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旅立ちの時

やっと、描けた。長らく、お待たせしました。

5000文字の予定が、何故か7000文字超えになっていた。通りで時間が掛かった訳だ。

次回の更新も受験が終わるまで未定ですが、今後も宜しくお願いします<m(__)m>

 深夜近くまで分身との実験が続いた。『潜水』は『闇夜之暗殺者ナイト・アサシン』に結合された。『脱皮』,『伸縮』の2つは『身体変換メタモルフォーゼ』にだ。結果的に増えた能力スキルは『熱耐性』と『火耐性』だけである。

 そろそろ、アイサークに戻る事にした。戻る前にさっきまで全員で考えていた計画の指示を出していた。


「おい! エワンとエニは能力スキル集めに向かえ」

 エワンとエニは最初に創った分身の名前だ。A1でエーワン、A2でエーニと云った具合に分身達の名前は凄く安直である。今のところローマ字に1~9の数字を付けてから、少しもじっただけであるが、意外と名前っぽくなるものである。


「へいへい」

「じゃあ、俺等は行ってくるよ」

 分身の二体――――いや、エワンとエニはキリヤが魔人に進化する前に使用していた毒蛇メインのキメラの姿になって、飛び立った。

 余談であるが、この二体はキリヤの使用できる能力スキルの全てが使える様になっている。つまり、『身体変換メタモルフォーゼ』や『猛毒魔法ポイズン・マジック』と云った固有能力ユニークスキルは勿論だが、伝説能力レジェンドスキルも発動出来るのだ。

 これが、エワンのステータスである。


 ステータス

 名前/エワン

 種族/上級魔人《クローン天魔人》

 能力スキル

 通常ノーマル/『剛力』,『遠吠え』,『鎌鼬かまいたち』,『蜘蛛の糸』,『罠師』,『飛翔』,『鑑定』,『盾術』,『アラーム』,『裁縫』,『暗算』,『杖術』,『槍術』,『話術』,『飛行』,『威圧』,『火耐性』,『熱耐性』

 稀少レア/『風流操作』,『聖気』,『神聖術』,『鎌の担い手』,『水魔法』,『光魔法』,『火魔法』,『土魔法』,『人化』,『狂竜化』,『闘気』

 固有ユニーク/『能力進化スキルアップ』,『癒しの光』,『天賦の才・智』,『身体変換メタモルフォーゼ』,『猛毒魔法ポイズン・マジック』,『天使武器エンジェル・ウェポン』,『竜炎』,『竜炎武装』

 伝説レジェンド/『神眼ゴッド・アイ』,『闇夜之暗殺者ナイト・アサシン』,『捕食者プレデター

 ※全能力とも、本物オリジナルの劣化コピーの為に本物オリジナルには劣ります。


 この様に最初は能力スキルを発動出来なかった分身も名前を付けてからもう一度創り直す事で性能スペックも再設定出来るのだ。しかし、こんなチート染みた能力スキルにも弱点はある。それは、魔力を多大に消費してしまう事である。消費した魔力は分身が消失ロストするまで、その分は回復しないのだ。その為に数多くの分身クローンは創れないのだ。だから、今は二体だけである。

 他にも名前を授けてある者も存在するが、現在は顕現させていないのだ。


「さてと、アイサークに戻るとするか」

 キリヤは分身クローン達を消してから誰も居ない森でボソリと独り言を漏らしてから移動を開始する。


 既に陽が完全に落ち切り、辺りは暗闇と静寂に包まれている中をキリヤは高速で空中を飛行している。暫くしてからアイサーク周辺に降り立ち、徒歩での移動に移り変わった。すぐにアイサークの外壁まで辿り着いた。


(やっぱり、見張りが居るのか)


 外壁から街の中に侵入する前に周囲の様子を《空間把握》で探ってから面倒だと考えていた。普通に声を掛けてから入れてもらおうかとも考えたが、怪しいので却下した。つまり、取れる選択は二つだ。

 一つ目は、見張りの兵士を殲滅する……もしくは、キメラ状態の分身クローンに奇襲させる。そして、その隙に潜入する。

 二つ目は、最初から潜入する事だ。普通に考えれば、二つ目だな。一つ目の方が凄く楽なんだけどな。


 周囲を《空間把握》で探ってみてから分かった事があるのだ。街の…いや、外壁の周辺には結界が張ってあった。これでは、見張りの兵士共に気付かれずに潜入するのが無理になる……普通の奴等ならな。しかし、キリヤには『捕食者プレデター』が有るので自分一人が通れる部分の結界だけを喰えば良いのだ。『捕食者プレデター』は魔法も喰えるらしいのでな。実際に試した事は無いけど。試した事が無かったから、ドガルガル戦には使わなかったのだ。不安だしな。


 難なく、見張りの兵士共の居ない場所の結界を破り、街の中に侵入出来た。一応、自分が通り過ぎた後に結界は張り直してある。


 半日ぶりとも云えるぐらいに街に戻って来たが、状況は凄まじかった。一日前と比べてみると、よく判るだろう。街の至る所の建物が焼け焦げていたり、崩壊したりと云って街の住民の多くが生活に困るレベルだった。約三分の一の建物が被害に合っている。


 街の代わり様に戸惑いながらバーミリオン邸まで移動した。バーミリオン邸では、領主のやかたって事もあり、多くの避難民が居た。大きな庭には沢山のテントが張ってあり、その中には多くの住民が就寝しているみたいだ。その中には騎士の方も大勢居た。見張りの騎士も居るので、見つからない様に気をつけて行動を行なった。


《おーい、起きてます?》

 キリヤはアリスに向けて意思疎通テレパシーを送ってみると、意外なところから反応が来た。

マスターお帰りなさいませ。今、御迎えに行きます》

 分身クローンから返事が来たのに少し戸惑ったが、それだけである。

《そうか、助かる。他の者に気付かれないように頼むぞ》


 分身クローンとの意思疎通プライバシーが終わり、少し経つと分身クローンが現れた。


「お待たせしました。どうぞ、此方です」


「ああ、サンキューな」

 キリヤも一言だけ言葉を掛け黙って付いて行った。庭を少し歩いて移動すると、屋敷の中で一室だけ窓が開いている部屋に来た。


「ここか?」


「はい。此方の二階のお部屋が私の宿泊先のお部屋になっております」

 そのままキリヤ達は二階の窓まで一度の跳躍で辿り着く。



「これから、今後の方針を伝えておくぞ」

 本物オリジナルは部屋に備え付けてあったベッドに腰を下ろしてから分身クローンに今後の方針を伝えた。


「成程、理解しました。キリヤ様が修行に行っている間に私は街で情報取集をすれば、良いって事ですね」


「嗚呼、理解が早くて助かる。それと、お前にも名前を付けようと思うが、いいか?」

 本物オリジナル分身クローンに一応、確認をしてみた。

「はい。勿論、構いません」


「お前は今日からエスリだ! 異論ないよな?」

 A3、エースリーの略でエスリである。安易すぎるネーミングである。

「本日からエスリです。宜しくお願いします」

 分身クローン―――いや、エスリは頭を下げてきた。

「こちらこそ、宜しく頼む。それと、一旦だが消失ロストさせてから性能スペックの再設定をするから 」

 そう言い、エスリをを消失ロストさせ、高性能でもう一度呼び出した。一応、全能力の使用が可能ではあるが、エワンやエニよりは弱目で設定してある。魔力コストの削減の為にそうしたのだ。翌朝にはアリスにもする予定だから、魔力の無駄使いは出来ないのだ。


「とりあえず、俺も休むから。お前も休めよ 」

 俺の言葉にエスリは「御意」と応えてからソファーで休み始めた。


(あれ? これってベッドを俺一人で占領しちゃっていいのだろうか?)

 キリヤは悩んだ。一人だけフカフカのベッドを使う事に抵抗を覚えたのだ。これがエワンやエニだったら、抵抗も無かっただろうが、エスリはキッチリと働いているので罪悪感が半端無かったのだ。


「エスリ、お前もベッドを使え」

 幸いにもベッドは貴族用だからか知らないが、二人で寝ても十分な広さがあったのだ。エスリもベッドに入り、すぐに眠りについた。




 翌朝、街の避難住民達の起床する音でキリヤ達は目を覚ました。窓から外を覗いてみると、朝日が昇り始めたばかりと云っても過言ではない程の暗さだった。

 異世界の朝は早い。地球の……しかも、日本とは比べようもないほどに早いのだ。就寝時間が早いし、ゲームやアニメと云った娯楽も少ないから夜は寝るしかないから当たり前かもしれないがな。





「キリヤ様、失礼します」

 突然に部屋の扉がノックされ、侍女が部屋の扉を開いた。ノックの音が聞こえた瞬間にベッドに中に飛び込み、布団を頭まで被り姿を隠した。勿論、隣にはエスリが寝ている。


(ヤバい! キリヤが二人居れば、パニックになるだろう!!)


「キリヤ様、起きて下さいませ。お着替えを手伝いに参りました」

 侍女が部屋に侵入してきた。寝床ベッドまで数歩の距離まで接近してきた。俺はエスリの頭までしっかりと布団を被せ、ベッドから出た。


「お、おはようございます。着替えぐらい一人で余裕だって」

 この時の俺は慌て過ぎて分身エスリを一旦、消せば良い事にも気づいていなかった。

「おはようございます。キリヤ様って喋り方が統一出来ていませんね。そうゆう事はキチンとなさった方がよろしいですよ」

 何故か、朝からお説教を受ける羽目になってしまった。


(嗚呼、そういえばエスリって真面目キャラだったから、こんな言葉づかいじゃないんだったな。不覚。)


「はい。気をつけます。油断していると、素が出てしまうんですよね。以後、気をつけます」

 キリヤが別人であることを悟られない為に笑って誤魔化す事にした。

「はい、素直でよろしいです。では、本日の御召し物をご用意しましたので、お着替えください」

 キリヤは返事をしてから着替えを受け取ろうとしたら「お客様の着替えを手伝うのも侍女の務めです!」と真剣な表情かおで言われて、思わず「お願いします」と言ってしまったのだ。

 現在、着替えを手伝ってもらっている状態だ。アニメとかでよく見るボタンから靴下まで全部履かせてくれるやつだ。初めて、体験したが凄く恥ずかしい。着替えぐらい一人で出来るのに。羞恥プレイかよ! そして、着替えが終わってから気が付いたが、服装がドレスとは言わないがそれに近くて貴族の子女が着そうな感じの服装であった。恥ずかしい。


 やっと、羞恥プレイから解放された。直に朝食らしい、朝食の前にもう一度呼びに来てくれるらしい。そして、意外にもエスリは朝が弱いらしい。さっきから起こそうとしても「後、五分。五分だけ」しか言わない。まぁ前世の俺も朝は苦手だったな。それでも、友人の家に泊まりに行った時とか限って早起きなんだよな。それを毎日しろよ!とかよく言われたな。そうすれば、遅刻が減るのにとか。何回言われたことやら。まぁ大学の時間割は昼からや朝の遅い時間の授業に調整した為に大学に入ってからは遅刻も減ったんだけどなぁ……おっと、蛇足だったな。



 エスリが起きた頃にアリスが部屋を訪れてきた。

「キリさん、無事でしたか。良かったです」

 アリスは部屋に入り、俺の顔を見た途端にホッと息を吐き、胸を撫で下ろした。

「嗚呼、心配を掛けたな」


「いつ、お戻りに?」

 アリスは首を傾げながら、聞いてきた。

「真夜中にな。起こすのも忍びないので、勝手に来ておいた」


「それぐらい起こしてくれても良かったんですよ?」

 それから、アリスには俺がアイサークに戻ってくるまでの詳細を話した。


       


「キリさんの話を要約すると、ドガルガルを無事に撃破&捕食……魔王である『悪魔王マモン』と遭遇から戦闘しけんし、『悪魔王ベルゼブブ』に対する同盟関係を結べた。そして、自我のある分身クローンの発見っと、こんな感じですね。たった半日で色々とありましたね 」

 アリスの言葉に肯定であると、頷いていると。


「全く、キリさんって人は無茶苦茶ですね」

 驚きを通り越してアリスが呆れていた。

「でも、これは俺の所為じゃないだろっ 」

 キリヤは慌てて否定する。そして、話を誤魔化す為に今後の方針に付いて打ち明けた。


「アリス! 聞いてほしい。俺はこれからベルゼブブに備えてから強くならないと成らないから旅に出ようと思う。それでも、アリス達が心配だからアリスの能力スキルを開放しようと思う。これでちょっとした敵なら余裕の筈だ。それで、俺はこれから北に向かう予定だ 」

 アリスは少し淋しそうに「そうですか」と頷いた。


「これから再設定を行うから」

 キリヤはアリスの能力スキルを全開放状態にした。


「キリさん! 私も付いて行くことは可能ですか?」

 アリスは上目使いでコチラを見ている。

「すまないが、ダメだ。危険過ぎる」

 キリヤは心を鬼にしてアリスの誘いを断った。もし、これが精神の弱い奴だったら一発KOだった。


「そ、そんなぁ~」

 アリスは今にも泣きそうな表情をしながらもう一度頼み込んできた。

 涙目+上目使い=破壊力抜群である。しかし、キリヤの強靭な精神はそんな神業レベルのコンボを見事に耐えきったのである。


「安心してほしい。俺はそう簡単に死ぬつもりはないから! 勝てないと思えば逃げ出すからさ。なっ? 」

 キリヤはアリスの頭を撫でながら優しく諭した。

「……わかりました」

 キリヤの説得のお蔭でアリスも納得したみたいだ。


「じゃあ、俺は行くから」

 キリヤが旅立とうとすると、アリスが服の袖を掴む。

「ア、アリス。悪いが、俺はもう行こうと思う」


「え、ええっと、キリさん。その恰好で旅立つんですか?」

 キリヤは思い出したのだ。自分の恰好を。貴族が着るようなドレスっぽい服装である。

「あっ! うん、着替えてから行くよ」

 その場で服を脱いでからエスリに渡そうとしたが、運悪く侍女が朝食に呼びに来たのだ。仕方なく、そのままアリスと一緒に朝食を摂りに向かった。勿論、エスリには待機してもらっている。もし、人が来たら隠れる様に言ってある。


 食卓にはミユ、エリス、アリスとキリヤの四人しか居なかった。そして、朝食はスープにパンと野菜のサラダと云う質素なものであった。


「キリヤさん、ごめんなさいね。現在は昨日の影響で食糧難でして……」

 ミユが申し訳なさそうに俺に食糧事情を話してくれた。

「いえ、気になさらず。状況が状況ですからね」


 食事が終わるとミユが二人きりで話がしたいと言って自室に誘ってきたので、キリヤも了承してから付いて行った。


「あの……本物のキリヤさんはご無事ですか?」

 ミユは心配そうに尋ねてきた。


(そういえば、ミユさんは俺が昨夜に戻って来た事を知らないんだったな)

「はい。ご心配なく。俺は無事ですよ 」


「えっ!?……本人なんですか?」

 ミユは驚いてキョトンとした感じに確認を取ってきた。

「はい、驚かしてしまい申し訳ない。昨夜に戻って来たんですよ」


「ドガルガルはどうなったんですか!?」


「俺との戦闘の途中で逃亡しましたよ」

 勿論、嘘である。

「撃退したんですね。私の招いてしまった事なのに申し訳ありません。そして、ありがとうございました 」

 ミユが深く、頭を下げてから謝罪を行い、その後でお礼を言った。

「いえ、お気になさらないで下さい」


「いえ、気にしますよ。キリヤさんはそれだけの事をしたんですよ!! 冒険者ギルドに報告をするので、ランクも上がると思いますよ。後ほど、領主――――夫から高額な報酬を支払われると思います」

 

「本当に気にしなくていいですよ。俺はもう街から出るつもりですし。報酬の分は街の復興にでも充ててくださいよ 」

 ミユは驚いている。そりゃ、そうか。普通は金と名誉の両方が手に入るチャンスを断っているんだからな。ミユもキリヤが謙遜していると思い、中々退いてくれないので、『悪魔王ベルゼブブ』に狙われている事を話し、目立たない様にしなくてはならない事を伝えると納得してくれた。目立たない様にキリヤへの報酬は個人で払うらしい。


「街を出なくても良いんですよ? 騎士団に守ってもらえば安全じゃないですか?」

 

「ベルゼブブは強敵ですから迷惑は掛けたくないです。例え、俺を守れても多数の被害がでますよ。多分、今回よりも……それに、俺は殺されるつもりなんてありませんよ。殺されないためにも強くなりたいんです 」

 ミユの提案を断り、街を出る事をミユに伝えた。それと、エスリの事も。ミユは勇者御一行として各地を旅しているので、その話をエスリに話して欲しいとも伝えてある。エスリをこの周辺を拠点としてから情報収集を頼んでいる事も伝えると、バーミリオン邸でミユが情報収集を手伝ってくれるそうだ。


「では、エスリの事も頼みました。アリスは知ってるんで、エリスにも話しておいてください」

 そして、一旦自室に戻った。エスリに来ていた服を渡し、自分は『身体変換メタモルフォーゼ』で作成した黒ローブを着用し旅立つ準備を終えた。

 後はここで、別れの言葉を言ってから旅立てば問題ない。


 少し経ってからミユ達三人が見送りに来た。

「キリヤさん、これは少ないカモしれませんがどうぞ。それと、何かあればいつでも来て下さい。力に成りますから」

 ミユは金貨が数十枚入った皮袋を渡しながら、別れの言葉を口にしていた。


「キリ、良いわね? 絶対に死ぬんじゃないわよ! そして、必ず戻ってきてよ」

「嗚呼、当然だ。必ず、もう一度ここに戻って来るさ」

 エリスの激励に応え、必ず戻ってくると約束を交わした。


「キリさん、どうかご無事で」

「嗚呼、アリスも無理すんなよ」

 今のアリスの性能スペックなら、安心だがな。


「じゃあ行ってくる」

 キリヤはそう言い終わると同時に窓を開き《空中歩行》と《縮地》を発動してから雲の上まで一瞬で移動をした。そして、翼を背中に生やし北へ向かって飛行を開始したのであった。



 部屋に取り残された三人はキリヤが向かった筈の方向を少しの間眺めていたのである。

「二人とも、キリヤさんが居なくなって寂しいの?」

 ミユは二人の娘が寂しそうに空をずっと眺めていたので問いかけていた。

「うん、まぁね。でも、キリなら大丈夫でしょ」

「はい。キリさんなら大丈夫だと思います」

マスターなら心配要りませんよ」

 今まで黙っていた分身クローン――――エスリが急に口を開いたのだ。

「「「うわっ!!」」」

 部屋に居た三人が少し驚いたのは言うまでもない。


 

 

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