表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
206/324

第198章 ― 圧力を断つ刃

セレステとウェンディの連携、対するセレンとエルリアの猛攻。

その戦いは狂気の領域に突入していた。


塔の回廊の壁はひび割れ、

空気は火炎とプリズムの嵐となり、

一撃ごとの衝突が、水晶の嵐の中で雷鳴のように響く。


セレステは息を荒げながら、

もう一撃――怒りのダイヤモンドパンチを叩き込んだ。


セレンは剣で受け止めるも、衝撃に耐えきれず後退。

その聖剣は火花を散らし、震えていた。


エルリアは杖を掲げ、浄化の波動を放つ。

ウェンディは太陽の盾でかろうじて防ぐが、

その腕は限界寸前だった。


—「…なんてしぶといのよ!」

ウェンディは汗を滴らせながら叫ぶ。


セレステは歯を食いしばり、

胸のプリズムが振動していた。


—「たとえ砕けても、私は退かない!

この光は折れない!」


その瞬間、静かだが強い声が廊下の奥から響いた。


—「なら、君ひとりで砕けなくていい。

…その重さ、少しは私にも背負わせて。」


クロが現れた。


白銀の衣装を身にまとい、

**“白のプリンセス”**の姿で、杖を高く掲げる。


彼女の足元に純白の魔法陣が広がり、

その光が回廊を照らした。


—「アルス・ルクス:千星の嘆き(ラメント)」


天井の水晶から、星のような光の弾幕が降り注ぐ。

セレンとエルリアは、とっさに全力で防御を展開。


セレステは目を見開いた。


—「クロ…?」


彼女は静かに微笑む。


—「助けを受け入れるのは、弱さじゃない。

それが、私たちが**“仲間”**である証。」


ウェンディは深く息を吸い、槍を掲げた。


—「なら、3人で本気を見せてやる!」


戦場はさらに激しさを増す。


セレンは、聖剣を最大限に解放し、

幻想と防壁を貫く一閃を放つ。


エルリアは、かすれた声で祈りを続けながら、

聖なる障壁で仲間を守る。


セレステは、感情の限界から、灼熱の水晶を放ち、

ウェンディは、燃え盛る太陽の炎を回廊全体に拡げた。


クロは、眩い白光の加護で全員を包み込み、

その輝きは敵の視界を封じ、味方だけを導く。


まるで、砕けた空に星が舞う世界。


その一撃一撃が、新たな星の誕生と死のようだった。


同じ頃――


塔の核心部で、リュウガは全てを見ていた。

その視界に、戦場が、力の流れが、敵の再集結が映る。


—「…彼女たちは、まだ持ちこたえられる。」


だが、彼の目はさらに遠くを見る。


イアト帝国の新たな部隊が動き出し、

東から迫る異形の波動も、刻一刻と近づいている。


リュウガは拳を握る。


—「今、誰をどこに使うかで――

この塔が“希望”になるか、“墓”になるかが決まる…。」

この章が気に入ったら、ぜひ「お気に入り」「コメント」「シェア」をお願いします。

あなたの応援が、この物語の力になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この物語はメキシコ出身の作者「ジャクロの魂」によって執筆されています。 お気に入り・評価・感想などいただけると、物語を続ける力になります! 応援よろしくお願いします!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ