表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/42

転生先の身体

読んでくれている人は居るのだろうか?

不安でたまりません><


※改稿済み

 キリヤは思い出した。一度思い出した事により徐々に記憶が鮮明に蘇る。確かに、自分は撃たれたのだ。その後の記憶はない。

 何で生きてるんだろう?

 どうしてこんな森に居るのだろうか?

 キリヤは沢山の疑問が浮かび上がって、フリーズした。


◇◆◇◆◇ 少し時間が経過した頃

 ガザッ!

 近くの草陰から物音が聞こえてきた。キリヤは咄嗟に隠れる。そして、物音の正体はすぐに目の前に現れた。


 キリヤのの何十倍もありそうな醜悪な顔をした巨人だった。

(―――!? デカい……でも、俺のイメージだと、ゴブリンなんだよな。緑色の肌に醜悪な顔と言えば、ファンタジー系のラノベの定番の雑魚の事だ)

 これからは巨人の事を巨大ゴブリンと呼ぼうか。いや、そんな余裕はない。しかし、日本にこんな生物が居る筈ないだろう。てか、地球には居ないだろう。

もし、居たら大変な騒ぎになっているし。

 認めたくないが、ここは異世界なのではないだろうか? 今、流行の異世界転生ってやつではないだろうか? 流行っているかは知らんが。

 この手のラノベを読んだ事があるが、普通はチートを神に貰ったりするのが、通常セオリーなんだがな。キリヤは気付けば、ここに居たので、チートなんて神に貰ってはいない。


(俺は何も無いぞ。それとも、俺が気づいていないだけなのか?)


 キリヤが思考をしていると、、巨大ゴブリンは何も無いかの様に歩いて行く。それにしても、巨大ゴブリンも大きいけど、周りの樹も大きいな。キリヤのの何百倍あるんだろうか?

 ふと、自分の身体を見てみる……アレ? おかしいぞ! きっと……何かの冗談のはずだ。

 もう一度、見てみようか。とりあえず、深呼吸してからだ。


 スゥー、ハァー。スゥー、ハァー。


 よし! もう一度見てみるか。深呼吸したが、結果は変わらない。そんな馬鹿な! これだと、俺の転生先の身体がみたいじゃないか。

 キリヤは人間じゃなかったみたいだ。


(俺は人間を辞めるぞ! 霧夜きりやーーー)

 ……どうしよう? 本当に人間辞めてた。せめて、人型だったら良かったのに。


 ――――何に転生したか? だって……好奇心、猫を殺すって言葉知っているか? 


 ちょっと、気になるぐらいで知りたがっていたら、痛い目を見るぞ。

 まぁ俺がな。

 分かったよ。白状するよ。

 俺はなんと蟷螂カマキリに転生しました。

 


 ―――ハッ!

 俺は今まで、何を。

 現実逃避をしたまでは覚えているのだけど。


 待てよ、これは悪い夢カモしれない。もう一度、自分の身体を見てみようか。

 脂肪が一切無いと思わせる程に細い体。

 細くても力のありそうな腕だ。

 凄く細くて綺麗な足。美脚だな。

 顔は鏡が無いから分からないか。


 ―――えっ?

 それなりに良さそうな身体だって。


 君はそれを本気で言ってるのかい?

 脂肪が一切無いと思わせる体➔ 蟷螂カマキリに脂肪あるのか?

 細くても力のありそうな腕➔ かまが腕の途中から生えているんだぞ。

 凄く細くて綺麗な足だって➔ 四本もあるんだぞ。


 分かってもらえただろうか? 流石に元人間の記憶があると、若干と言うか、凄くショックだ。


 そういえば、何カマキリなんだろうか? 身体の色が銀色なんだけど。


(異世界みたいだし、知らない種類だろうか。まぁ地球の種類でもそんなに知らないがな)


 キリヤは自身に羽が有る事に気付く。故に、飛ぶことにした。


 ―――何故かって?


 決まってるだろ! いつ死ぬかわからない蟷螂なんだから、飛べるときに飛んでおきたいだろ。人間、一度は空を飛んでみたいもんだ。まぁ蟷螂なんだけど。

 

 キリヤは羽を羽ばたかせ、飛び上がる。数十センチぐらいで落ちてきた。


(馬鹿な!? 飛べもしないのか!!)

 蟷螂に転生してから唯一のメリットの自由(?)に空を飛ぶことも出来ないのか。最悪な身体に転生したとキリヤは嘆く。それでも、すぐにボジティブに思考する。


(羽の動かし方を知らないから当然なのか? とりあえず、練習してみよう)

 役、五分後。ブゥーーンと羽ばたく音が聞こえる。


(ハハハ! 飛べる様になったぞ。中々に気分が良いな)

 キリヤが調子に乗って飛行していると、不思議な声が頭の中に聞こえる。


能力スキル『飛行』を取得しました》


 まるで、脳に直接的に言葉が聞こえてくる感覚だ。そして、キリヤは能力スキルを習得した。能力スキルって何だか、ゲームみたいだなとキリヤは思う。ゲームと言えば、ステータスとかってあるのだろうか。あるのなら、見てみたいと考える。

 

(俺の身体の『ステータス』ってどれくらいなんだろうかな)


 急に頭の中に知らない情報が出てきた。


 ステータス

 名前/霧咲霧夜きりさききりや(仮)

 種族/???《ユニークモンスター》

 能力スキル

 通常ノーマル/『隠密』,『気配察知』,『不意打ち』『飛行』

 稀少レア/『喰らう者』,『切り裂く者』

 固有ユニーク/『弱肉強食』『能力進化スキルアップ


 なんだ、これは!? 能力にも色々な種類があるんだな……違うだろ! これは何なんだ!! てか、名前の横にある(仮)ってなんだよ!!

 キリヤは急に視界に情報が浮かび上がり、冷静さを欠いてしまう。

 

 とりあえず、落ち着こうか。この情報(ステータス)を見てから何個か分かったことがある。

 一つ、自分はユニークモンスターって分類カテゴリーに入ること。二つ、能力スキルにはレア度がある。多分だが、通常ノーマル➔ 稀少レア➔ 固有ユニークとなっている。もしかしたら、固有ユニークよりも上があるカモしれない。三つ、能力スキルに意識を向ければ、詳しい説明文が浮かび上がってくる。


 キリヤの所持している能力の半分は能力名からだいたいは分かるが、わからないものもあるから説明文を読んでおこう。


 『弱肉強食』 ・・・喰った相手の力の一部を自分のものに出来る。

 『喰らう者』 ・・・喰えば食うほど魔力,体力,体の傷が回復する。

 『切り裂く者』・・・斬撃系の攻撃に補正がかかる。

 『能力進化スキルアップ』 ・・・条件が合えば、能力スキルを進化させれる。


 何で? 喰ったり、切り裂く様な能力が多いんだろうか……蟷螂カマキリだからかな。それでも、この能力はチートではないだろうか? この世界の基準が分からないが、魔王とか成れるんじゃね? まぁ成らないけど。


 とりあえず、敵を倒す──喰らってから、自分を強化していこうか。

 まぁ強い敵も居る筈だろうから、早く強くならないと。


 とりあえず、手頃な標的を探しに行くか。キリヤは習得したばかりの飛行を使い、飛んで近くを見渡した。すると、巨大ゴブリンが視界に映る。巨大じゃなくて、自分がが小さいだけなんだった。それでも、自分の身体と比べたら差がヤバい。


(この体格差で勝てるのだろうか? 能力スキルは優秀だし、大丈夫だろう)


 不安はあったが、勝てなければ逃げれば良いんだ。自分を奮い立たせる。正直に言えば、怖い。倒せると思っていても、中々に手が出せない。


 だが、キリヤは覚悟を決める。そして、ゴブリンに後ろから奇襲を仕掛ける。


(俺の鎌を喰らうがいい!)


 右手に生えている鎌をゴブリンの背中に思いっきり、振るう。

 ”ブッシュ”――――ゴブリンの背中を斜めに切り裂いたのだ。えっ!? ここまで、斬れるの……

 逆に怖いんだが、血がドクドクと流れる。地面を青紫色の体液が流れる。多分、血だと思われる。


 『切り裂く者』の補正のおかげか? それとも、この身体の性能スペックなのだろうか?

 キリヤは無事にゴブリンを倒せて、安堵するが、すぐに重大な事に気付く。

 あれ? どうやって喰えばいいんだろう? てか、こんなグロイの喰えないって! 日本人舐めんな!

 日本に住んでいた普通の大学生がこんなグロイモンスターを喰えるわけがないだろう。



 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ