暴走族と美少年の追いかけっこ
「オラオラオラオラ~!」
「ひえええええええええっ」
博士達が楽しくティータイムをしているのと同時刻、買い物に行ったはずのフレンチは、最近博士の家で騒音被害を出している暴走族の少年、百地萩人に絡まれてしまった。
彼はリーゼントにサングラスといういかにもな風貌で、彼に荒々しく言った。
「てめぇ、俺の暴走に難癖をつけやがったオッサンのとこのガキだな?
ここで会ったからには百年目……日頃の怨みをたっぷりと返してやるぜ!」
その言葉と共に、美少年と暴走族の世にも奇妙な追いかけっこが始まったのである。百地はバイクで彼を追跡するが、腐ってもスターレスリングジム出身のフレンチは、彼の操縦するバイク以上の速度で逃げる。しかしながら、いくら早く走れるといっても人間であることには代わりなく、暫くすると次第に息が切れかけてきた。背後を見ると、彼のバイクが猛スピードで接近していた。
『もうダメだ!』
彼は自分の最期を覚悟し、ぎゅっと目を瞑ったその時、彼の前に何者かが立ちはだかったのである。
「ハニー嬢の友人に迷惑をかけるとはいい度胸ではないか。なぜならばこの私、ジュバルツ=ブラックローを敵に回すという事なのだからな」
彼の助っ人として参上したのは、ハニーに思いを寄せるロリコン中年映画俳優、ジュバルツ=ブラックロー将軍であった。




