表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙の紳士と宇宙人  作者: えいちふみふさ
淡い記憶と白い騎士
17/54

邂逅

 キジヌ一行は七宝帝帝国領域アルトロン銀河内惑星ミジトのエルバラドに来ていた。

高層ビルが立ち並ぶ都会的な街だ。

キジヌ達の本日の仕事は護衛の依頼だった。

依頼者はウィルコットという老人だった。

孫の元に出かけるために依頼してきたのだ。依頼料は十万ダール。

割に合う仕事ではなかったがそれはいつもの事だった。


「最近物騒だからねぇ」


 そのために銀河を渡る為のタクシー代わりだった。

タクシーに護衛が付いているのだからやはり割に合っては無かった。

 無事孫の元へ届けるとありがとうねぇと料金と冷凍ミカンをくれた。

冷凍ミカンを頬張りながらキジヌは言った。


「どうせながら街ん中ぶらぶらするかい?」


 そういう訳でエルバラドで少し観光する事になった。

しかしエルバラドは都会ではあったが観光には向いてなかった。

しょうがないので買い物をする事になった。

スリーとキジヌは洋服店に行き、その後グレートジェントルマン号のパーツを物色していた。

キジヌは服に関して聞かれるのは得意ではあったがパーツの事はからきしだった。

しかも服を選ぶのよりも遥かに長いのである。

 店に入ってからすでに三時間経っていた。

その二時間後漸く解放されたキジヌはやつれていた。対してスリーは元気そのものだった。


「いやー良い買い物したなぁ!」


「そうかい……私には良く判らなかったが……」


「おいおい冗談だろ?あのパーツなきゃうちの艦はなりたたないんだぜ?」


「そうかい……」


 外は既に暗くなっていた。


「どっかで飯でも食って帰るか?」


「それも良いね……ん?霧が出てきたな……」


 キジヌは荷物を降ろしスリーの手を引いた。

眼前に妙な者を見たのだ。其れは白い甲冑を着込んだ騎士だった。


「白騎士!」

 

 スリーが叫んだ瞬間既に白い騎士は剣を抜いて間合いを詰めていた。

キジヌは瞬時にレンキを帯状に形成して刃を受け止めた。

刃と帯がチリチリと音を立てていた。レンキ同士の衝突音である。


「貴公がレンキ使い狩りか!当人もレンキ使いだとは思わなかったがね!」

 

 白い騎士は答えない。瞬時にキジヌの指を狙い切り返してきた。

キジヌはこれを回避し、右拳で白い騎士の左脇を打った。


「空ではないらしいな!」

 

 白い騎士が放った袈裟斬りを躱しながらキジヌは言った。

手応え的にダメージを与えることは可能だと判断できた。

それならば戦える。霧が段々と濃くなってきた。

白い騎士の刃と眼がレンキで紫色に光っていた。

白い騎士は再び距離を詰めてきた。

 キジヌでは無く、スリーの方へ。

スリーもぼうっとしてた訳では無かった。

右腕を向けミサイルを放った。

白い騎士は刃を斬り上げてミサイルとスリーの腕を縦に割った。

 それがスリーの狙いだった。

ミサイルの爆発の中からキジヌは飛び出し、レンキを籠めた拳を白い騎士の側頭部に打ち込んだ。

さすがに効いたらしい、白い騎士はグラリとよろめいた。

その瞬間をキジヌは見逃さなかった鼻っ面に一撃を叩き込んだ。

白い騎士は吹き飛び膝をついた。


「これで終わりかね?」


「いやここからが始まりだ」

 

 キジヌの問いに白い騎士は初めて答えた。その声はわずかに聞き覚えがあった。


 白い騎士は後方へと跳躍し深くなった霧へと消えて行った。


「スリー!大丈夫か!」


「あぁ腕一本やられただけだ。艦に戻れば替えがある。しかし恐ろしい相手だったぜ……ボス?」


「……いや済まない、少し考え事をしていた。一応デイビットに報告したほうが良いだろう」


 そういうとキジヌは体内通信機をデイビットにつないだ。

 霧は段々と晴れて行った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ