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宇宙の紳士と宇宙人  作者: えいちふみふさ
神の再臨
36/54

会談

 中央ギルド領域ラステア銀河惑星コロモ。

そこに建てられた一室で会談は始まった。

百人程入る部屋で『宇宙人』達はそれぞれ椅子に座っていた。

『宇宙人』は三人居た。

 一人は赤銅色の肌の大男。

 一人は青白い肌の眼鏡をかけた痩身の男。 

 一人は人形を抱えた少女だった。

 テーブルをはさんでこちらは対策本部委員長であるギルモア=サンロードという中年の男と、対策本部委員であるジェスカ=ラングレイという老女と、中央ギルド領域全域警視長であるリッキー=アーマンドが座っていた。

星越者達は二十人程居り、トウゴ以外は皆パイプ椅子に座っていた。

部屋の中は殺気で満ちていた。

『宇宙人』の一人、赤銅色の大男が口を開いた。


「何だお前ら。もうやる気なのか?」


 赤銅色の大男の言葉に、ギルモアが返した。


「申し訳ない。こちらは非力なものでね。彼らはあくまでもボディーガードというやつさ」



「その割には殺気にみちているな?」


「その辺にしておけフレッグ。彼には必要な準備さ」


 痩身の男が赤銅色の大男に戒めるように言った。フレッグと呼ばれた大男は痩身の男に牙をむく様に答えた。


「何だ?ラング-ス。弱い者の味方ごっこか?」


「そうではないさ。私はさっさとこの会談を終わらせてゆっくりしたいのさ」


「私も……ゆっくりしたい……」


「ドーグスもラングースの味方かよ。四面楚歌だな」


 人形の少女の言葉にフレッグはいじけたように言った。彼らのやり取りに咳払いをして、ギルモアが口

を開いた。


「さて、会談を始めてもよろしいですかな?」


「おうおう、忘れてたぜ。それじゃ始めようか」


フレッグが笑いながら答えた。ギルモアは言葉を続けた。


「私は今回の事件の対策本部長のギルモア=サンロード。隣に座っているのは対策本部委員のジェスカ=

ラングレイ。その隣の彼は中央ギルド領域全域警察のリッキー=アーマンド警視長だ」


「俺はフレッグ=バーンロード。どっかの銀河を燃やした男だ」


「私はラング-ス=ゾラ。中央ギルド領域ダンダリオン銀河を氷漬けにしたのは私だ」


「……私はドーグス=ドルズ……銀河を飲み込んだのは私のお友達だよ……」


「さて、お互い名のり終えた所で単刀直入にお聞きしよう。あなた方の目的は一体何でしょうか?」


ギルモアの問いに表情一つ崩さず、ラング-スが答えた。


「我々の要求は五十年前に封印されたアルフ=オールカイルの解放だ。」


「……何だと?」


ラングースの言葉に場内の一同がざわついた。ギルモアが咳ばらいをし、ざわつきを鎮めて言った。


「それは不可能な用件だ。彼の解放は出来ない」


「何故?」


「彼は銀河ごと封印されている。彼を開放すれば一気に爆発が起こり宇宙全てに影響を与える危険性がある。」


「……それは大丈夫……私のお友達なら……爆発を防げる……」


「それをクリアしたとしてもだ。我々には彼の居場所が判っていないのだ。何故なら彼の所在は封印された時点で秘匿されたからだ」


「我々『宇宙人』同士なら彼と感応出来る。時間はかかるが彼の居場所は特定出来る」


「そもそも彼の件は私には一任されてはいない。私では判断が出来ない」


「ならこの会談は無意味だな。次はその判断とやらを出来る人間に来てもらおうか」

三人の『宇宙人は』立ち上がった。同時に星越者達も立ち上がった。


「そんなに構えるなよ。こっちは今日はやりあう気はねえんだ。お前たちがやりたいなら話は別だがな」

 フリッグは笑いながら言った。星越者達の殺気は一気に膨れ上がった。それを止めるべくギリアンは慌てて口を開いた。


「諸君やめたまえ!『宇宙人』の方々。今回はこの様な結果に終わって残念に思う。君たちの要求は上の者に必ず通達する。それまで時間をくれないだろうか」


「……いいでしょう。一週間待ちましょう。それが出来なければ我々は貴方方人類に宣戦布告させてもらいます。それでよろしいですね」


 有無を言わさぬ言い方だった。ギリアンはそれを飲むしかなかった。


「分かりました一週間後またここでお会い致しましょう」


「良いでしょう。次の会談では良いお言葉を聞けることを願いましょう」


 そう言うと三人の『宇宙人』は部屋を出て行った。会談は終わった。ギリアンとジェスカとリッキーは直ぐに何処かへ通信を送っていた。星越者達は用意された艦に乗って中央ギルド領域へと帰って行った。



「それで会談は終わっちまったのか」


キジヌはグレートジェントルマン号に戻り皆に会談の行方を説明した。皆興味津々だった。


「しかし『アルフ』の復活を望むなんて、会談を受けた連中はおったまげただろうさね」


「笑いごとではないさ。『アルフ』の復活なんていくら何でも無茶すぎるよ」


「上の人たちと言うと各政府のトップの方々でしヨネ。果たして要求を呑むのでショウか」


「難しいだろうね。今頃てんやわんやだろうさ」


 グランマはお茶を啜りながら言った。明らかに楽しんでいる声色だった。


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