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呪いと条件


エドワードの父親が死んだ本当の真実を聞いた俺は一つ疑問を抱いた。


「では、どうしてエドワード様は私に時間が無いと言ったのでしょうか?」


「それはミーナ、エドワードの母が関係しておる!」


「どう言う事でしょうか?」


「忌々しい事に、魔族は自ら自害したエラルドの肉体を離れる直前、魔族はミーナに対してとある呪いをかけたのじゃ!!」


ドン!


国王は話ながら悔しい表情を浮かべながら机を強く叩く。俺は国王に呪いについて聞いてみた。


「その呪いとはどのような呪いなのですか?」


「その呪いは[老生の呪い]と言い、60歳を迎えると死んでしまうと言う呪いじゃ!それも、この呪いは使用者に解かせるか、殺さねば絶対に解く事の出来ない呪いなのじゃ!だからエドワードは躍起になってその魔族を探し出していると言う訳じゃ!」


「そんな……ちなみに猶予は後どの位あるのでしょうか?」


「およそ2年程じゃ!」


「そうですか……」


俺は相槌を打ちながら、俺が持つとあるスキルの事を考えていた。


(あれ?呪いってたしか、【解呪】を使えば解けるんじゃね?)


俺はステータスから解呪、解毒のスキル説明を確認する。



解呪、解毒

あらゆる毒、呪いを消す事が出来る。


(うーん、あらゆる毒、呪いを消すって事は、もしかして解呪出来ちゃうんじゃね?……どうしようかなぁ〜!)


俺は心の中で頭を抱えながら悩んだ。


テッサリアではただの街娘であるミユちゃんを助けたが、それはたとえ助けたとしても俺の存在が広まる事が無いと分かっていたからだ。だが、ここでエドワードの母親を助けれは、エドワードだけでなく国王からも感謝されるだろうし、絶対に面倒な事になる事が目に見えている以上、俺としては何もしないのが最善だと判断した。


「どうしたのじゃ?急に険しい顔をして?」


「うわ!!!!」


突然、国王から話しかけられて俺は驚きのあまり大声を上げてしまった。


「驚かせたようですまんのう」


「いえ、こちらこそ国王陛下に対しての非礼、お許しください」


「構わんよ!聞くところによると、お主はエドワードの友人との事じゃないか!」


国王は笑いながらそう言って来たので俺は


「いえいえそんな、エドワード様とは軽く立ち会っただけで、友人などとはとてもとても……」


と言って、訂正しようとしたのだが


「そう謙遜する事はない。『剣聖』であるエドワードと互角に打ち合える者なぞ、この国は片手程のしかおらんぞ!」


「そうでしょうか……」


どうやら国王は俺がエドワードと模擬戦をした事がまで知っているようで、俺の逃げ道がなくなったようだ。


「さて、これで話は終わりじゃし、そろそろお主の答えを聞かせて貰ってもよいかのう?」


「答えですか?」


「そうじゃ!お主がエドワードを連れて旅をするのかしないのか、どっちなのか……」


どうやら国王はエドワード擁護派のようで、俺の事を鋭く睨みながら返答を聞いて来た。


「………」


俺はしばらく考えた後、国王にとある条件を伝える。それは


「では、5日後に城で行われる国王陛下の晩餐会に参加させていただけるのであれば、数ヶ月程でしたらエドワードと共に旅を致しましょう」


俺がそう提案すると、国王は笑いながら


「わははは!その程度の事で良いのならば全然構わんぞ!!むしろ、もっと難しい条件を出してくると思っていたくらいじゃ!!」


そう言って笑っている国王に俺は


「あはは、流石に国王陛下に無理難題を言う程、私の面の皮は厚くはありませんよ!」


俺がそう言うと、国王は笑みを止めて俺の事を見つめながら


「ほーう、なかなか言うでは無いか!」


と、まるで俺の事を値踏みするような目で見て来たので、俺は軽く笑みを浮かべながら


「いえいえ、私としてはこれでも最大限オブラートに包んだんですよ」


俺がそう返すと国王は口元を緩めながら


「ほーう、わしに対してそこまで言い切った者はお主が初めてじゃわい!」


「………」


「勿体無いのう。もしお主がエドワードの友人でなければ、わしの側近として仕えさせたのじゃがのう……まぁ、仕方あるまい。お主はエドワードの友人じゃからの!」


国王はそう言って立ち上がると、ようやく泣き止んだエドワードと話をする。


俺はその姿を見ながら心の中でガッツポーズをとりながら


(よっしゃー!これで異世界の料理を食べる事ができるぜ!!魔族に関しては「魔物蒐集」のアザゼルを呼び出して情報を聞けば問題無いだろうから、たとえエドワードと一緒に旅をするとしても、せいぜいひと月程度で済むだろうから楽勝〜〜!)



俺がそんな事を考えていると、エドワードが俺の方に近づいて来て


「ありがとうケイタ!本当にありがとう!」


と、俺の手を握りながら何度もお礼を言ってくる。そんなエドワードを見て、俺の心境はと言うと……


(うぐ!なんだろう、この謎の罪悪感……)


謎の罪悪感で意気消沈(ハートブレイク)していた。


(まぁ、罪悪感の正体は分かっているんだけどね。それに、もしエドワードが仇の魔族を見つけられなかった時は、俺のスキルで解呪するつもりだし)


基本的に俺の優先順位は

1.安心安全で楽しい異世界生活を送る事

(自分第一)

2.面倒事には関わらない

(但し、面白ければケースバイケースで関わるかも)

3.他人を助ける(助けられる範囲で)


となっているのであーる!!

後はその時、その時によって変わってきたりするが、おおむねこんな感じだ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


〜その後〜


エドワードと一緒に旅をする代わりに晩餐会に参加する事が出来るようになった俺は、泊まる場所を探そうとしたのだが、その事をエドワードに伝えるといきなり


「それなら僕の屋敷に来てくれ!親友(ケイタ)なら大歓迎だよ!!それに、母にもケイタを紹介したいしね!」


と言うので、俺はお言葉に甘えて


「分かった!それじゃあよろしく頼むよエドワード」


と言って、俺とカーラはエドワードと一緒に馬車で剣爵邸へと向かった。

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