表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/93

念願のドラゴン肉

魔族、アザゼルによる大規模なスタンピードが起こった翌日。


窓から差し込む朝日で目を覚ました俺は、顔を洗い、着替えを済ませてから宿を出て正門の方へと向かう。


異世界シャングラに転移して初めての街であるテッサリアとも、今日でお別れだ!


お世話になったギルマスやメリッサさんにはすでに挨拶をしてあるが、クラークさんやミユちゃんにはしていない。

クラークさんの性格的に、俺が旅立つと知ったら絶対に騒しくなるだろうし、ミユちゃんに至っては下手したら泣かれてしまうかもしれない。


……えっ?!自意識過剰だって?


      ……少しくらい、大袈裟にしたっていいじゃないか!!


とにかく、相田圭太はクールに去るぜ!!


途中、いくつかの食材や消耗品を買っておく。別に無くても問題は無いが、備えあれば憂いなしと言う言葉もある以上、準備しておく事に越したことは無い。


「いよいよこの街も見納めかぁ〜」


俺は少し寂しさを感じながら歩いていると、いつの間にか正門に到着し、門兵にギルマスから貰ったカードを見せて外に出ると驚愕した。


「おおー!綺麗になってる!すげーな!!」


なんと、昨日は大量のモンスターどもの死骸により足の踏み場も無かったそこは、現在では何もない、見渡す限りの平原になっているのだ!


「これが地球だったら、とんでもないデスマだよなぁ。ご苦労様です」


俺は冒険者ギルドのある方角に向かってお辞儀をした。


*******


正門を出て、俺は舗装されている道を通って王都の方角へと歩いて行く。幸い、スキル「世界地図」のお陰で道に迷うことも無いので安心だ!


道中、何度かモンスターの襲撃を受けるが、その度に進化した「気配感知」や魔法で問題なく撃退してきた。

およそ二時間ほど歩いた俺は、一度休憩がてらスキル「魔物蒐集」から図鑑を召喚し、ページをめくっていくと、やっぱり倒したモンスターが登録されていたので、俺は興味本意でゴブリンのページを開き、魔力を流しながら


「召喚!」


と叫ぶ。すると、開いたページが輝き、目の前にゴブリンが一体現れたので、俺はそのゴブリンに鑑定をかけてみる。



名前 なし

種族 ゴブリン

レベル 15


ステータス

攻撃 150

防御 100

魔力 100

魔防 140

速さ 130


スキル

棒術 逃走


状態

従魔 


説明

相田圭太により召喚された従魔

主人の命令には絶対厳守


「おお!本当にゴブリンを召喚できたよ!

なぁお前、俺の言葉は分かるか?」


俺がゴブリンに向かって聞くと、ゴブリンは首を縦に振る。


「すげー!って事はもしかして、他のモンスターも召喚出来るのか?これは試してみる価値アリだな!」


それから俺は、蒐集図鑑をかたっぱしから開き、登録されているモンスターを召喚しまくり、実験を繰り返して行くうちに、いつの間にか夕方になっていた。


いい加減お腹も空いて来た俺は、せっかくなので昨日倒したドラゴンの肉を使って料理を作る事にした。


今回作る料理は、炎龍の肉を使ったローストビーフと内臓を使ったパテドカンパーニュを作っていく!!


「まずはローストビーフの仕込みからだな!

炎龍のもも肉を塩、胡椒でしっかり下味を付けたらドラゴンハニーのハチミツを塗り込んでいく!ハチミツにはタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)が含まれているから簡単に肉が柔らかくなるのでオススメだ!全体的に馴染んだら全ての面に焼き色が付くまで焼いていき、オーブンに入れて焼いて行くっと!

時短レシピだと、湯煎したり、アルミホイルにくるんで焼いたりするんだけど、俺の場合はスキル『管理人』で温度管理が出来るから関係ないしね!」


俺はローストビーフをオーブンに入れた後、パテドカンパーニュの方を作っていく。


パテドカンパーニュはミンチにした肉と内臓を合わせて焼く、フランスの伝統料理でパンと一緒に食べたり、ワインのつまみとして食べたりする料理だ。


「それじゃあまずは、炎龍の肉をミンチにして、内臓と一緒に混ぜていくっと!」


俺はミンチにした肉と内臓を混ぜ合わせながら、塩、胡椒、ナツメグ、シナモン、赤ワイン、そして卵の代わりにすり下ろした山芋のような芋を混ぜてからベーコンを敷き詰めた型に入れていく。


上手く型に入ったら周りをアルミホイルで包んでから蒸し器で約40分ほど蒸す。


その間にローストビーフを一度取り出して、上からアルミホイルをかけてしばらくの間寝かせる。そうする事で予熱でじっくりと火が入り、柔らかい肉になる。


俺は肉を寝かせている間に、ローストビーフのソースを作って行く。

鍋に赤ワインとバター、それからオレンの実を加えて塩と胡椒で味を整えたら完成!


どう、簡単だろ!


続けて、パテドカンパーニュに添えるパンの方を用意する。

パンは作って置いた自家製パンに特製のハーブバターを塗って焼くと、香ばしい香りが辺り一面を埋め尽くす。


「うーん、ハーブのいい香りがするぜ!俺は表面が軽く焦げるくらいが好みだからこの辺でいいかなぁ〜」


パンを取り出し、寝かせて置いたローストビーフを再びオーブンに入れて焼く。


〜待つ事10分〜


オーブンからローストビーフを取り出した俺は薄く切っていく。


「いざ、包丁投入!!……おおー!!すげー柔らかい!しかもこの溢れる肉汁!!くーう、早く食いてー!!」


俺はローストビーフを切ると、すぐに「アイテムボックス」入れて保存する。

こういう時、時間停止の「アイテムボックス」は本当に便利だ!!


切った肉を皿に並べていると、蒸し焼きにしていたパテドカンパーニュが出来上がったので、俺は蒸し器から取り出すと「管理人」のスキルを使って冷ます。


パテドカンパーニュは出来たてよりも、冷ました方が美味しいからだ!!

俺は冷ましたパテドカンパーニュを切り分けてから皿に乗せ、パンと付け合わせの蒸し野菜を添える。


「よし!完成だ!!」


俺は完成した料理をテーブルに持っていき、女神への分を送り、自分も食事を始めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ