条約を結んでおらず、多少の貿易のみとなっております。

資料を読んで私は安心した。そこまで悪い関係ではなさそうだった。

それでも私は疑問を抱いた。

何故私がここに来たのか。

でもその疑問は忘れることにした。嫌なことを招きかねないから。


再び私は目が覚めた時の部屋にいた。

私の部屋はここらしい。食事は好きな物を頼むシステムとなっていた。

今日の夕飯はパスタにした。70年後のパスタも美味しかった。



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