定期サークル会合
菊花賞前に臨時のサークル会合があったがその時は親友の明と競馬サークルで親しくなった和史と清、札幌記念で会った新メンバーの今野君が来ていた。今回参加の今野君は明と和史、清の麻雀仲間で以前からPATで馬券を買っていたそうだ。“時間は出来るだけ彼女とのデートに使いたい”と今までは参加しなかったが、競馬に興味がない彼女を『女性無料の日』に誘って競馬場に連れて行ったら『お馬さんの目が可愛い!』という事で週末は競馬場デートが多くなりサークルも一緒に参加したようだ。前回札幌記念で会った今野君の横に居たのが彼女だったらしいが私は女性の顔を覚えるのが苦手な事もあり次回紹介してもらう予定だ。この時に菊花賞予想の交換をしたのだが私が“ステイ産駒”を一押ししていたので皆馬券に加えて買っていたようだ。
この時私は最近宏と会っていないので明に最近会っているか?と訪ねた。
「宏の紹介で“女性が次回から参加するかもしれない”というメールを貰っているけど最近は休む暇が無いくらい凄く忙しいらしいよ。」と聞いて思い出した事がある。
親友が“ブラック企業”に勤めていたが上司の無理な残業命令で休暇は無し。その結果体を壊して『眠れない。』『死にたい。』など漏らすようになり精神科医師に“うつ病”の診断をされ暫く入院していた。睡眠薬や精神安定剤で安静にして数か月入院。退院して一か月自宅療養後、一度は職場に軽作業から半日勤務で復帰し様子を見ていたが3か月も持たずに再入院。睡眠薬や精神安定剤もかなりの量を飲まなければならないほど悪化していた。
病気の発症から二年ほど経過した時に退職の勧告をされ『退職願』を書いたそうだ。『薬の副作用で手が震えたり、思考が鈍くなって短い文章を書くのに何度も書き間違えたり、文字を読む集中力も全くなく漫画程度も苦痛になる位読むのも出来なかった』と後から聞いた。会社を辞めた後に
『貴方には仕事が出来る状態に戻るのは当分無理です。』と言われ
“精神障害”の診断を認定され“障がい者年金”で生活するようになった。この後も数年間入退院を繰り返し、ようやく状態が安定してきたので障がい者の支援をする施設で職業訓練を始めるまで良くなったが、人間関係で悩み体調を崩す事が年に何度もあり、結局は入退院と職業訓練を繰り返す生活が続き二十代から三十代の殆どを病で潰してしまった。
彼が仕事に就くのは十年先か?二十年先か?まず完治する事はないが心身が安定して数年間維持できればアルバイトぐらいならできるかも・・・。
私は親友から暫く連絡が来ない事を考えながら、宏が同じ様に体を壊さないか心配しながら帰宅した。
数日後の定期会合には初参加のメンバーが数人といつもよく合う仲間たちや久しぶりに会うメンバーもいた。明が新メンバーを簡単に紹介し私達古株メンバーが簡単に挨拶。その後先日の天皇賞の話を持ち出し笑顔で
「札幌記念を見に行った方は馬券買えましたよね?」
「勿論的中しました。あの時の勝ちが印象深く好きになったから買えました。ビギナーズラックかな?」と笑顔で言う新メンバーの女性が今野君の彼女のようだ。
それから、私が天皇賞が当たった事を話しながら次週の話をはじめ
「JBCが今年京都で行われるそうです。例年は中央所属馬が強いのですが今年もこの傾向が続くと思われます。」私はダート競争が苦手なのでこれ以上は言わずに今週末の予想をどうしようか?悩んでいた。
十一月に入り、今週からG1以外も買う決意をして土曜日の2歳重賞レースをズバリ的中。JBCはどの馬を買うか?
JBCスプリントはキング、ウイン、と1番人気の逃げ馬の3頭からワイドで流し。
JBCクラシックはケイティ、センチュ。JBCレディスは2番から流し勝負。
さて、結果はどうなるか?