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第159章 – 子どもたちを守る希望

ガレオンが戦火に包まれ、玉座の広間が悪夢の舞台と化す中、

ヴェルとリシアはおもちゃの王国の内部通路を駆け抜けていた。


遠くから子どもたちの叫び声が聞こえた。

それは、彼らを監禁するおもちゃたちの不気味な笑い声にかき消されていた。


「近いわ!」

エルフのリシアは神聖なる木の弓を引き絞り、鋭い目を光らせた。


そのとき、槍を構えた人形たちの集団が突然路地を塞ぐ。


リシアは弦を引き、青白い光の矢を放つ。

「テレポート・アロー!」


矢が命中すると同時に、リシアとヴェルは光の閃光と共に敵の背後に転移。

次の一矢で、彼女は三体の人形を光の虚空に引きずり込むポータルで拘束した。


その隣で、ヴェルは両腕を広げた。

シアンの光が彼女を包み込み、まばゆい爆発と共に――

ユニコーン・プリンセス・シアン形態へと変身。


ドレスと鎧が海のような輝きを放ち、額にはティアラ、背中には幻影の翼。

「私がいる限り――一人の子どもも、傷つけさせない!」


額から現れた角が輝き、全方向に放たれた光が、襲いかかるおもちゃたちをなぎ払った。


その瞬間、金属音が空を裂く。

高所から、ぜんまい式の兵隊人形たちがマスケット銃を構えていた。


その発射寸前――銃声が別方向から轟く。


「仲間に弾を向けるやつがいる限り、俺は止まらねぇ!」


黒いコートを翻し、ガレオンから飛び降りたのは――クーロ。

両手に持つ拳銃から煙を上げながら、次々と敵の目を正確に撃ち抜いていく。

彼は着地と同時にヴェルとリシアの隣へと立ち、冷ややかに笑った。


「メイン戦線には任せとけ。こっちは――狩りの時間だ。」


ヴェルは変身状態のまま、安堵の笑みを浮かべる。

「あなたって、本当に必要な時に現れるのね。」


クーロは銃を回転させてカチャリと装填した。

「必要な時に撃つ、それが俺の流儀だ。」


敵の兵隊人形たちが再び狙いを定めるが――


「ヴェル、クーロ!突破するわよ!あの広場の向こうに、子どもたちが囚われてる!」


リシアの声に応じて、ヴェルの角がまばゆく輝き、通りを照らす。

クーロは前方に突撃し、正確な連射で敵を一掃。

リシアは三本の矢を一斉に放ち、敵をポータルに吸い込み、魔法の鎖で封じる。


敵の人形部隊は次々に崩れ、道が開かれた。


その先――

硬化されたキャンディの檻の向こうに、子どもたちが手を伸ばして泣き叫んでいた。


ヴェルは拳を握りしめ、その角が怒りに燃える。

「待ってて……今、助けに行くから!」


三人はまばゆい希望の矢となり、リサンドラの築いた囚われの牢獄を打ち破るため、進み続けた。

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

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この物語はメキシコ出身の作者「ジャクロの魂」によって執筆されています。 お気に入り・評価・感想などいただけると、物語を続ける力になります! 応援よろしくお願いします!
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