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トリオとコンビ  作者: 若松ユウ
第1部
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第7話「腕力と嗅覚」

「その紙袋は何やの、北条くん」

「ビスケットとマーマレードを作ってきたんだ。みんなで食べようと思って」

「冬彦くん、こっちに居る?」

「あら、夏海ちゃん」

「やっぱり、食べ物やってんなぁ。そうやろうと思っててん」

「鼻が利くね」

「ほんまに。犬と同じやね」

「人を動物に譬えんとって」

「あれ。おかしいなぁ。えい」

「冬彦くん、何してるん?」

「ビンの蓋が渋くなってもうたんと違う?」

「西園寺さんの言う通り」

「ちょっと待っとって。春樹くんを呼んでくるわ」

「行ってらっしゃい。閉める時に、きつく回したん?」

「こんなに固く閉めたつもりは、無かったんだけどなぁ」

「ちょっと貸してみ?」

「開かないよ」

「無理かどうかは、やってみな分からへん。駄目元やん」

「はい、どうぞ」

「どうも。あ、たしかに」

「固いでしょう?」

「まだ、本気は出してへんよ。これでも、林檎を素手で割ったことがあるんやから」

「逞しいね。でも、無茶しないでよ」

「冬彦」

「あ、東野くん」

「それで、さっき言うとった開かへんビンは?」

「今、南方さんが持っているのがそれよ。あ」

「開いたで」

「まぁ、すごい」

「俺が来た意味は?」

「皆さんお揃いで、何事ですかな?」

「副長まで来たんかいな」

「連れてきた覚えはないんやげどな」

「甘い匂いに誘われて、立ち寄らせてもろうた次第です」

「あらあら。もう一匹いたわね」

「フフフ。そうだね」


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