魔王城、二階
遅れてすんません!
焼き土下座します。
二階にはあまり敵がいないようだ。どうやら一階で殆どの敵を倒してしまったらしい。
まあいい。俺は魔王と戦いに来たからな。
少し進んで、また倉庫に来た。ここには一番重要なモノが眠っている。
「ぐぅ・・・すやぁ・・・」
「おい、起きろー!」
この倉庫は監獄のようになっていて、物より人の方が多い。獣系は別のちゃんとした檻なので、ここにいるのは魔族、それも魔王と敵対している種族だ。
「うみゅ・・・?誰!?」
俺は檻を剣で斬って開ける。
「執筆魔法。・・・ほら、これ読みながら付いてこい。」
俺は執筆魔法で現状を完結に書いた紙きれを渡す。
ここにいるのは俺が周回の途中で見つけた最強の魔族。本人は気づいていないが。
「ちょ、ちょっと待ってよー。」
「そしてここの倉庫でお前の装備一式を見繕った。ほら、装備しろ。」
「いつの間に!?どこから取り出したの!?」
召喚魔法の応用で、倉庫から召喚した・・・とは言える雰囲気ではないな。
「装備したな?よし、行くぞ。」
「いや、だからちょっと待ってよ!第一、あなたは私の事知らないでしょ!?」
「知ってるぞ?お前の名前はミュウ。ミュウ・レグラベル。お前はここより北に進んだ所にある集落で生まれ、フェイ・レグラベルとマグラ・レグラベルに育てられた。10年暮らした後、魔王の領地拡大に反抗した種族として大規模な侵略を受ける。その際、捕虜として捕らえられ、その後3年に渡りこの牢獄に閉じ込められる。好きな食べ物はビーフシチューで嫌いな食べ物は人参とイカ。お前は知らないだろうが、お前は族長のクルクス・レグラベルと氷炎の魔女、グレイア・マーベリンの子だ。フェイとマグラはお前の叔父と叔母だ。」
「え、キモ」
めっちゃ引かれた!?
「それよりなんで私が知らない事も知ってるの!?怖い・・・」
「いや待って!?引かないで!?怖くないから!?」
徐々に距離を縮めるも、後退りされ距離は縮まらず。
その後、何とか誤解を解いたが、第一印象は最悪なものとなった。
ミュウの装備については次回説明があります