プロローグ
投稿遅くなってすみません!
これからはこっちと主人公異世界転生記を同時進行していきます!(多分やります。できるか心配)とりあえず交互に出すのでご了承ください。(日本語おかしかったら言ってね!)
「さあ、魔王!観念しろ!」
そう言って、俺は魔王を聖剣で切り刻む・・・はずだった。
「なっ!魔王、何をした!」
魔王は片手であっさりと剣を受け止めた。
いくら魔王でも『勇者』の俺の攻撃を受け止められるはずが!
「はっはっは!勇者よ、貴様は『勇者』となった時から、徐々に弱くなっているのだ!」
なん・・・だと・・・。
弱体化していた俺が世界征服を目前にした魔王に勝てるわけもなく、あっけなくやられた・・・。
「グレムリス帝国・国王の権限で貴殿を今日から『勇者』に任命する!」
・・・あれ?俺は確かに魔王に・・・?
目の前には俺の国の国王がいる。周りには各国の王や騎士が並んでいる。
「『勇者』アルマ・バング・ラファエルよ。ゆけっ!『魔王』を打ち倒し、世界に平穏をもたらすのだ!」
これは・・・『勇者』の儀?もしや、ここは過去なのか?
「おお、神よ!我ら人類に祝福を!」
・・・そんなことを考えてる場合じゃない、早く状況を把握しないと・・・!
『勇者』の儀が終わって、少しした後。
「うーん。これは誰かに伝えた方がいいのだろうか?」
魔王は、俺が『勇者』になってから徐々に弱くなっていると言った。
・・・一旦、俺が持ってる情報を整理しよう。
俺は自身のステータスを見る。
『勇者』や『魔王』などの特殊な称号を貰うと、職業が変わり、様々なスキルを覚えたり、恩恵が付く。
『勇者』の恩恵は主に三つ。一つ目はステータスの確認。自分も他人も見れて、偽造や拒否はできない。
二つ目は仲間の強化。自分は強化できないが、仲間を大幅に強化できる。つまり、一人だと弱いという事だ。
三つ目は超適正。この世界には特定の職業しか覚えられないスキルや、持ち主を選ぶ装備などがある。それらを全て使いこなせるというわけだ。聖剣もその一つで、世界で最も強い聖騎士しか扱えない伝説級の武器だ。それを俺は『勇者』の力で使っていた、というわけだ。
本来なら伝承通り、破魔の勇剣という『勇者』にしか扱えない神話級の武器があるのだが、どこにあるのか今だわかっていない。
・・・この剣は全ての呪いを断ち切り、魔物を寄せ付けず、邪神をも容易く切り裂くそうだ。
こいつを手に入れられたら・・・。
まあ、無理なんだが。普通に考えて前も手に入らなかったのに今回探すなんてことになったらさらに時間がかかる。
つまり、さらに弱体化した状態で剣を探す博打をするわけだ。剣によって弱体化は止まる保証もないし、そもそも本当にそんな剣がある保証すらない。
却下だな。じゃあ・・・
とその時、勢いよくドアが開く。
「勇者様!早速冒険に出ましょう!」
「いや、念入りに計画を立ててから出発するべきだろう。急いでいって死んでしまえば本末転倒だ。」
「でも、勇者様ならスキルで何度でも生き返る事が・・・。」
・・・そうだ、俺にはさっきの『勇者』の儀で称号の他に、『女神』の加護と『不死鳥』の加護が付与された。
『女神』の加護は、常時回復と、自身の強化。『不死鳥』の加護は復活である。だが、復活には条件がある。
体の一割以上の損壊または心臓、脳、重要な臓器の欠損があると復活できない。
そうなると、時を戻される。例えば、戦いの最中に命を落とし、復活できないと、命を落とす原因となった攻撃が来る前に戻る。
ギリギリ未来を変えられる分岐点まで戻されるのだ。
じゃあ、俺が過去に来たのも?いやでもこんなに戻されることがあるのか?
「勇者様?大丈夫ですか?・・・じゃあ、今日は休んで明日の朝に出発しましょう。」
その後、俺は最短で魔王の元に行き・・・また魔王に倒された。
何度も何度も繰り返して気付いた。
「あれ?俺のスキルいつの間にか凄く増えてないか?」
今までやり直した時に習得したスキルを全部使えたのだ。
「大体どういう行動を取ればいいのか、どのルートが最短なのか、強力な武具の場所、ダンジョンの攻略法、魔物の弱点、全部分かる。」
そして経験もある。
これは行けるんじゃないか?魔王討伐!
今まで色んな方法を試してたけどそんなことしなくても良かった。
俺だけどんどん弱くなってパーティーの奴らに迷惑をかけるか心配だった。
でもそんな時間はない!
最短ルートで最強になって最速で魔王討伐してやる!
その為には、まず!
「速攻で、破魔の勇剣を創る!」