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魅力的な人間に成る為に

作者: 八尋

 「魅力」という言葉の意味は「人の心を惹きつける」である。何から何まで揃っているこの巨大なおもちゃ箱のような世界で、個人という小さな単位が存在価値を見出す為に必要な要素の一つだ。私は巨大なおもちゃ箱の中から選んでもらう為に魅力的になりたい。なのでどうすれば「魅力」という力が手に入るのか考えてみた。

 私が考える「魅力的な人間」はその人生に、あるいは生き方に影がある人だと思う。自身が持っている暗い影の部分と上手く折り合いをつける、乗り越えるという行為そのものが人として大変魅力的に感じるからだ。豆電球程の小さな光であっても、濃い影の中では光輝くように。就職活動など、自分をPRする場面では成功体験よりも失敗談の方が評価されるのも同じ理由であろう。苦労は買ってでもしろとまでは思わないが、もし自分が不幸になった時にどれだけ格好つけられるかが「魅力的な人間」かそうではないかを分けるのだろう。

 私の知り合いにいるご老体は病気のせいで障害が残っている。しかし、私が調子はどうですかと聞くと、今日も絶好調だといつも応える。障害というハンディがありながらも自分なりの捉え方で乗り切り、今も仕事をこなし、よっぽど私よりも健康的に生活しているように感じた。とても魅力的である。

 では「魅力的な人間」に成る為に必要な事は何か、それは「魅力」の種である不幸を恐れないことである。世の中の芸術家や小説家、クリエイティブな人達は不幸という制限された中でとった対処方法がそれぞれの創作活動なのだ。不幸が原動力で生み出された作品たちは人々を魅了していく。綺麗な不純物の無いガラス玉よりも、トラウマのような暗い不純物の方が印象に残り、惹きつけるのである。不幸を喜ぶ程に狂ってきたならば、大変魅力的な人になっていることだろう。



そう思いでもしなくちゃ不幸があった時やってられなくなる

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