猫と喋ったらモテた!(お試し短編)
「主よ、我を捧げよう。そして、我に主の命を。」
猫はそう言った。
俺の耳はおかしくなったのだろうか。猫が…喋っている。
その言葉は堅苦しく、しかもとてつもなくいい声で。
「ぬ、何言っているのかといった顔だな。先も言ったであろう?
主は我と契約を結んだ。故、我を捧げ、勤めを果たす。
勤めを果たしたのち、主の命を我に。」
「や・だ・ね!!」
「なっ!なんだと!契約は済んでいる!あとは主が誓うのみ!」
「俺はただ、猫缶をお前にやっただけだ!」
「それが契りであるぞ!願いをいい、供物を捧げる。主は願いを言ったではないか!」
ーーーー確かに言った。ここにいるオッドアイの黒猫に餌をやりながら、
「お前、綺麗だからモテるだろ。俺もモテててぇなぁ。」
そう呟いた。
その後、どこからか声がして、その願い、叶えて欲しいか。と聞かれたので、
あぁ、叶えてもらえるもんなら叶えて欲しいもんだな!そう独り言を呟いただけだ。
それがなぜこの黒猫に俺の命などやらねばならんのだ!
ん、待てよ?猫が喋るとかありえん。幻聴?
俺、それくらい疲れてるってことか。はー、やっぱ働きすぎるって良くないわ。
「もう契約は済んだのだ!主よ、観念しろ。さあ、誓いを!」
「モテた所で死んじまったら意味ないだろ!願いを叶えても意味ねーよ!」
「ぬ?そういうものなのか。モテてどうなれば我に主の命をくれるのか?」
…………そういや、モテた所でどうするのか、考えたことなんかなかったな。
「………ハーレム?」
「ハーレムを作れば良いのか?」
「いや、作った所で楽しまないで死ぬわけには…。」
なんのためのハーレムだよ!囲うだけじゃ意味ないだろ?
そう考えただけで思わず顔の締まりがなくなる。
「なんとも欲深い。だから、喰い甲斐があるのだが。」
なんかめっちゃ物騒な台詞が聞こえたような?まぁ、幻聴だしな!
「…では主よ、こうしようではないか。
ハーレムを作り、死んでもいいと思うほどの満足がいったとき、
それが満了の証だ。」
「はっ!できるもんならやってみろよ。黒猫!」
そんな死んでもいいなんて、そうそう思うもんでもないし、
それほどの思いならしてみたいもんだ。
「では主よ、我に主の命を。」
「ああ、やるよ。」
「誓いは為された!」
そう黒猫は宣言して去った。
「はぁー、マジで疲れ取れねぇ…。」
ベッドから起きてノロノロと支度を始める。
昨日も遅かったからなぁ。家着いたの0時ごろ、それで今朝も8時出勤とか。
そりゃ幻聴も聞こえるわ。
少しの癒しでもと思って、コンビニで猫缶買って近所の公園の猫にやって…
でも、どうしてあんな幻聴が。
俺、そんな欲求不満だったか?えーと…だな!
彼女がいたのは21の時で…今は26だもんな…
だよな…不満だよな。なぁ、息子よ。
俺は下半身を見やりながら思う。
「うしっ」
適当に支度をして会社へ出勤した。
「おはようございまーす。」
「おはようこざいます。」
経理課の可愛い女の子が挨拶してきた。この子可愛いんだよなぁ。
髪もユルフワで、なんていうか小動物みたいで。
あんな目で見つめられたら。もう、たまらんだろう。
まぁ、接点なんてないから会社で会ったら挨拶するだけなんだけどな。
はぁ。昨日あんな幻聴が聞こえたせいで思考もそっちモードだわ…。
それよりも…えーと、今日はどこ回るんだっけ?
そんなことを思いながら今日のto doリストを確認していると、部長の声が。
「なんだと!?請求書に誤りがあっただと?!
あの会社の担当は厳しいことで有名なんだぞ!
今からでも先方に謝りに行かなくては…!」
あー、めんどくせぇ。巻き込まれないように無視だ無視。
そう思っていたはずなのに、自然と俺の口は動いた。
「私が行きます。」
なぜだ!なぜだ、俺!!なぜ行くと言った!
もう言ってしまったものはしょうがない…
行くしかないのだ…それが社畜ってもんだ。
俺は先方で米つきバッタのように頭を下げ、
最終的には半◯直◯ばりの土下座をして許して頂いた。
はぁ…。でも、俺が頭下げたくらいで済んで幸いというべきか。
会社に戻ると部長の横に例の経理課の可愛い子。
「私のミスで…先方に謝って頂いて、ありがとうございました!」
「本当は会社のミスを謝るのは当然のことだから、いいって言ったんだが。
本人がどーーーーしてもっていうもんだから。
はい、お礼言ったらさっさと仕事戻る!」
かわいい子はうるうるした目で俺を見つめた後、
「本当にありがとうございました!」
そう言って部長に気づかれないようにそっと俺にメモを手渡し、去っていった。
ちょーーー可愛かったなぁ。あ、メモなんだろう…って、L◯NEのID!!
これは…早速!そう思い、俺は速攻で【何かあったらまた連絡して。】と送った。
すると、【お礼したいので、今夜一緒に食事でも。】と返信が。
これは…昨日の幻聴ではないが、俺にモテ期が来た?
いやいや、俺だよ?イケメンでもなんでもない俺だ。
その気になって行ったら
「彼氏はいるんですー。本当にお礼だけのつもりでー。」
だろ?わかりきったパターンだよ!期待なんかしてない。しちゃいけない。
でも、可愛い子との食事…いやでもテンションは上がる。
俺は猛烈な勢いで仕事を片付けて、会社を後にした。
食事は会社から少し離れた場所にあるお店だ。彼女のオススメの店だそう。
「へー、ユリちゃんって言うんだー?」
「そうです。親しい子たちはゆーって呼ぶんですよー。
だから、ゆーって呼んでください?」
俺、なんでこんなにスムーズに喋ってるんだろう。
なんか食事しながらだからいい感じに肩の力が抜けてるから?
すげースラスラ喋れる。しかもいい感じに。
「そんなこと言ってると彼氏に怒られるんじゃないの?」
「いませんよ?いたら食事なんて誘いません。」
「えー、ゆーちゃんかわいいのに。」
そう言って俺は笑う。なんか知らないうちに彼氏の有無を確認して、
相手を褒めていた。アレ?こういうことすんなりできるヤツじゃないよな、俺。
「えー、冗談でも褒めてもらえて嬉しいなぁ。」
そう言ってゆーちゃんは笑った。はぁ。マジ可愛い。
俺は微笑みながら、ゆーちゃんの目を見つめて言う。
「冗談なんかじゃないよ。俺、前から可愛いって思ってたもん。」
「え…?嬉しいな。」
そう言って、ゆーちゃんは顔を赤らめる。
キモいとか言われなかった!嬉しいって!これ、もしや…イケる?!
いやいや。調子に乗るな。調子に乗ってガッつくと嫌われる。
落ち着け、俺。
以降も話は弾み、趣味の会話になった。
俺の趣味は漫画とゲームだ。
女の子と会話が弾むようなのジャンルのヤツじゃないはずなのだが…
ゆーちゃんは食いついてきた。
「へー、その漫画面白そう。今度、読んでみようかな?」
「俺全巻持ってるし、良かったら貸そうか。」
「えー!いいの?貸して欲しい!」
「いいよー。会社に持っていけばいい?」
「うーん、会社から持って帰るのもやだしなー。
そうだ!次の休みに貸して?」
何!なんだと!これは…………でえとの約束ってヤツなのでは。
とりあえず、焦るな、焦るな。
「うん、いいよ。」
「ただ漫画借りるのもアレだし…ねぇ、映画とかって好き?」
「なにか観たいのあるの?
あ、俺ね、先週公開されたあの映画観たいんだよなー。」
俺の口から出たのは、俺が全く興味のない映画だった。なんでだ?
「あ、私も観たかったやつ!!じゃあ、一緒に行こうよ!」
はい、デート確定!!やるじゃん、俺。マジ調子良すぎる。
緩みそうになる頬を引き締める。
ここで鼻の下なんか伸ばしてみろ、軽蔑の目で見られるぞ。
「うん、1人で行くには微妙だと思ってたんだ。」
「じゃあ、映画は決定ね!あ、でもその漫画何巻まで出てるんだっけ?」
「21巻だったかな。」
「持って歩くの重いよね…。さっき家はこの辺って言ってたよね!
じゃあ、家に寄って借りるっていうの大丈夫?」
「え?だ…大丈夫だよ。」
はい、嘘です。大丈夫じゃあない。俺の理性的な意味で。
女の子が家に来る…いや、待て、上がるなんて一言も。
でも、家まで来てもらってお茶も出さずに帰す?それもどうなんだ?
どっちが正解だ?もう…俺のキャパオーバーだ。それに今日じゃない。
頑張れ、土曜日の俺。俺は決断を未来の俺に投げた。
食事は終始いいムードで、かなり話も盛り上がった。
「じゃあ、そろそろ帰ろっか。明日も仕事だしね。」
「あ、もうそんな時間?今日は楽しかったなぁ。」
「何線だっけ?駅まで送るよ。」
なんかすんなり送るとか言えちゃってるぞ。なんか今日はデキる男になった気分だな。
ゆーちゃんを駅まで送って行って、
「気をつけて帰ってね。心配だから、着いたら一応連絡して。
土曜、楽しみだな。」
「うん、私も楽しみにしてる!連絡、するね!」
デートの約束をして俺たちはそれぞれ家に帰った。
ゆーちゃん、可愛かったなぁ。あんな子が彼女だったら…。
あぁ、ニヤニヤが止まらない。デートの約束はしたんだ、もしかしてもしかするかも。
そんなことを考えながら歩いていると、近所の公園に差し掛かる。
昨日の猫だ。俺を見つめていた。
「おまえのおかげなのか?」
昨日は疲れで幻聴が聞こえたから、つい喋ってしまったけど、
今日も思わず話掛けてしまった。あまりに嬉しくて。
「主、そんなもので満足なのか?違うだろう?」
そう聞こえた。また幻聴?舞い上がり過ぎたかな。
そう思いながら、俺は帰路についた。
「やっべ!!遅刻!!」
翌朝、俺は焦っていた。昨日はゆーちゃんとの食事があまりに上手くいって、
もしあの子が彼女だったら…などと色々考えているうちに、
遅くまで1人耽っていたものだから。
…なににかは、みなまで言うな。そんなこんなで起きたのはいつも家を出る時間だった。
いつもより2本ほど遅い電車に乗って2駅。
会社付近まで猛ダッシュ。なんとか間に合いそう。
こういう時、会社が近いっていい。
前の女の子がなにか落とす。紙?
スルーだ、スルー!俺は急いでいる!そう思ったはずなのに、
「落としましたよ!」
そう言って拾って女の子を呼び止める。
女の子はハッとして振り返る。おぉ、美人ではないか!美少女?
なんというか…まだあどけないが綺麗な顔立ち。
思わず「ほぅ」と声が出てしまいそうになった。
「あ、ありがとうございます!大事なレジュメ!
これがないと今日のテスト危ないところだった!」
「良かったね。この先生の名前…ん、もしかして、あの大学?」
「先生のことご存知なんですか?」
「俺も元ゼミ生。あの先生キッツイよなぁ!
あぁ、のんびり話してる暇ないんだった。また会えたら話そうね?」
そう言って行こうとすると、後ろから彼女の声が。
「あ、そこの会社なら、今日、お昼、一緒に食べませんか?待ってます。」
ん?なぜそこの会社だと…。あぁ。社員証か。そういや掛けてた。
待ってられても…外回りだから無理だぞ。
あんな美少女から食事に誘われるなんて。はぁ。惜しいことをした。
会社にギリギリで到着した俺は今日の予定を確認する。
お、今日は午前中出なくてもいい日か。ラッキー!あの子と食事いけんじゃん!
本当最近の俺、すげぇな。
昼までの予定をさっくり片付けて、外に出ると。あの子だ。本当に待ってた。
手を振ると、向こうも俺に気づいて手を振り返す。
あぁ、でも俺この辺りで美味い店とかわかんねぇわ…。いつもコンビニか牛丼だ。
どうしよう…。そんなことを考えていると俺の口が勝手に動く。
「裏路地に喫茶店があってね。そこのパンケーキが隠れた名物らしいんだよ。
俺、いつも外回りだから行ったことないんだけど。
この機会に行ってみたくて。」
つらつらと言葉が出る。本当にそんな店、あるのか?
「へぇ。そうなんですか。私パンケーキ好きです!」
「行ってみようか。」
「はい!」
頼む、そんな店あってくれ。今は彼女の笑顔が痛い。
俺は足の向くまま歩くと、本当に喫茶店はあった。
…マジか!!ここまで来ると自分が怖い!
落ち着いた雰囲気でレトロモダンな店内。決して汚いわけじゃない。
混んでるわけでもなく。すげぇ。これ、穴場じゃん。
彼女も
「いい雰囲気のお店で素敵ですね!こんな店知ってるなんて…
やっぱり社会人は違うなぁ。」
と褒めている。それ程でも!俺もさっきまで知らなかったんだけどね!
彼女の名前は優子といった。
「ゆうって呼ばれることが多いんですよ。」
またゆうちゃんだ…。彼女は俺も卒業した大学の1年でだった。
先生の話や学校の話をしてあっという間に昼休みが終わってしまう。
食べたパンケーキは美味かったが、腹にはあまりたまらなかった。
あれはやはりオヤツに食うもんだな。コーヒーは美味いからまた来よう…。
そう考えながら食後のコーヒーを飲んでいると、
「あの、連絡先交換してもらえますか?
また色々アドバイスとかもらえたら嬉しいなぁって。」
「あぁ、いいよ。仕事中は返信とかあんまりできないけど、いい?」
スッとスマホを出して連絡先を交換する。
「可愛い猫ちゃんですね。飼ってるんですか?」
「うん?」
俺のスマホの待ち受けはいつの間にかあの黒猫になっていた。あれ?
「あぁぁ!実家でね!」
「変わった目してますよね?良かったらその子の写真も送って欲しいです。
できれば実物も見たいけど…。」
「あぁ。そのうち今んとこペットOKになる予定だから。
そしたらコイツも引き取る。その時遊びに来たらいいよ。
じゃあ、俺そろそろ行かなきゃ。」
ん?そんな予定ないぞ。それにコイツは実家になんかいない。
何言ってるんだ、俺は。
「じゃあ、それ楽しみにしてますね?」
ゆうちゃんは手を振って帰って行った。
にしても2日連続で素敵女子と食事。
しかも連絡先もゲットして、片方はデートの約束も…ん、よく考えたら、
ゆうちゃんの方も猫を見においでっていったら楽しみにしてますねって…。
もしや、マジでモテ期が来たのか…?
あ、ゆうちゃんにコイツの写真を送らないとだな。
しかし、フォルダを探してもあの写真はなかった。
今夜探して写真撮るか…
そんなことを思いながら、午後の外回りに出かけた。
そして帰り道、
「おーい、黒猫!猫缶買ってきてやったぞ!出て来い!」
そう言いながら黒猫を探した。猫に話かけるなんて…我ながらイタイ男だ。
その言葉が聞こえたのか、黒猫が姿を現わす。
「お、いた、いた。ちょっと写真も撮らせてくれよ?」
そう話かけると、
「主の好きにせよ。む、今日の缶詰は安いのではないか?
供物ではないから文句も言えぬが…。」
…………喋ってる。幻聴がひどい。まさかモテてると思ってるのも俺の妄想か?
猫は構わず続ける。
「主よ。順調のようだが?まだハーレム形成には程遠いからなんとも言えぬか。
こうして公園でのみ話すのも面倒なのでな、我を連れ帰れ。」
「はぁ…俺、疲れてるわ…。はっきり幻聴を3日連続で聞くなんて。
…やっぱりモテてるって思ってるのも妄想だな。」
「主よ。妄想ではないぞ。主は我と契約を為した。
主は我の力を使い、雌に対して最適な行動を取り、雌を籠絡する。
まだ2人だがな、実感しておるだろう?」
「は…?」
「主はこの2日間、主が思っているのとは違う行為を何度かしていたであろう?」
そうだ…俺はこの2日間で、何度も…自分が思ってもいない行動をした。
そして、いつもより、滑らかに動く口、紳士的な動作。
「え…つまり…お前の力を使って、今の俺は…モテてると?」
「今更であるぞ。ハーレムを形成するのがひとまずの目標であろう?
そして我は主を快楽で満たし、契約を全うする。そしてその時はその命は我のもの。」
黒猫は猫缶を食べ終え、毛づくろいを始めた。
「ちょ、ちょっと待て!そんなこと!」
「主よ。契約したではないか。主が満ち足りた時に命をくれると。
できるもんならやってみろと。」
「あれは…。」
「破棄はできんぞ。もう主は我の力を使ってしまった。」
「破棄すると…どうなる?」
「今すぐ命を頂くことになるが…それは我としてもしたくない。
不完全な状態で喰ろうても美味くないからな。
主のように契約ができるものがすぐ見つかるとも限らん。」
どっちにしろ死ぬんじゃん、俺!でも、契約を全うした時って言ってたな。
「じゃあ…全うできない場合は?」
「ないとは思うが…主の願いが叶わなかった場合は我の力を使っていても、
我は主の命を喰らうことはできない。」
「じゃあ、俺が満足しなければ、モテモテになったとしても、ハーレムを作っても、
死にはしないってことか!」
「主が死ぬほど満足しなければな。そうならないように契約は全うする。
まぁ、口のみの否定はできぬようにしてあるからな。
心で思っても契約は満了となる。」
げぇ。やっぱりそんな簡単じゃないか。
しかし、夢のモテモテ生活を楽しむことができる。俺が満足するまで。
悪くはない気がしてきた。
「だから主よ。我を連れ帰れ。手始めにあの2人を籠絡するのであろう?
どれだけの雌が必要なのかもわからんし、
今日のを籠絡するにこの姿の我が必要であろう?」
「うち、ペット禁止だぞ。」
「我はペットではないぞ。それに今の主の話力ならどうにでもできるであろう?」
「そういうもんなのか?」
「我は主との契約を為さねばならないからな。力の出し惜しみはしておらぬ。」
コイツ、真面目なのかなんなのかよくわからん。
「それと主よ、我を猫と呼ぶのはやめろ。我は猫ではない。」
「じゃあ、なんて呼べばいいんだよ。」
「名はない。主がつけろ。」
左右色の違う目が妖しく光る。
「…………じゃあ、オッドアイだからオッド。」
「主………。感性のカケラもないな。」
「うっさい!!」
随分と厄介な契約を結んでしまった。
満足した時点で死ぬなんて。幸せなんだか、不幸なんだか。
こうして俺とオッドの生活が始まったのだった。
読んでくださってありがとうございます!