フレンチの仕返し
「博士、お風呂って最高ですね」
「うん、そうだね」
現在、博士とフレンチは二人三脚での疲れを癒し、綺麗サッパリになるため風呂に入っている。彼の家はシャワーとバスタブのふたつがあり、彼らはシャワーでしっかり体を洗った後にバスタブに浸かるのが順番となっていた。フレンチは自分の体を洗いながら、こんな事を口にした。
「博士の背中、洗ってあげましょうか?」
「ほんとに!?」
「いつも博士は僕を愛してくださいますからね。
今日はそのお礼をしようと思って」
「大好きなきみに体を洗ってもらえるだなんて、嬉しすぎて天国に行ってしまいそう」
彼のお礼は仕返しなのであるが、今はそれを感じさせないように、あえて優しく丁寧に彼の背中を洗う。
「喜んでいただいて何よりです。
ところで、さっきの二人三脚楽しかったですか?」
「凄く楽しかったよ」
「博士は運動嫌いなのに珍しいですね。具体的にどこが楽しかったんですか」
「そんなの決まっているじゃないか。
きみにさりげなくボディタッチできたことさ」
「へえ、そうなんですか……」
博士がこの後どのようになったのかは、読者の想像に任せるとしよう。ともかく、彼はこの一件で、二人三脚でのボディタッチは控えようと心に決めた。