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56話 夢への一歩

「『念』の方はどうだ?ルル」


「ええと・・・まだここに閉じ込めています」


 ボクは自分の下腹部の下にあるものを見下ろしました。


 抑え込むように意識し続けていないと、再び膨張してしまいそうです。


「そうか、そこに溜め込んでるんだな?」


 ソラ君がボクの・・・その部分を見つめて言いました。


 ボクは今、正座をしているので先端だけしか見えていませんが、見つめられるとかなり恥かしいです!


 ・・・足の間に挟んで隠してしまいたいです。


 でもそうすると話が進みません。



「あの、溜め込んでいると言われると、何か違うものに聞こえてしまうのですが・・・抑え込んだままどうすればいいのかわからないのです」




「じゃあ、そのままオレの中にぶち込んでみるか?」




「・・・・・ええっ!」




「もちろん冗談だ」




「びっ、びっくりしました!」


「わりいな、さっきも言ったけど、ルルにぶち込まれるとか、全然しっくりこねえよ!オレがルルにぶち込む方がイメージできる・・・無いけどな」


 ソラ君の冗談は心臓に悪いです。


「まあ、冗談はさておき、その『念』だが、抑え込めてるんなら、自分の体の中を自由に動かせるんじゃねえのか?まずはそこから下っ腹に移動できるか?」


「はい、やってみます」


 ぼくは、抑え込んでいる『念』を、そのままの状態を保ったままでお腹の方に移動する様にイメージしました。




「ひゃうん!」




 イメージ通りに少しだけ移動できましたが・・・やはり移動する時にすごく変な感じがします。


「大丈夫か?」


「はい、大丈夫です・・・なんとか、移動できそうです」


 ゆっくり、少しずつ移動させないと、さっきみたいに危ない状態になってしまいます。


 それに、少しでも気を緩めるとソラ君の『念』が膨れあがってしまいます。

 抑え込む強さを変えずにゆっくりと移動させるのは結構難しいです。


 ボクは慎重に、慎重に、精神を集中して『念』を移動させていきます。


 移動を出来るだけゆっくりにすれば、刺激も少なくて済むみたいです。



「どうだ!うまくいってるか?」


 ソラ君がいきなりボクの下半身に顔を近づけて覗き込んできました!


「ひゃうっ!」


 びっくりしたボクは一瞬気が緩んで、『念』を少しだけ緩めてしまいました!



 ・・・・・・ ソラ君の目の前であれが・・・少しだけ膨張してしまったのです!



「おお!でかくなったぞ!」



「あわわわ!だめです!見ないで下さい!」


 ボクは慌ててソラ君の目を手で塞ぎました。


「今のは少し失敗しただけです!元に戻すまで見ちゃダメです!」


「なんだよ!よく見えなかったぞ!」


「よく見なくていいです!」




 大きくなったところをソラ君に見られてしまいました!




「なんだよ、もっと見たかったのに!なあ、オレのも好きなだけ見せてやるからもう少し見ていいだろ?」


「レィナちゃんと同じ事言わないで下さい!」


 ・・・それに、ソラ君さっきから全然隠してないので、今も全部丸見えです。


 とにかく急いで『念』を抑えて元に戻さないといけません!


 ボクは慌てて『念』を動かそうと強く念じました!




「はううううん!」




 ・・・思った以上に『念』を操る事が出来てしまいました!


『念』をあの部分から下腹部に戻し、抑え込む事に成功したのです!




 ・・・『念』を抑え込む事に成功はしたのですが・・・・・


 慌てて順番を間違えてしまったのです!


 『念』を抑え込むより前に・・・一気に下腹部に引き戻してしまったのです!



 ・・・一気に『念』が引き抜かれた強烈な刺激で・・・あの部分が、一瞬で限界に達してしまいました。



 そうです・・・『念』を抑え込んで小さくしてから、ゆっくり引き戻さないと刺激で大変な事になるというのに・・・ボクは慌てて先に引き抜いてしまったのでした!



 もはや『念』とは関係なく、あの部分に、これまで経験した事の無い感覚が駆け巡っています!


 


「やったな!ルル!念を腹に戻しただろ!」



 喜んだソラ君はボクの手を払い除けてボクを見ました。




 ・・・ソラ君の目の前には・・・・


 極限まで大きくなったボクの・・・・・




 ・・・とうとう・・・ソラ君に見られてしまいました・・・



「おおおっ!」



 その時のソラ君の・・・歓喜から驚きへ、そして再び、また別の歓喜の表情への変化が・・・ボクの目に焼き付きました。





 その表情を見た瞬間・・・ボクの緊張の糸は解かれてしまいました。




 堪えようとしていた何かが、ふっと無くなってしまって・・・・・




 初めての感覚の中に・・・ボクは・・・一瞬意識が遠くなりました。






「おい!・・・ルル!」




「おい!大丈夫か!」




「しっかりしろ!ルル!」




 ・・・意識が戻ってくると・・・目の前にソラ君の顔がありました。




「・・・ソラ・・・君?・・・」


「おっ!意識が戻ったな!大丈夫か!ルル?」


「・・・あれ・・・ボク・・・一体どうなって・・・・・・・!」


「一瞬、すげえ気持ちよさそうな顔をしたと思ったら、気を失っちまったんだ」




「・・・・!」




 ・・・そうです!・・・ボクは・・・とうとう越えてしまったのです・・・




 そして、よく見るとソラ君の顔に・・・!



「ごめんさない!ソラ君!ボクってば何て事を!」


「ああ、これか?ちょっとびっくりしたが別に何ともねえぞ」


 ・・・何ともないではありません!


 ソラ君にとんでもない事をしてしまいました!


「本当にごめんなさいっ!汚いですよね!すぐ拭きます!」


「ああ、自分で拭くから大丈夫だ!それにしても不思議な味がするんだな」


「ええっ!舐めたんですか?」


「いや、口の中にもかかっちまってな、でもルルのなんだから別に汚くねえぞ」


「そういう問題ではありません!」



 ・・・ソラ君に大きくなったところを見られただけでなく・・・最悪な事態になってしまいました!



 ・・・もう、恥ずかしくてソラ君と顔を合わせられません!



「ボクを・・・見ないで下さい!」



 どこかへ・・・消えてなくなりたいです・・・




「落ち着け、ルル」




 ソラ君はボクの両手を押さえ、唇を重ねてきました。




 ・・・ソラ君の唇は・・・ちょっと苦い様な・・・不思議な味がしました。




「心配すんな!こんな事でルルの事嫌いになったりしねえよ!」


「こんな事って・・・」


「男の体だったら普通の事なんだろ?それくらい知ってるぜ!」



 ・・・ボクも・・・知識では知っていましたが・・・まさか自分の体で体験する事になるなんて!・・・考えてもいませんでした。



「悪かったな・・・『念技』の訓練で無理させすぎちまったせいで、ルルにいやな思いさせちまった」


「ソラ君のせいじゃないです!ボクが・・・自分で失敗したからです」


「いや、ルルの『念』の操作は大したもんだ!あれだけ出来れば、少しの失敗なんて大した事じゃねえ」


「でも・・・ソラ君に不快な思いをさせてしまいました・・・」


「だから、全然不快じゃねえって!それより最高に気持ちよさそうなルルの顔が見られたんだ!オレとしちゃご褒美みてえなもんだ」


 ええっ!ボクってば、いったいどんな顔してたんでしょうか?


「今回のは事故だったが・・・いつかオレがルルにあんな顔させてえなって、思っちまった!」


「・・・えっ?」


「いつかルルの魔法で、ルルが女になって、オレが男になったら・・・オレがルルに最高の気分を味あわせてやりてえなって・・・少しだけそんな気分になったって事だ!」



「・・・ソラ君・・・」



 ソラ君は自分で言ってて、顔が赤くなっていました。


 ・・・顔だけでなく、全身が赤みを帯びています。



「ボクも・・・女の子として・・・ソラ君と、そういう経験がしてみたいです」


 ボクも・・・自分で言ってて体中が熱くなるのを感じました。




「なっ!やっぱりオレ達、最高の相性だろ?」


「はい!ボクもそう思います」


「『念』がこれだけ調子よく習得できてんだ!魔法だってすぐに使える様になるだろ!」


 ソラ君にそう言われると、何だか本当にそうなりそうな気がしてきました。


「はい!がんばります!」




 ボクが、魔女になる目的が、更に鮮明になった気がしました。



第2章 完結です。

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