49話 初めての夜(BL回?)
寝室に入るとソラ君が待っていました。
ソラ君はいつもの装備ではなく、少しラフな長袖長ズボンの部屋着です。
・・・ボクも同じ様な部屋着を着ています。
「来たな!ルル」
「はい、よろしくお願いします」
・・・お願いしますって言っちゃいましたけど、何をお願いするのでしょう?
「ああ、任せとけ!」
・・・何を任せてしまったのでしょう?
「じゃあ、寝るか!」
「・・・はい・・・」
良かったです、普通に寝るだけみたいです。
変に期待と不安を感じていたのが馬鹿みたいでした。
「それじゃあ早速だが、服を脱いでベッドに寝ろ!」
・・・えっ!
「どうした?ルルも早く裸になれよ」
ソラ君は部屋着を脱ぎ始めています。
・・・えっ!・・・ただ寝るだけではなかったのでしょうか?
・・・まさか・・・本当にそんな事になってしまうなんて・・・
「何してんだ?早く脱げよ」
ソラ君は既に部屋着を脱ぎ捨てて、タンクトップにショートパンツ姿になっています。
・・・ そして、タンクトップを脱ごうとしています。
・・・これは・・・ボクも脱がないとソラ君に恥をかかせてしまいます。
「・・・はい・・・」
ボクも部屋着を脱いで下着姿になりました。
ボクの下着は、体のラインが出ないふわっとした下着なので、体の違和感はあまり目立たないとは思いますが・・・・・全部脱がないとダメですよね?
・・・でも、これは、折角の機会です。
この場でソラ君に全てを打ち明けてもいいのかもしれません。
ソラ君なら、きっとボクの全てを受け止めてくれる気がします。
ボクは、決意を固めて、下着に手をかけました。
手が震えだし、震えを止める事が来ません。
でも、震えながらもボクは下着を下ろし始めました。
そんなボクの様子を、ソラ君は少しだけ驚いた様な顔で見ていました。
・・・でも、少し下げたところでボクの手が止まってしまいました。
やっぱり、勇気が少しだけ足りません。
このまま、一思いに下着を下げてしまえば、何も言わなくてもソラ君は悟ってくれる思います。
決して最悪の結末にはならないとは思うのです。
だけど・・・やっぱり、ちょっとだけ怖いのです。
ソラ君をがっかりさせてしまう事には違いないと思うのです。
「ルル・・・無理しなくていいぞ、今日はそのままでいい」
ソラ君も、脱ごうとしていたタンクトップを元に戻しました。
ボクも、下着から手を離しました。
「そのままでいいから、ベッドに寝ろ」
「・・・はい」
ソラ君は優柔不断なボクに幻滅してしまったのでしょうか?
ボクはゆっくりとベッドに横になりました。
するとソラ君はボクの右側に並んで横になりました。
「最初から無理しなくてもいい、ルルのペースで出来るところから少しづつやっていこう」
「・・・はい」
ソラ君はやっぱり優しいです。
不安なボクの気持ちを嗅ぎ取って、ボクに合わせてくれたのです。
すると、ソラ君はボクの方にすり寄って来ました!
肩と肩をすりよせて、左手をボクの右手に絡めてきました。
指を絡めてボクの手を握ってきました。
ボクもソラ君の手を握り返します。
手のひらから伝わるソラ君の体温が、心なしか高めな気がします。
そして今度は、左足をボクの右足に絡めてきたのです。
ソラ君の素足は、思ったよりもすべすべで、ちょっと意外でした。
ソラ君の体は、やはり、『男性』というよりはまだ『少年』の体なんだなと思いました。
触れ合った足からもソラ君の体温を感じて、何だか恥ずかしくなってきました。
「じゃあ、始めるぞ!」
えっ!始めるって?
ボクのペースでいいって言ってくれたばかりなのに・・・ソラ君はいつも通り強引です。
ソラ君は義手の右手でボクの肩を抱き寄せました。
そしてボクの顔に顔を近づけて来て、キスをしたのです。
しかも、以前の優しく触れるキスではなく、力強く唇を押し付けてきました!
強く押し付けられたソラ君の唇はとても熱く感じました。
そして、唇を伝ってソラ君の熱がボクに流れ込んできている様に感じました。
同時に、ボクの右手を握るソラ君の左手の指にも、力がこもっています。
その手のひらからもソラ君の熱がボクに流れ込んできているかのようです。
触れ合っている脚の素肌も同様です。
ソラ君と接触している全ての肌から、何か熱いものがボクの中に注ぎ込まれている感覚です。
ボクは何だか体温が上昇して、全身が興奮してきたような感覚になってきました。
全身でソラ君を感じている気がします。
体中が熱くなってきて、気が変になってしまいそうです。
でも、嫌悪感は有りません。
体が熱くなって心地よい高揚感が湧いてくると同時に、感覚が研ぎ澄まされていく感じもします。
つまり、身体能力が全体的に向上していく感じです。
・・・あれっ?・・・でも・・・この感覚、初めてでは無いかもしれません。
前に同じ様な感覚を経験した事がある様な気がします。
この、体の中に何かが流れ込んでくるような感覚・・・
・・・これは!・・・そうです!あの時の、ソラ君の剣を使った時の感覚です。
「ソラ君!これは!?」
ボクは唇を離してソラ君にたずねました。
「ああ、今ルルに『念』を流し込んでたところだ」




