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【第7話】始まり

【転猫】第7話:始まり お楽しみください!

グレン:『じゃあ、行ってきます』


グレン:そう威勢よく家を出たのはいいけど、どこに向かえばいいんだ?


グレン:とりあえずおじさんから貰った地図と本の記憶を照らし合わせて進んでいくしかないわけだが...。


グレン:今いる場所がイシュタンの左下に位置するファルファラだから、ここの守り神と仲間?になればいいのかな。


シルビア:「グレン!」


グレン:『なんだ、シルビア』


シルビア:「どこに行くの?」


グレン:『とりあえず、近くの広場に座ってミユさんからもらったこのバッグの中身を確認したいな』


シルビア:「分かった!」


グレン:俺たちは街の人に道を聞いて、広場につく。


グレン:『旅って疲れるもんだな』


シルビア:「まだまだ始まったばかりだよ!」


グレン:『シルビア、お前もいつかわかる日が来る』


シルビア:「?」


グレン:まぁ、今のシルビアには全く関係ない話だがな


グレン:俺は一つ一つバッグの中から物を取り出す。


グレン:『テント、毛布、タオル、衣料品、掃除道具、ロープ、刀剣?、ナイフ、ランプ、図鑑、水、簡易食料、食器類、調理具、調味料、図鑑』


グレン:『あとはウエストバッグの中にビニール袋と糸と針、マッチに財布』


シルビア:「これで全部?」


グレン:『そうだな』


グレン:『それにして十分すぎる』


グレン:『だが、この刀剣みたいなのなんだ』


グレン:そう言って刀剣を持ち上げると1枚の紙が貼ってあるのに気づいた。


グレン:『なんだこれ』


ミユさん:グレンさんへ


ミユさん:この武器は剣としての役目だけでなく、斧、スコップ、鍬としての役目も果たせます。


ミユさん:使い方は簡単。


ミユさん:柄頭に付いてあるボタン1つで切り替わります。


グレン:シルビア離れてろ


〈カチッ〉


〈シュイーン〉


グレン:『これすごい便利だな』


グレン:『他で問題あるとすれば...』


グレン:『シルビア』


シルビア:「何?」


グレン:『テント1つしかないから、一緒に寝ることになるが大丈夫か?』


シルビア:「グレンとなら平気!!」


グレン:『良かった...』


グレン:正直、シルビアにえ?無理なんですけど。


グレン:なんて言われた日には立ち直れないよな...。


グレン:取り忘れたものがないか確認していると、バッグの奥から手紙らしきものが見つかった。


グレン:『ミユさんからか』


ミユさん:グレンさんへ。


ミユさん:守り神は各街に1つずつ隠されてると思われます。


ミユさん:隠されてる場所は各街にある神殿です。


ミユさん:場所は定かではありませんが、恐らく人目のつかない所にあるはずです。


ミユさん:神殿の辺りは王の手下が警備していると思われます。


ミユさん:王の手下との接触はなるべく控えて、神殿にあるトラップも気を付けてください。


ミユさん:守り神の見た目は普通の玉です。


ミユさん:玉を壊すと猫が現れるのでその猫に向かって話しかけてください。


ミユさん:そうすると人になるので、契約をしたいと趣旨を伝えると守り神として姿を変えてくれるはずです。


ミユさん:それを頼りに頑張ってください!応援してます。


グレン:王の手下との接触。


グレン:そのための剣と言うわけか。


グレン:それよりも困ったな...。


グレン:俺、猫アレルギーなんだよな。


グレン:まぁ、それは後で考えるとして


グレン:『とりあえず今日は街を探索しようぜ』


シルビア:「ご飯はどうするの?」


グレン:しまったな...。


グレン:『シルビア、自炊やったことあるか?』


シルビア:「自炊?」


グレン:『自分でご飯を作ることだ』


シルビア:「ないよ?」


グレン:『ないのか?!』


グレン:『楽しいのに勿体無いな...』


シルビア:「楽しいの?」


グレン:『楽しいぞ』


シルビア:「そんなに?」


グレン:『楽しいぞ』


シルビア:「じゃあ、シルビアもしたい!」


グレン:『じゃあ、教えてやる』


シルビア:「シルビア頑張る!」


グレン:うまくシルビアを協力させることに成功した。


グレン:図鑑はこのためか。


グレン:『とりあえず山に向かおう』


シルビア:「山?」


グレン:『山はご馳走だらけだ』


シルビア:「ごちそう!?」


グレン:シルビアの表情が分かりやすく変わる


グレン:俺たちは道を尋ねながら、山を目指す。


グレン:道に迷いながら山についた頃には日が沈み始めていた。


グレン:俺たちは山の麓にテントを張ることにした。


グレン:『シルビア、もう日が暮れるからその前にテント張るぞ!』


シルビア:「シルビアに出来る?」


グレン:『2人なら簡単だよ』


グレン:『まずはテントを広げる』


シルビア:「シルビアもやる!」


グレン:『よし!』


シルビア:「出来た!」


グレン:『あとは俺がやるから必要なものを運んでくれ』


シルビア:「分かった!」


シルビア:「よいしょよいしょ」


グレン:『これをこうして、あーして』


グレン:「出来た!」

シルビア:『出来た!』


シルビア:「入っていい?」


グレン:『その前に風呂だろ?』


シルビア:「どこにあるの?」


グレン:しまったな...。


グレン:『とりあえず、近くから川の音がするから水汲んでくるな』


シルビア:「シルビアも行く!」


グレン:『外暗いし危ないからテントで待っとけ』


シルビア:「そっちの方がひとりで怖いよ...」


グレン:『じゃあ、俺のそばを離れるんじゃないぞ』


シルビア:「分かった!」


シルビア:「グレンしゅき!」


グレン:『はいはい』


シルビア:「暗いし、静かだね」


〈ザァーザァー〉


グレン:『ここら辺だな』


グレン:『シルビア掴まれ』


グレン:俺はそう手を差し伸ばす


シルビア:「グレンカッコイイ!!」


グレン:今の、かっこよかったんじゃね?!


グレン:って思ったことは口が裂けても言えない。


〈ザザザザザザ〉


グレン:『やっぱりあったな』


シルビア:「グレンって意外と頭良いんだね!」


グレン:『まぁな....』


グレン:『って、意外とってなんだ!意外とって!!』


シルビア:「さぁ、水汲もう!」


グレン:『お前の耳は本当都合いいよな』


グレン:『まぁいいや、水汲むぞ』


シルビア:「はぁーい!」


グレン:『汲んだのは良いけど、やっぱり重いな』


グレン:『シルビア』


シルビア:「ん?」


グレン:『1つぐらい持ってくれないか?』


シルビア:「いや!!」


グレン:『だろうな』


シルビア:「テント♪テント♪」


グレン:『先に風呂作るぞ』


グレン:『まずはドラム缶を...』


グレン:って、ちょっと待て。


グレン:ドラム缶なんてミユさんに貰ってないよな...


グレン:『って、えぇーーー!!』


グレン:『こんな都合よく新品のドラム缶が?!』


グレン:なんかの罠とかじゃないよな。


グレン:木の棒でつついてみる。


グレン:『ん?』


グレン:『なんか貼ってあるぞ』


ミユさん:グレンさんへ。


ミユさん:さすがにドラム缶はバッグに入らなかったので、運んでおきましたよ♪


グレン:『ミユさんって一体何者なんだ...』


グレン:『とりあえず助かった』


グレン:『シルビア!!』


シルビア:「出来た?!」


グレン:『まだだ』


グレン:『じゃなくて、そこら辺の木の棒と葉っぱ集めてくれ』


シルビア:「分かった!」


グレン:俺はドラム缶に水を入れて、すのこを作るか。


グレン:竹を取って、糸で結んでと。


シルビア:「取ってきたよ!」


グレン:『それだけあれば十分だ!』


シルビア:「グレンが持ってるのって何?」


グレン:『すのこって言って、ドラム缶風呂には欠かせない物なんだ』


グレン:レンガの間に木の棒を入れて、その上に葉っぱを被せて、マッチで火をつける。


シルビア:「おぉー!」


グレン:『危ないからあんまり近づくなよ?』


シルビア:「分かってるよ!」


グレン:『おっ、湯気が立ってきたな』


グレン:俺は湯の中に手を入れる。


グレン:少し熱いかな。


〈ジョボジョボジョボジョボ〉


グレン:とりあえず水を入れて温度調整したが。


グレン:『シルビア!』


グレン:『温度はこんなもんで大丈夫か?』


シルビア:「完璧!!」


グレン:『じゃあ、先に入るからテントで待ってろ』


シルビア:「........」


グレン:『なんだ?』


シルビア:「何にもない」


グレン:何だったんだ?


グレン:俺は完全無防備な姿になり


グレン:湯船とは別に温めていた水を体にかけ体と頭を洗う。


グレン:山では水でしか体洗えないから、1週間に1度は銭湯に行くか。


グレン:そして、ようやく湯船に浸かる。


グレン:『あぁー』


グレン:『満天の星空を眺めながら風呂とはこれまた良いものだな』


シルビア:「グレン遅い」


グレン:『シルビア、もう少し待ってくれ』


グレン:『って、なんで裸なんだよ!』


シルビア:「お風呂入りに来た」


グレン:『まてまてまて、入る分は良いから体流してからにしろ!』


シルビア:「分かった!」


シルビア:「流した!」


グレン:『本当か?』


シルビア:「うん!」


グレン:『じゃあ、出るから少し向こう向いててくれ』


シルビア:「なんで出るの?」


グレン:『そりゃ、色々とあるだろ?』


シルビア:「シルビア1人だと、この深さ溺れちゃう...」


グレン:『.......』


グレン:『しょうがない、入ってこい』


グレン:俺はシルビアが入ってる間、空を眺めることにした


シルビア:「温かいね」


グレン:『そうだな』


シルビア:「ねぇ、グレン?」


グレン:『なんだ、シルビア?』


シルビア:「シルビアの背中になんかあたってる」


シルビア:「しかも、動いてるよ?」


グレン:『........』


グレン:『ま、待ってろよ』


グレン:『今取ってやるから』


グレン:俺は上を向きながら手だけでその正体を探す。


シルビア:「グレン?こそばい」


グレン:『我慢しろ』


グレン:俺はその棒を掴んだ。


グレン:なんだこれ、確かに棒みたいだな。


グレン:動いてるが少し柔らかいか?


グレン:なんかの生き物じゃないかと思うくらい。


グレン:俺はその正体を確かめるべく、視線を徐々に下にずらしていく。


グレン:『........』


グレン:『うわぁぁぁぁ!!』


シルビア:「な、なに?!」


グレン:『へ、へびだ!!』


シルビア:「きゃゃゃゃ!!」


グレン:『はぁはぁ』


グレン:『なんで、蛇が紛れ込んでんだ...』


シルビア:「私が捕まえてきた!」


グレン:『んなバカな』


シルビア:「嘘だけど」


グレン:『お前なぁ!』


シルビア:「ダメだよ暴れたら、ドラム缶ひっくり返っちゃうよ」


グレン:『今回に至ってはシルビアの言う通りか...』


グレン:『今日のところは許してやるから、あんまり嘘はつくんじゃないぞ』


シルビア:「はーい!」


グレン:『じゃあ、先に上がって体拭いてろ』


シルビア:「タオルは?」


グレン:『そこにある』


シルビア:「拭き終わった!」


グレン:『服着て、テントで待ってろ』


シルビア:「うん!」


グレン:俺も上がるか...。


グレン:体を拭き、服を着て、火を消す。


グレン:ドラム缶の掃除は後にして


グレン:『ご飯にするか』


シルビア:「ごっはん♪ごっはん♪」


グレン:本当は山菜やキノコ、魚とか用意したかったんだけど山着くまでに思いのほか時間がかかったからな。


グレン:『今日はパンだけど明日こそは自炊だ!』


シルビア:「うん!」


グレン:『その為には頑張らないといけないけどな』


シルビア:「ご飯のためならいくらでも頑張るよ!」


グレン:『ぶれないな』


グレン:苦笑しながらパンを平らげる。


グレン:テントの中にランプを付け、シルビアと話す。


グレン:『そう言えば、こうやって2人で話すのは初めて会った時以来だな』


シルビア:「そうだね~あの時のグレンは何するか分からなかったから正直怖かったよ」


グレン:『俺、そんな怖かったのか...』


グレン:そんな話をシルビアとしてたら、シルビアが寝たため俺はランプを消して外に出る。


グレン:ドラム缶の水を流して、たわしで洗う。


グレン:もう1度水を入れて綺麗に流す。


グレン:湯冷めしないようさっさとテントの中に戻る。


グレン:シルビアに毛布をかけ直して、俺も寝ることにする。


グレン:明日はどんな1日になるのか楽しみだな...。


【第7話】始まり(完)

【転猫】第7話:始まり いかがでしたか?


始めて二人きりで過ごした夜


出だしは上手くいったものの、これからどうなるのでしょうか?


【次回】第8話:サバイバル お楽しみに!


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