理想の大人は
若い若いと思っていても、月日の経過は
止められない。
私に魔法が使えたら……。
非現実世界へと行ってしまう。
大人になる事、ずっと思い描いていた頃の、
あの時の自分。
理想と現実は違う。
上手に誰かを想えている?
諦める事に慣れないでいる?
あの頃の自分とは、かけ離れた、大人の自分がいた。
理想通りにはいかないのが、人の道。
ある程度の諦めとか、妥協も必要な時もある……。
思い描いていた自分ではないけれど、それなりに生きているから、大丈夫。
多分……。
分からないけど。
道のりはまだまだ厳しく、終点までは恐らく遠いかと。
それでも、私なりに歩いているから。
自分なりに、月日を重ねているから。
あの頃の自分、ひとまず安心して。
若い若いと思っていて、あっと言う間に
二児の母。
下り坂を転がり落ち、濁流に流され続け、
今もなお、色々な壁にぶちあたるけど。
大丈夫だよ。
人は生きていけるから。
もしも私に魔法が使えても、使わないかも。
私の辿った日々は、私の証だらけだから。
魔法で時間を戻さない。