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第201章 ー ダイヤモンドの涙、廊下の炎

虐殺の後、沈黙が落ちた。

セレンとエルリアの遺体が、砕けたクリスタルの上に動かず横たわっていた。


セレステは膝をつき、プリズムがかすかに輝いていた。

頬を涙が伝い、胸のダイヤモンドを濡らした。

「こんなこと…望んでなかった…でも…他に道がなかった…」


ウェンディはそっと寄り添い、血と光に染まった彼女の手を握った。

「大丈夫…今は泣いていいよ。

君は愛する人たちのために戦った。その気持ちは、誰にも奪えない。」


セレステは彼女の肩に額を預け、嗚咽した。

塔が映したのは、戦いだけでなく、初めて人間の涙だった。


一方、別の廊下では、全く違う轟音が響いていた。


アンは塩のプリンセスの姿で、波のようなクリスタルの壁を出現させ、イアット帝国の兵たちを阻んでいた。

「アイオ、今よ!」


アイオはプリキュア風の格闘スタイルで宙を舞い、緑の炎をまとった回し蹴りを放った。

蓮華天衝ロータス・ヘヴン・インパクト!」


その一撃は敵陣を突き抜け、兵士たちを壁へと叩きつけた。

だが、次から次へと新たな援軍が押し寄せてくる。


アンは息を切らしながら、壁を維持する手を震わせた。

「多すぎる…」


アイオは汗をにじませながら笑った。

「じゃあ…一人ずつ確実に数えて倒そう。」


さらに塔の奥では、リュウガがコアから展開されたクリスタル地図を睨んでいた。

赤はイアット帝国、金はヴォルテル王国、黒は東の異常存在…

すべてが、狂ったチェス盤のように動いていた。


彼の視界が光り、敵の進軍パターンが脳内に浮かび上がる。


「セレステ、アン、アイオ…皆、戦っている。だが、彼女たちだけでは耐えきれない。」


リュウガは手を振るい、横から迫っていた部隊を一撃で粉砕した。

「この廊下は、俺が死守するしかない。」


その声は冷静だったが、目は燃えるような覚悟に満ちていた。

「ここで敗れたら…救える世界など、もうない。」


三つの戦線。

三つの戦い。

そしてそれぞれの場所で、涙と血と覚悟が、

ダイヤモンドの塔の永遠の輝きの中で燃えていた。

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この物語はメキシコ出身の作者「ジャクロの魂」によって執筆されています。 お気に入り・評価・感想などいただけると、物語を続ける力になります! 応援よろしくお願いします!
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