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みなぎる自信
彼女はスフレから話を聞くなり、すぐさまこんな提案を出した。
「歌を使うのはどうでしょうか」
「歌?」
「そうです。ふたりをカラオケに誘って、歌わせるのです。ふたりとも音楽は大好きですから仲が悪くても、無下に断るとは思えません。ダメで元々という諺もありますし、ここはひとつ試してみてはいかがでしょうか?」
けれど彼は今一つ腑に落ちないようであった。そこで彼女はこう付け加えた。
「もしあなたひとりで不安でしたら、アップル君と一緒に行くといいでしょう。彼の頼みでしたら、おふたりは決して断りませんから」
彼女は自信のある瞳で彼の目を覗き込む。すると次第に彼が抱いていた不安は消え、心の中から前向きな考えが湧き上がってくるように感じた。
「どうですか、私の提案を試してみますか」
リヨンの問いにスフレが目をキラキラと輝かせ、
「うん、今の俺ならきっとふたりを仲良くできると思う!」
「それならよかったです。成功を期待していますよ」
「応援してくれてありがとう」
こうして彼はアップルとリヨンという強力な助っ人の力を借りて、ふたりの仲を回復させる作戦を本格的に始動させた。




