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まだまだ終わらない幼馴染みとの一日


「ただいま..。」


と僕は玄関を開けて言った。今この時間帯は僕しか居ないので意味はないけど長年の習慣からついつい言ってしまう。


そのまま僕は洗面所に向かい手洗いうがいをした。

このご時世だからこういう簡単にできる予防をしておかなければならない。それを終えた僕は自室に戻り制服から部屋着に着替えた。


「今日は..姉さん遅いって言ってたな..。夕食どうしようかな.?」


姉さんは遅くなる日は、大抵飲みだ。両親も今は二人とも転勤して東京にいる、つまり今日は一日家に僕一人だけというわけだ。なので、別に今日はコンビニ弁当で済ませてしまってもOKなのだ。普段は姉さんが僕の料理を食べたいというから料理をしているが今日は食べて帰ってくるし、僕も愛菜と食べたスイーツで若干お腹がいっぱいだ。ていうか別に食事を取る必要はない。

なら僕がすることは一つ


『『睡眠』』


だ!


今日は蒼太と愛菜の絶交宣言のせいで、屋上で寝れていない

僕の唯一の楽しみをまだ取っていないのだ。ならもうこのまま寝てしまおう。

おやすみ....

やっぱり無理、今日一日で起きた出来事が凄すぎて全く頭から離れる気がしない。

何だよ、いくら落ち込んでいて気が動転してても普通異性にア〜ンする!?最初やられた僕の身にもなってみろ!一撃で落ちてるよ。何?愛菜は僕のこと好きなの?な訳あるかでないと蒼太に世話を焼いたりしない。羨ましい、僕なんて中学高校に入ってからは一度もされてないそれに比べて蒼太は毎日のように愛菜が面倒を見ていた。なんて幸福者なんだあんな可愛い幼馴染みに世話されるなど反則である。なのにあいつ絶交するとか意味わからん。僕ならもう何されてもウェルカムだね!

はぁー、やばいこのままずっと何もしないのはマズイ頭の中が負のスパイラルに飲み込まれてしまいそうだ。

ジャージに着替えて僕は、サッカーボールを持って外に出た。





歩くこと数分、僕は大きな河川敷に来ていたここには、サッカーゴールが置いてあるので僕はよくここに来て練習をしている。とりあえずいつも通りのアップをする、リフティングや軽いドリブル、シュートをした。

さてここからが練習だ。といってもいつもは蒼太もいるので1on1をしているが今日はいないし多分これ以降はしないだろう。仕方がないので、イメージとしてこの間部活で戦った一番上手かった人を出して練習をするがやはり僕のレベルでは簡単だ。何度やっても僕が勝ってしまう。つまらない。正直いうともう学校一上手い蒼太も僕には二度と勝てないだろう。試しにやってもどんな動きをされてもドリブルで抜いてボールをずっとキープし続けている。あ、やっぱりね。

イメージトレーニングも意味がないとなると本当にすることがないので、適当にキックオフシュートでもすることにした。それから何本か打った僕はベンチに置いていたスマホを確認して良い時間になってきたので家に向かった。


「新しいこと..。また探さないとな〜..。」


何でも要領良く出来てしまうのはそれはそれで困る。

ハイスペックな身体能力があるのは良いが良すぎるのも問題だ。本当にスポーツはつまらなくなってしまう。この体で産んでくれた親には常に感謝しているがこの部分だけは本当にいらない。


と一人でしょうもない自分語りをしていると、曲がり角の方がやけにうるさくなっているのを感じた。

僕は気になってそっちに行ってみると、僕が通っている学校の女子生徒がナンパされているようだ。しかも、なかなかに可愛い子だ。これならナンパしたくなるのも分からなくもないけど、二人なのは関心しない。完全に彼女を囲んで逃さないようにしているあれでは付いて来いと脅迫しているようなものだ。ナンパされている女の子は萎縮しているようで、足が遠目から分かるほど震えていた。

ガシガシと頭を掻いた僕は、これを見逃すと寝覚めが悪そうだと適当な言い訳をしつつあの女の子を助けることにした。


「すいません..。その子僕の後輩なんで..ナンパやめてもらっていい..?嫌がってる..。」


「嫌だなぁ、彼女全然嫌がってないでしょ?ほら肩に手を回しても振り解かない。」


「それは怯えてるだけなんだけど..お兄さん..。もしかして..彼女いないタイプ..?あっ..だからナンパしてるのか..納得。」


「チッ、黙って聞いてればウゼェな!俺たちはこの子と今から遊ぶんだ邪魔すんな!」


とナンパ男Aが僕に向かって掴みかかろうと手を伸ばしてきたので適当に弾いて、手を捻り拘束した。


「荒ごとは嫌いだな..僕..手加減できないから..。」


「何だと!?ガッ!痛い痛い。」


捻っている腕をどんどん変な方向に曲げていく。


「これ以上続けるなら..このまま腕..使えなくするけど..やる?」


「や、やめるもうその子には関わらないから!早く放してくれ腕の感覚がもうねぇ。」


「分かった..でも次があったなら..。その腕二度と使えなくするから..。」


と忠告してやってから手を離した瞬間、もう一人のナンパ男Bが俺に殴りかかってきた。こいつ今のやりとりで力量が分かってないのか?面倒くさい。手の平で受け止め思い切り握り潰してやる。ミシミシと骨が音が聞こえたのを感じたのか


「ば、化け物だこいつ!逃げるぞ。」


「このまま逃すとでも..?」


「ヒッ!!許してくれ、もうしないから!」


「謝る相手が違う..。」


「すまねぇ、君があまりにも可愛いくてついな?二度しないから許して下さい。」


「君はこれで満足..?」


「は、はい。もう大丈夫です。何かされてもないですし。」


「なら..さっさと何処かへ行って..。」


「「はい!」」


ナンパ男A Bは二人とも僕のいる方向と逆方向に向かって走って行った。僕はそれを見届けた後、振り返り近付いて気がついたことを彼女に聞いた。


「で..何でそんな格好してるの?..愛菜..。」


「あはは、バレちゃってました?」


「うん..。遠目からは分からないけど..流石にこれだけ近づいたね..。」


とナンパされていた女の子は普段の長い髪をおさげにしてメガネをかけた愛菜だった。



少し遅れました。申し訳ない。

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