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54話:俺を調べる

──ベースノード。


ネットワークの世界で唯一、俺の本体とも言える存在"共用柱"。をベースノードと呼び、基地にしている。今までは、二重スパイを任せていたブラックにすら場所を秘密にしていたがゼロと戦うと決まった。二重スパイはもう必要ない。


俺「ゼロと戦うにあたって絶対に調べたいことが一つある。」


レッド「なんや?神妙な顔しくさって。」


イエロー「どうせくだらんことやろ。」


俺「現実世界の俺が今何処でどうなってるのか調べる。」


ブルー「なぜ?…今さら」


ピンク「……現実世界の“俺”を調べるって、どうやって?」


俺「青島たちに頼む。今さらやけど、現実の俺が生きとるんか死んどるんか気になってな。ゼロとぶつかるんやったら最悪も考えんと……」


レッド「……それ、ようやく“覚悟”を決めたってことか?」


俺「正直、怖い。死んどったらどうしようとか、もう現実に戻れへんのちゃうかとか……でもな、楽しい方だけ向いて怖いことや面倒な事に目を瞑ってたら…結局逃げてるのと同じやろ。」


ブラック「お前が“自分の現実”と向き合うこと。それが俺達の覚悟にも繋がるんだな。」


イエロー「ったく……らしくないセリフやな。けどまあ、納得や。」


俺「ブルー早速やけど青島に連絡取ってくれるか?」


ブルー「…了解。」


青島に連絡をいれる。

『説明が長くなるから会って話をしたい。場所と時間はそちらに任せる。』


ブルー「早速返事きた…」


青島『承知しました。では、今からでよろしいですか?座標を送ります。』


イエロー「公僕はなにをするにしても遅いのが定番やのに。暇なんかいwww」


俺「めんどくさいからポーピは連れてくるなって言うとてくれ。」



---


青島から送られてきた座標へ向かう。見覚えがある…


ピンク「ここ、区役所の前よね。嫌な予感がするわ。」


……「お待ちしておりました。さぁさ、こちらへどうぞ。」


イエロー「やっぱりかぁ。」


姿を現したのはポーピ君。


レッド「青島はどうしたんや?」


ポーピ君「青島さんはいつも通りと言いますかログインパスワードを一定数間違えまして、仕方なく僕が代わりに来たわけです。はい。」


俺「しゃあなしって…」


ブルー「ポーピ…久しぶり。」


イエロー「何でブルーは嬉しそうやねん。で、青島はいつ来れるんや?」


ポーピ君「はい。1時間後くらいでしょうか。」


ピンク「1時間も…」


ポーピ君「違いますよピンクさん。1時間“しか”私はオレンジとして活動できないんですよ。あっ!でも活動時間に縛りがあるってレア感あっていいですね。」


ブラック「……」


ブルー「時間縛り…ウルトラな漢。カッコイイ。」


レッド「ブルー、ちょと黙っとこか。」


ポーピ君「はい。私は署内でも唯一無二ですから。」


(カチッ)


突然ポーピ君がフリーズした。


レッド「なんの前触れもなく落とすとか…姐さんポーピには容赦ないわwww」


ピンク「これで静かになったわ。」


ブラック「これまでの事とこれからの事、一度整理しないか?」


俺「そうやな。Jr.は青島と会うんも初めてやしな。」


Jr.「このオレンジの物体の上司……大丈夫なんか?」


ブラック「ああ、大丈夫だ。……たぶんな。」


Jr.「“たぶん”て……」


ひとまず、最近の出来事から振り返る。


俺「この間、俺がここに来てからずっと気味悪かったパノプティコンを消滅できた。」


レッド「一応、青島の協力があったからってことにしといたろか。」


ブルー「…でも……」


イエロー「一回ブルーがウイルス感染した。犯人分からんからとりあえず"トライアルX"ちゅうコードネーム付けた。その犯人が――」


ピンク「警視庁公安部サイバー犯罪課の青島の仕業だったのよね。今でも腹が立つわ、落として(遮断)あげようかしら。」


Jr.「よぅそんなんと手組めたな…自分ら。」


ブラック「一応、謝罪とその後の行動と言動に嘘はなかったのでな。」


俺「その時にコイツ(ポーピ君)がデンチュウジャーへの加入を申し込んできた。」


全員「もちろん却下!!」


ピンク「何でこんな奴と居ないといけないのよ!」


レッド「明らか笑いの方向性ちゃうし。」


ブラック「……」


ブルー「ポーピ…」


イエロー「あかんあかん、話脱線しとる。」


俺「んで、残るはゼロや。ブラックの話やと『ラビリンス』を拠点にしとるんやな。謎だらけやったんやけど…」


Jr.「『夢見の玉』を信じるんやったらゼロの正体は、フルグラ創造主の作り上げたアバターの暴走ってとこか?」


ブラック「そうなるな。」


Jr.「一つ。ブラック、お前に喧嘩売りたいんやけど。」


その一言に場が静まる。


ブラック「…なんだ?」


Jr.「お前。俺に前『生みの親の電柱を裏切ってる。』って言うてたよな?今度は寝返るんか?」


全員「……はぁ~…」


重たい溜息――


レッド「話の内容理解できてるか?」


ブルー「スタックス頭悪い。」


Jr.「なんやと!!ブラックが自分で言ってたんやぞ!!」


ブラック「よく思い出してみろ。俺は何も言っていない。お前の思い込みだ。」


Jr.「なんやて?」


46話のログを引っ張って確認するJr.。


Jr.「た、確かに肯定も否定もしとらん…。お前、この言い方ズルくないか?こんなん……クソっ」


俺「ブラックは始めから二重スパイとして動いてもらってた。言えんこともあるわ。それでJr.が勘違いしてたんならブラックがええ仕事しとるってことや。」


Jr.「……騙されてもないのに、騙されてた気分やわ。クソっ」


イエロー「喧嘩売る相手おらんな。静かにしとこかJr.。」


俺「で、ゼロと戦うことを決めたけど現実の俺がどうなってるか知りたいから青島に連絡取ってここにおる。っと」


ポーピ君「青島さんはいつも通りログインパスワードを忘れて仕方なく私がここに来たって訳ですね。」


「…………」


ピンク「もう8分経っちゃったの?もう1回やる?」


後ずさるポーピ君にスイッチを構えるピンク、そこへ…


青島「お待ちをピンクさん。技術班に頼んで急いでやって来ましたので、ポーピへはこの辺で…。」


ブルー「技術の無駄使い…。」


青島「遅れて申し訳ありません。単刀直入に伺います。私に話とは?」


ポーピ君「青島さーん。助かりましたー。」


全員がポーピ君をフル無視し話を進める。



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