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19話:カラス


ブルー「ランサムウェア……命令、何された?」


俺「銀行へのハッキング。バッファオーバーフローで資金を外部に流せって指示された。」


[バッファオーバーフロー]


──プログラムが確保したメモリ領域バッファに、想定以上のデータを書き込むことで、本来制御できない領域まで上書きし、意図しない動作を引き起こす攻撃手法。

悪意あるコードをメモリ上に仕込んで、実行フローを乗っ取るのが目的だ。


金融機関を狙えば、アクセス権限の昇格や機密データの奪取、不正送金にもつながる。


対策は、脆弱なコードの排除と安全な関数の使用。最近は、メモリ安全な言語の採用も進んでいる。

OSレベルではASLRやDEP、スタックカナリアが任意コード実行を防ぐ。

さらにIDS/IPSやEDRで異常な挙動を検知し、感染時はCSIRTがログ解析と隔離を行う。──


俺「サンドボックス環境って、気づけんかったら……思い出したくもないわ。」


イエロー「異常領域は俺ら分裂体の情報待ちやな。」


レッド「"トライアルX"も今以上に何か手立てがあるわけじゃないしな。」


ブルー「レッド。"お試しX"…ただ英語にしただけ。厨二感上がった…。」


レッド「やろ。」


ピンク「…バカばっかり。」


俺「おお!"トライアルX"ええなぁ!!で、とりあえずベースノードの周り調査するか?」



---



おれたちは町内ネットワークへ調査を進めていった。 町内ということもあり見慣れた奴らもちらほらおる。 ・フィッシング ・ワンクリック ・偽販売サイト ・偽ブランド品 ・架空請求 こいつらは詐欺によく使われるバグやな。もう俺たちの敵やない。


ブルー「任せろ。」


ブルー1人で一蹴してしまう。


俺「(町内に異常は無さそうやし、更に範囲を広げるか…)」


刹那。俺は眼前が真っ暗になった。



---


目覚めても、俺は電柱だった。


……どれくらい時間が経ったのか分からない。


ふと意識が戻る。


「うぅ……なんやこれ、めっちゃ頭痛い……」


いや、頭痛いって言うけど 俺、頭ないやん?


そう思いながら自分の体を確認すると、そこには変わらず 電柱の姿 があった。


(……いや、やっぱり電柱かい!!!!)


「おーい、お前らどこにおるんや?」


「………」


誰もおらん。なにが起きたんや?俺は町内での出来事を思い出す。


「(確かブルーが楽勝でバグをやつけまくってた。そしたらいきなり気を失った…?で、ええんかいな気を失うって…俺電柱やけど。いや、俺が弱い言うてもガイシ達がおるしいきなりやられるはずないしなぁ…)」


「……」


「(レッドらおらんかったら静かやな…)」


今は昼過ぎだろうか?それにしては静かすぎる。ベースノードだけじゃない。町内に異変が起きてる。俺は、ガイシ達を探しにネットワーク内にダイブしようとしたが、


「!!」


電気が来てない…


「なんでや?俺自身に電気来とらんやん!?」


驚きほおおけていると、2ブロック先の電柱に高所作業車?


「なんか袋に入れよるな。木の枝、針金ハンガー?…え?鳥の巣やんけ!」


そう、俺はバグから攻撃された訳ではなく、町内の電柱がカラスの巣によってスパークし辺り一帯が停電してしまったのだ。


日も沈みだした頃ようやく通電、復旧し俺自身ベースノードの環境が元通りになったことを確認していたら、


イエロー「おまえ!どう言う了見で1人先帰って引き篭もりやってんねん!!」


ピンク「一応話を聞いてあげなさいよ!」


レッド「俺らのした心配以上の理由がなかったら…わかっとるやろな。」


ブルー「…。」


俺「待ってくれ、理由を説明する前に、一言言うとくぞ。いきなり消えたんはスマンかった。けどなぁ今回俺は、一切悪くない。もらい事故や。」


停電の話をした。みんな納得してくれたようだが振り上げた拳のおろし先が見つからないのか、ぎこちない感じになってる。


俺「…ありがとうな、心配してくれて。」


レッド&イエロー「はぁ?何言うてん?」


俺「え?いやだって心配以上の理由がって…」


ブルー「電柱。黙っとけ!」


俺「お、おう。」


イエロー「言うといたる。電柱に鳥の巣見つけたらその地域の電力会社に連絡するんやで!(Ex:東.電、関.電、四.電など)」


レッド「電柱には電柱番号っていうプレートがある。言わば電柱の住所や。」


ブルー「電柱番号言えば、確認に来たり必要に応じた対応してくれる。」


ピンク「フフッ。もう、しょうがないわね。」




バッファオーバーフローの説明はGeminiと一緒に考えました。

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