表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/324

第15章 狩り、パート3

先ほどの轟音は、ほんの始まりに過ぎなかった。


今や、戦いは完全に勃発していた。


遺跡の内部広場の一つで、シロクマとサメ姫は、隠された通路から現れた盗賊たちと対峙していた。空気は魔力で震え、戦闘の叫びが爆発音や鋼の音、きらめくルーンと混ざり合っていた。


「忍術・氷の咆哮――破壊の閃光!」とシロクマが咆哮した。


彼は巨大な拳で地面を叩きつけ、冷気の波動を放った。氷は白い疫病のように広がり、敵を閉じ込め、結晶の棘で動きを断ち切った。


その隣で、サメ姫が正確な技を繰り出す。


「忍術・渦巻きの牢!」


敵の足元に魔法陣が現れ、回転する水流が噴き上がり、武器や鎧を引き裂いた。蒸気が立ち昇り、まるで霊の霧のように漂った。


「制圧完了!」と彼女は力強く宣言した。


城壁の頂上から、敵の指導者が手を挙げた。


「弓兵を呼べ!撃て!」


屋根の影から何十もの人影が現れた。弓弦が一斉に引かれ、黒い矢の雨が降り注ぐ――


しかし、それが地面に届くことはなかった。


「忍術・旋風斬り――予兆の嵐!」とタカマルが叫ぶ。


回転する風が矢を逸らし、その瞬間アクイラが翼を広げた。


「炎柱の結界!」


聖なる炎が空を掃き、飛来する矢を焼き尽くした。


弓兵たちは近接戦闘に移ろうとしたが、その時カラスが口を開いた。


「忍術・静寂の帳――黒天の封印。」


暗い霧が戦場を覆い、金属は重くなり、空気は油のように粘ついた。弓兵たちは視界を失い、動くこともできなかった。


タカマルとアクイラは急降下し、敵を次々に倒した。


地下墓所からさらに武装した一団が現れた――だがその瞬間…


ドォン!


青く輝く矢が空を裂き、敵の中心で爆発した。


リシアはわずかに震えながら、手にした水晶の弓を見つめていた。青い光が彼女の目を照らしていた。


「わ、私がやったの…?」と彼女はささやいた。


「集中しろ。」とリュウガが隣で言い、結界を展開した。「その弓は普通じゃない。後で説明する。」


リシアはうなずき、意識を集中させた。


遺跡の中心では、四人の魔導士が闇の儀式を始めていた。


「封印を破れ!紅き瞳を召喚せよ!」


だがその言葉は空中で崩れ落ちた。


「忍術・深淵の歌――響きの抑制!」


影から、ウミが古の旋律を歌い上げ、マナの流れを断ち切った。ルーンは明滅し…そして崩壊した。


「忍術・封印墨――黒き雨!」とクロロが叫ぶ。


黒い墨の雲が魔導士たちの間で爆発し、視界を奪った。


そして――


「忍術・審判の爪――夜の裁き!」


影の中から静かに現れたのは、忍び狼のオオガミだった。月のような爪が魔法陣を破壊し、敵は一人ずつ倒れていった。


その上空で、リュウガが両腕を広げた。


「究極術式・天の雨――契約の紅き隕石。」


空は赤く染まり、蒼い隕石が紅の核を抱えて敵陣を焼き尽くした。


「逃げろ!あいつらは人間じゃない!」


だが北の側面では…


「忍術・連鎖爆弾――破滅の封印!」とトロンバスが叫ぶ。


地面が爆発し、盗賊たちは空中に吹き飛ばされた。


そして…彼が現れた。


巨躯の男。筋肉の塊であり、体中に魔の印を刻んでいた。巨大な剣を持ち、狂気の瞳を輝かせていた。


「これが貴様らの全力か?」と彼は嘲笑うように吐き捨てた。「本物を見せてみろ!」


彼の視線はリシアに向いた。


「珍しいな…エルフの娘。連れて帰るとしよう。」


リュウガが彼女の前に立ちはだかった。


「貴様が彼女に触れることは許さない。」


クロが彼の隣に現れた。


「秘技・闇の毒剣!」


毒の霧が敵を包み込む。彼は咳き込みながらも、笑った。


「……これは、うまい!」


その男はまるで鬼神のごとき力で戦い続けたが、忍獣たちは一斉に襲いかかった。


タカマルとアクイラが両側から斬り裂き、狐が幻影を放ち、狼たちが取り囲む。影が舞い踊る。


忍術・影狐の舞!


男は制御を失ったように暴れ、呪文を放ち、咆哮し、柱を破壊した。


だが、やがて膝をついた。血、汗、絶望。


クロが彼の背後に現れた。


「静かなる斬撃。」


アキレス腱が斬り落とされた。


男は叫んだ。


「ま、まだ負けてない…!」


リシアが矢を引いた。


「圧壊の矢――絶対射撃!」


矢の衝撃が彼を完全に打ち倒した。だが、まだ手を伸ばそうとしていた。


オオガミが跳躍した。


「狩人の杖:剣の形――終焉の一閃!」


首が落ちた。


静寂――


リュウガはその亡骸の前で膝をついた。


「お前は、どれだけ“助けてくれ”と叫んだ?他人を苦しめた後で。」


敵は、まだ息があった。涙を流した。


「こんなはずじゃなかった……助けてくれ……」


リュウガは目を閉じた。


「正義は……必ずしも許しはしない。」


雷が落ちた。音もなく。終わりを告げるように。


脅威は、払われた。


残ったのは、灰と影に覆われた遺跡に響く足音のこだまだけだった。










ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。

この物語を気に入っていただけたら、ぜひ「お気に入り」登録やコメントをお願いします。

皆さんの応援が、次の章を書く力になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この物語はメキシコ出身の作者「ジャクロの魂」によって執筆されています。 お気に入り・評価・感想などいただけると、物語を続ける力になります! 応援よろしくお願いします!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ