函館最終週、そして私は競馬予想講座を始める。
函館記念が終わり、私の予想は○(対抗)評価の馬が勝つ結果になった。探偵には『この馬が一番人気になりそうだから、敢えて○評価にした』理由は伝えてあったので的中したと聞いた。
私の予想は正直、素人には理解が難しいと思う。例えば、私の予想の初めは『逃げ先行馬のペースがどの位か?』調べる事から始まる。そして、様々な予想に必要な情報を『脳をフル回転させて模擬レースを数回から数十回繰り返す。』勿論、各馬が最後の直線でどの位置から差すか?外か内か?真ん中か?末脚のタイムと逃げ先行馬の末脚など突き詰めて予想が出来上がっていくのだ。多分相当な訓練が必要になる。私がこれを出来る最大の理由は、『子供の頃から思考する事、分からない事をトコトン考える。スポーツなら頭の中でイメージした場面の時に、体が反応できるように考えながら練習に励む。』
私は負けず嫌いなので諦めるという事をしたくない。ただ、これには続きがある。『競馬は推理のゲーム』という理由は『頭の中で将棋盤を間違わず動かせるぐらい有段者レベルだから。』なせる業なのだ。将棋自体は、強敵がいれば強くなれるが、早く強くなりたい人は無駄な事をしない。コンピュータ将棋などで正解ばかり見たがる。私は失敗や努力を無くして強くなれないと思っている。つまり、私は将棋で何故ここでこの手を指すのか?何故定跡はこの手なのか?自力で導き出す。無駄とはその事を意味のない事にしてしまうのであって、必ず無駄が有意義だったと思える日が来る。そうして今があるのだ。
私の予想には多分、ある程度の才能が必要になる。それがある人なら努力次第で覚える事も可能だと思う。
私は予想法を数値化して的中率を上げるようになった。それは、あまり難し事ではないが競馬は生きているものがするので、数字では測れない事や数字に出来ない事がある為、今の予想法を確立させた。
さて、『函館2歳S』の予想をしよう。一戦一勝馬が多く予想は難しい。ただ今の馬場はスピードのある馬、先行できる馬が有利だ。差し馬なら内を突くか早めに大外から捲らなければ苦しい。
軸候補は、レッド、パフェ、穴で、マンから流すのが妥当と思う。
正直、波乱があっても驚けない。
もう一つ、中京最終週のレース『中京記念』問題は芝の状態だが・・・。
軸は実績から、プリモ、穴ならエイト、大穴でヴェネをあげる。
人気馬が後方から差すタイプが多く展開次第で穴が来そうな予感がする。
人気馬が偏ると意外と伏兵が絡むことが多い。騎手の腕など不確定要素、数字に出来ない部分が予想に必要なパターンに思える。
そして、私は競馬予想講座を始める事を決める。実は探偵から『ある人物が競馬予想大会を計画していて実行する可能性が高い』と知らされたからだ。そこには『私の友人や知り合いが参加候補になっている』という・・・。
私はさり気なく”参加予定候補”に接触する事、そして『真相に近づくための手段と参加者の助けになれるかも知れない』という自己都合の言い訳をする。




