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二者択一

「フレンチ君の手作りのホットケーキ美味しいな♪」


将軍の思い人であるハニーは、日頃お世話になっている中年男性が堕天使の手によって最大のピンチに陥っているにも関わらず、三時のおやつであるホットケーキをぱくついていた。読者には隋分呑気なものだと思う人もいるかも知れないが、それは彼女が彼のピンチを全く知らないからである。


「ハニーさんに喜んでいただけるなんて、嬉しいです」


白い頬を赤く染めているのは、博士が溺愛しているフレンチである。彼も思春期真っ盛りの青春時代を過ごしているため、当然ながら女子との恋愛には興味が出てくる。しかも彼の場合、赤の他人である美少女と同居している相当なリア充であるため、彼と同い年の少年であれば、好きになるなというのは無理な話である。


「おや?フレンチ君、顔が赤くなっているけど、もしかしてハニーちゃんのことが好きになったのかな?」


「そ、そんな訳ないでしょう!」


「私の事、好きじゃないの……?」


ハニーが祈るように両手を組み、ウルウルの瞳で彼を見る。

もしこの場で彼女に好きと告白してしまえば、振られるのは明白であり、それだけでなく博士がショックを受けて立ち直れなくなってしまう。けれど嫌いと言った場合彼女を傷つけてしまうことは間違いなかった。彼は明晰な頭脳を(久しぶりに)フル回転させ答えを道簿記出した。彼は得意の営業スマイルで彼女に向かって口を開いた。


「ハニーさんは友達としては好きですよ」

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