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前話
私の名前は・・・・
まあ、名前なんてどうでもいいわね。だって、私は私でしか無いんですもの。名前なんて、私を言葉という記号で表したもの。名前を言ったってしょうがないわ。
それよりも、今の一番の問題は彼女のことね。
私の大好きな彼女。私には彼女しかいないし、彼女には私しかいない。この世界には、私達二人しかいないのよ。
それなのに・・・・・何故?何故彼女は、あいつなんかを愛しているの?私達を裏切った、あいつなんかを。
しょうがないわね。貴方がそんなことをするならば、大好きな貴方を困らせて、孤独にして、私のものにしてあげる♪
さあ、物語を始めましょう。現実と言う名の、つまらなくて退屈な物語を。
「昔々、ある所に、双子の兄弟がおりました」 ってね。