11話:電柱、現実を知る
俺達はナイトメアとの激しい戦いに勝利しベースノードへと帰って来た。
俺「ピンクの計画、バッチリハマったな。お前らようやってくれた。」
レッド「なんでお前が親分気取ってんねん。」
イエロー「なあ……」
イエローが真顔で俺を見る。
イエロー「お前、ホンマに200Vしか流せんと思っとったん?」
俺「せやな。」
ブルー「アホ。」
ピンク「ほんとに何も知らないのね、電柱は6600Vまで扱えるのよ。落とす(遮断)わよ!」
ピンクが呆れ顔で言い放つ。
俺「……ん?」
レッド「せやで。なんなら関西の電力会社の公式サイトにも書いてるわ。」
俺「……」
イエロー「お前、自分のスペック知らんかったん?」
俺「……」
ブルー「呆れる。」
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俺は、みんなに呆れられ遅まきながら電柱について調べた。 電柱には、
・家庭に電力を送る電線が架かる『電力柱』
・インターネットや電話、ケーブルテレビの信号を送る通信線が架かる『電信柱』
・電線と通信線の両方が架かる『共用柱』
の3種類あり、俺は電力を送れるネットワークにも繋がれる『共用柱』であることを知った。
俺「確かに6600V流れてるってあるわ。」
ピンク「普通、自分が何者かくらい調べるでしょ?バカなの!?……いや、バカね。」
ブルー「…それが電柱。」
俺「……。スイマセン…。」
イエロー「こいつから生まれてしもた俺らも辛いなぁ。」
レッド「そうやなぁ。」
俺「ぐぬぬ…!!」
ブルー「…でも、電柱のスペックは理解したはず。電柱より高いレベルは望めないけど、電柱にはなれる。」
イエロー「なるほどな!だから今の電柱はハイスペックもったポンコツゆーことやな!」
レッド「えっ?てことは、レベル関係なく電柱として頑張れば6600行けるってことやんな?」
ピンク「当たり前よ。たかだか200Vで大喜びしちゃって、ナイトメアのとき励ましながら吹き出しそうだったわよ。」
レッド・イエロー・ブルー「それな!」
俺「でもでも、俺が200V出したから倒せたんやん!!」
ブルー「もしもの対策、考えるのは当然。」
レッド「ブルーが言うてたやろ。火力の問題やって。」
イエロー「俺ら1人1殺やったやろ?」
俺「えっ?火力?1人1殺?もしかして、お前ら3人で行けばナイトメアを殺れたんか?」
ピンク「2人で十分だったんじゃない?」
レッド「ほんま、電柱の必死顔おもろかったなぁ。」
……………
俺「今日は、一人にさせてくれ。」
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「なぁ、200Vで高電圧とおんなじ状況や、っていう設定はムリがあったんちゃうか?EMPもなぁ…」
「仕方がない。ネットワーク世界、なんでも有り。」
「せやな。俺ら(ガイシ)が、分裂や!分析や!弱点特化攻撃やー!いうてバグ注入出来るもんなwww」
「もう、仕方がないわね…」
………