表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

Café de Repos(カフェ開業奮闘記)解説・注釈等 その三



リョウちゃんがでてきました。

この子は完全に架空です。

非常に無愛想で,感情をあまり表に出しませんが,本当は賢い子です。


筆者の中にも,人と関わることに苦しんでいる,こういう部分があって,

だから,お話しの中でも登場させてみることを考えました。(誰にでもあるかもしれない)

が,実際は,ちょっと怖かったです。

生きにくい個性のある子を,お話しの中では幸せにしてあげられるのだろうか。

苦しんでいる子に,光を与えるようなお話にできるんだろうか。

ただ優しくしたからと言って,何が救えるんだろうか?

救えるとか,傲慢でしかないんですが。



今もよくわかりません。結論は出ません。むずかしいです。

まわりの援助や,自分自身のいろんな試行錯誤があれば,社会に適応できるようになるかもしれないし,できないかもしれない。

でも,人との関わりの中に,居場所を見つける必要があるんですよ・・・。

人との関わりの中の居場所こそが,幸せになれる場所なんだよと思っています。

そしてそういう場所はきっとある。


そう,みんなに呼びかけたくて,リョウちゃんを書きました。



まずは,マキノが全く何も考えてなくて自然体であることと,リョウちゃんがだんだん心を開いていく感じが表現したかったです。

相性があると思いますので,どんな子でもこの通りになるわけはありません。でもリョウちゃんに「楽しい」と思わせたかったです。

「リョウ視点」は,実は,筆者の感覚でもあります。

他者との関係性。新しい場所を認知する能力。いわゆる「空気を読む」という作業がスムーズにいかないことが筆者にも多々あります。

とくに集中力がきれる感じ。日々これなんだよ・・と思いつつ書いてました。

でも障害と言うほどではなくて,長年生きて来て普通に生活している間に,人とはこのように接して行けばいいという事を学習して,今は何とかふつうに生きています。

「ふつう」っていろいろ難しいのです。


とにかく,

筆者は心から,リョウちゃんには幸せになってほしいと思っています。




あと,この辺りから,ごはんを作るシーンがたびたび出てきます。

読んだ方は,おいしそうって,思ってくれるかなぁ。


おいしいごはんが人を幸せにする・・・。これは筆者のポリシーでもあります。

それがしたいから,カフェを目指していました。今も,目指しています。

そんな気持ちを,どんどんマキノにかぶせていきました。



そうして,17話でお店の名前が決まります。



これは,まぁ余分なところなんですけど,実はここで一番最初に春樹とマキノが出会ってるんですよね。

誰か気づいてくれた人いるのかしら・・・。


まあいいか。




18話では朝市が出てきます。


筆者の近所でも,グループでみたらしを作って売ってるグループが実在します。

もともと,土曜日と日曜日にこんな朝市の会もあったんですけどね,今は休止していて残念なんです。もう一度再会しないのかな。それを参考に,みたらしのおばちゃん達と朝市とを合体したようなものをこのお話に登場させました。


筆者は,朝市やフリーマーケット・バザーが大好きです。

これまで,素人フリマで売った食べもの・・・

こんにゃく,フライドポテト,サーターアンダギー,サンドイッチ,おはぎ,山菜ごはん,トン汁,おしるこ,カレー,ホットドッグ,甘酒 こんな感じです。

娘たちの小さくなった服や,ミシンで縫った手作りの袋物や,引き出物や香典返しなんかでいただいたものなどの不用品をフリマでで出したこともあります。

・・・楽しいです。好きです。 でも,疲れるんですよね・・・。

さんざん準備しないといけないし,夜寝られなくなるし,朝早くから頑張らないとだし。

・・・・近頃は体力がなくて,できません。

もっと楽に,継続できるような仕組みになればいいのになって思います。




そして次はお店の改装です。


筆者の友人が建築士の資格を持っておりまして,この辺りを書くにあたって,改装に関していろいろ質問してみました。

「本気でカフェするの?」と問われました。・・・いやいや,取材してるだけ・・・と正直に言えず,にへらと笑うと余計信じたようで,今否定するのに難儀しています。

こんなお話しを書いたと正直に言えばいいんですけど,恥ずかしいんですよね。


起業するにあたって,いろいろと補助金が出た話などは,この建築士の友人からの情報でした。筆者(結婚前)が柿の葉寿司店をしていたときも,励ましてくれ たり誉めてくれたりもしておりましたが,まだ女性建築士の少ない時代に,彼女のほうがよほど目標見据えて頑張っているなと思ったものです。



このあたりから、だんだん筆者の脳内創作の部分が増えて来てます。


この感覚ってとても新鮮でした。

自分をさらけ出してしまうような、はずかしいよぅと思いつつ書いていたものが、だんだん恥ずかしさではなく、考えたことを表現する快感に・・・。


バイクのトラブルの時に助けてくれた達彦さんの奥さんとの出会いとか,

リョウちゃんがまた居候に来てしまうところとか、全部創作で。


どう書けば自然に見えるかなと。・・・これはおもしろい経験でした。



サツマイモは,ここ数年、筆者もこのようにして一畝分のオーナーとして作ってもらってます。作中にあるとおり,畑は明日香村にあります。お芋ほり,とてもたのしいです・・・。

そして,昨年,リョウがやったようにネズミを掘り起こしました。


・・・・まぁ・・やったことのある人にしかわからないとは思いますが,

生まれたての子どもを育てると言うものは,非常にきついのですよ。

わが子でも、ぷっちんキレまくります。(あえてどうしてキレるのかは説明しない)


人間ではなく、ネズミだったら、野生だから大丈夫なのか、小動物だから脆いのか、どっちかはわかりませんが、赤ちゃんネズミ3日ほど世話しましたが、死にました。

とても大変でしたが20日間頑張ろう。20日間・・・と思って、3日目に息絶えていた時は、おいおいと泣きました。(いい年をして)

庭のキンモクセイの根元に埋めて泣き、そしてこれを書きながら泣き、読み返して泣き。

今もときどき、亡骸を埋めたキンモクセイの根元を・・目印に貝殻を置いてあるんですが、それを眺めに行きます。

アホではないだろうかと、我ながら思います。


農家の方など「くわでつぶしたらええわ。」なんて言いますが筆者はダメでした。

何を感じるかは人それぞれなので、何という事もありません。蚊だったら平気で叩き潰しますから、それと同じだと思います・・・・。

クワでつぶす人を責める気もないし、つぶせなかった自分が綺麗な心を持っているわけでもありません。




ウインナーは、筆者も自分で作ることがあります。

材料全部セットになっている物なので,できあがったものを買うのも同じじゃないかとは思うんですが,楽しいのです。

夏休みの自由研究として、娘たちにレポートを書かせたことがあります。

ウィンナーにかぎらず,こんにゃくだとか,豆腐だとか,パンや,パスタなど,

どうやってできているのかという事を子どもに教えるのもいいかなと思ったからです。

(決して実験が一日で終わるからと言うわけではありませんよ・・・。)



さて。

熱をだして弱っているマキノと,ネズミが死んでしまって落ち込むリョウ。

でも,文中ではそこでくよくよせずにさっと切り替えようと思いました。

平気だったわけではない・・とよほど書きたかったのですが、健気に頑張っていた・・と書くにとどめました。


筆者が一番引きずったかもです・・・。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ