リベンジトースト
楽しみにしている晩餐会まで2日と迫り、朝早く起きてしまった俺は女神の為の食事を作る為に、屋敷の庭で調理をしていた。
今日作るのは以前、これじゃないんだよなぁ〜と不完全燃焼したままでいたフレンチトーストだ!
昨日パン屋に行ったことで白パンを手に入れる事が出来たし、卵や牛乳もあるので昨日のうちから仕込んでいた。
「ふふふ、それじゃあ早速作って行くとしましょうか!」
俺はフライパンにバターを溶かしてからフレンチトーストを焼いて行く。
ジュワーといい音が響き、甘い匂いが香り、卵が焼けて行く。フライ返しでひっくり返すと、軽い焦げ目のついた面が見える。
「うーん!これだよ!この色!そしてこの見た目と香りだよ!!」
まさにフレンチトーストだ!と呼べる見た目に俺は感動しながら完成したフレンチトーストを皿に乗せる。
ちなみに、今回は女神フリージアの分のみしか用意していないので他の二柱の女神から要望が来た時は諦めてもらう事にした。
仕上げに付け合わせのフルーツとコーンスープを盛り付けて、俺は女神の元に送る為の祈りを捧げる。
料理が消えたのを確認した俺は続けて、カーラからリクエストされたサンドイッチを作って行く。
今回はカーラの肉、もとい炎龍の肉から作ったローストビーフとシャキシャキのレタースをサンドしたものと、ゆで卵とピクルス、マヨネーズを和えた特製タマゴマヨに、3種類目にはチーズとオークハムを挟んだ物を用意した。
「よし、これだけ作れば流石のカーラでも大丈夫だろ!多分……」
ざっと5人前分はあるサンドイッチを見て、俺はそう呟く。普通ならば問題ないが、カーラは見た目に反して本当によく食べる。どのくらい食べるのかと言うと、軽く俺の3倍は食べる。この前、俺が用意した10人分のカレーを一人で平らげた程だ!!
段々と心配になった俺は、もう5人分サンドイッチを用意してからアイテムボックスに仕舞い、屋敷へと戻る。
すると玄関の所で白い騎士の服を着て、赤いマントを羽織っているエドワードがいたので俺は話しかける。
「ようエドワード!随分と早いがこれから仕事か?」
「ああケイタ!今日はちょっと面倒な来賓が来るから早めに城のほうに行かなきゃ行けないんだよ!」
本当に面倒くさそうな表情をしながらエドワードは話す。
「へぇー。ちなみに、その来賓ってのはどこの誰なんだ?」
俺が軽く質問してみるとエドワードは複雑な表情をしながら
「今日来るのは、王国と何度も戦争をしているウステム蕃国の王子と獣王国ネアンの特使が来るんだよ」
次第に顔色が悪くなって行くエドワードに心配した俺は理由を聞く。
「どうしたエドワード?なんだ顔色があまり優れないようだけど、大丈夫か?」
するとエドワードは作り笑いを浮かべながら
「実はウステム蕃国は、昔父が滅ぼした国を元に復国された国なんだ。だから王国とは仲が悪くて何度も戦争をして来た反王国派の国なんだよ」
「成程ね、でもそれならお前の叔父にお願いすればいいんじゃないか?流石にあの国王ならお前のお願いくらい聞いてくれるだろ?」
俺の提案に対してエドワードは首を横に振りながら
「ダメだよケイタ。僕はこれでも王国騎士団師団長だからね!僕の個人的な私用を優先するわけには行かないよ。それに、『剣聖』である僕が城にいないともし何かあった時、すぐに対処が出来ないからさ!」
と言って、エドワードは俺の肩を叩く
「いやいやいや、何かって、なんだよ?」
俺が質問するとエドワードは
「それはもちろん、クーデターとか他国が攻めて来たりとかだよ!」
飄々と話すエドワードに俺は右手で頭を叩きながら
「待て待て!物騒な過ぎるだろお前!」
「いったー!ちょっとケイタ!!いきなり痛いじゃないか!!」
「うるせー!!お前が物騒な事を言うからだろうが!第一、師団長のお前がそんな事を言って大丈夫なのかよ?!」
俺がそう聞くと、エドワードは笑いながら
「あはは、もちろん大丈夫じゃないよ!」
と、当たり前でしょと言いたそうな表情をしながら言って来たので、俺は呆れながら
「あっそう……」
と呟く。するとエドワードは
「それじゃあ悪いけど僕は仕事だからそろそろ行くね!」
「ああ、気をつけてな!」
「うん。ケイタもね!」
そう言って、エドワードは馬車に乗って仕事に向かった。
エドワードを見送った俺は、一度部屋に戻ると寝ているカーラを起こしてから朝食を食べるために食堂へと向かった。
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