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続 傷心?幼馴染との登校


 その後、羞恥に悶えていた愛菜は僕が未だに手を握っているのに気付いた。


「し、紅、手まだ繋いだまんまなんですけどいつまで続けるんですか!?」


「えっと…愛菜の反応に…飽きるまで…」


「それずっとこのままになっちゃいますよ!」


「しょうがないな…はい…」


僕は名残惜しい気分になりつつも手を放した。


「あっ…」


が、愛菜は何故か僕の手を握った。僕はどうしたのかと思い愛菜の方を見ても何も分からない。なので周りを見渡すと蒼太が校門の前で可愛い女の子と楽しそうに談笑をしていた。


しかもかなり距離感が近い。愛菜はおそらくあれを見てしまったから僕の手を反射的に掴んだだろう。

好きな男から絶交された後に、その男が他の女の子と仲良くしているのはかなり応えるだろう。


僕はそんな幼馴染を元気づけるために、愛菜の頭を優しく撫でてやった。


「にゃ、にゃにをしてるですか!?急に!」


「大丈夫かなぁ…と思ってさ…」


「そんなの全然大丈夫なわけないじゃないですか!」


と先程からずっと頬を紅く染めた顔のまま大きな声で愛菜は蒼太のことが大丈夫じゃないと言ってきた。僕は頭を撫でるのを続けた。


愛菜は恥ずかしいのか、僕に抱きついて顔を見せないようにしてきた。


おっふ、それ圧倒的質量を持つ柔らかい物が当たってますと言いたいけど、役得なのでスルーした。


「……ずっと前からして欲しかったことされたら幸せ過ぎて、今より紅君のこともっと好きになっちゃうじゃないですか…」


そのせいで、愛菜の小さな呟きが聞き取れなかったけどね。












愛菜が落ち着いたので、校門をくぐってお互い手を放し僕らのクラスである2年5組の教室に入った。


僕はいつも通りの窓際の1番後ろの席に向かい机に突っ伏し、愛菜は僕と真逆の方向にある1番前の席に座り友人と話始めた。


僕がしばらく突っ伏しいると、僕の友人の1人である坂井 雄紫(さかい ゆうし)が話しかけてきた。


「なぁ、紅〜お前今日、緑川さんと2人で登校したのってマジか!?」


「マジだよ…別に変じゃないでしょ…ただ蒼太がいない…だけで」


「それはそうなんだけどよ!手を繋いだ上に頭を撫でてるのを見たって聞いたら驚くだろ!」


「そうだよねー…」


「で、なんでこんな状況になったんだ?別に付き合ってるわけじゃないんだろう?」


僕は雄紫の質問にどう答えたものかと考えていた。


実際蒼太のことを言ってしまってもいいのだが、実は昨日改めて考えると面倒見がよく優しい性格の蒼太が唐突にあんなことを言うとは考え辛かった。だから、無闇に根の葉もないことを言うのは憚られる。


「まぁ…ちょっと愛菜が傷心中でね…色々あって…励まそうとしてたら…ああなってた…」


「なるほどね〜〜、ってそんなわけあるか!女子を励ますのに普通はあんなことしねぇよ」


「半分くらいは…弄ってただけだからね…手を繋いでたのは…愛菜が僕の手を繋いだままなのに…気付かないからさ…ついからかっちゃいたくなってね…」


「お前そういうとこ、いい性格してるよな」


「それはどうも…」


「褒めてねぇよ!」


と雄紫が綺麗なツッコミを入れてきた。


「そんなことより…最近どうなの?…彼女さんとは…」


「おう、そりゃ勿論コンビニに置いてあるくらい熱々よ」


「それ…微妙に冷めてない…」


「ってのは冗談で、変わりなくラブラブよ!」


僕は愛菜との話題が長引くと蒼太のことは話さざるを得なくなるので話題を変えた。


雄紫は見た目はイケメンではないが明るいキャラで運動がそこそこできる、女の子が作るあの人と付き合いたいランキングの上の下くらいにいるタイプの奴だ。要約すると、こいつは中々モテるのだ。


それで意中の女の子も雄紫のことが好きだったらしく、一年の最後に雄紫から告白して晴れて恋人関係になっている。

その後、僕に休日どこに行ったらいいかとかを聞いてきていたのだが、最近連絡がなかったので最近どうなのか聞いてみることにした。


雄紫の口ぶりからして現在も関係は良好なのが分かり友人として安心した。


「紅こそ、そろそろ彼女作らないのか?お前毎日のように女の子から言い寄られてるだろ。面倒くさいって思うなら尚更さ」


雄紫は僕が女の子から言い寄られて迷惑しているという話は何回もしているので、その度にこの文を言われているので聞き飽きた。僕は毎回愛菜以外の子は興味がなかったので適当に話をはぐらかしていたが、今日からは誤魔化さない。


「そうだね…作るよ彼女…」


「はっ!?紅が作るって言ったのか!幻聴じゃないよなあのどんな美少女にもなびかない紅が!」


「雄紫の耳は…正常だよ…」


「急にどうしたんだよ、何か心境の変化でもあったのか?」


「あったよ…昨日ね…」


「それって緑川さん絡みか?っておい寝るなSHRもうすぐ始まるからそれまで耐えろ!」


「もう疲れたよ…雄紫」


「それ死んじゃう奴だから!おおい!起きろ寝たら死ぬぞ

お前彼女作るって言ったのは嘘なのかよ!?」


もう昨日の睡眠が少な過ぎた僕の瞼は落ちかけていた、雄紫が僕を起こそうとしているけどそんなの関係ない。このまま気持ち良く落ちてしまおう。


後、雄紫『彼女作る』ってのは嘘なんかにしないから期待しててよ。

そう考えた後すぐ僕の意識はブラックアウトするのだった。








本日3回目宜しくお願いします!ヤケクソ


とりあえず明日からはしばらく暇になるので、毎日投稿をしようと思いますのでよろしくお願いします。


では、面白かったという方は下の方をスクロールして星を 5つ入れ置いてください。(懇願


レビューや評価、ブックマークの方もお願いします。(土下座



追加 愛菜の喋り方を修正したので宜しければ見直しておいて下さい。

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