“バレンタインによせて”
“バレンタインによせて”
昨日という日に因み、ガトーショコラを作りました……ぃえ、創りました;
お世辞にも美味しいと思えるものではなかった。
誰にあげるでもなく、ただただ自分のために。
もし、何かの賞に応募してお金をもらえたなら。今、欲しいものがある。
それは、ハンドミキサー。
おそらくメレンゲ(卵白を泡立てたもの)を失敗したまま投入したために不味かったんだ;と、妄想している次第でございます。
メレンゲとは。
手動で挑もうものならば、それはそれは私にはおそろしく時間を消費するものでございます(実際、20分はかからないかと思われますが、日々1分1秒を争うような職種についておりました故、ご容赦願いたく存じます)そして巧く卵黄とわけた上で、卵白のみを生クリームのようにした作業後の材料の1つにございます。
ウチには泡だて器がございません;ある程度の料理であれば数本の箸で代用可能です。
泡だて器くらい某ショップで買われては、と思われるでしょうが……この泡だて器というものは私にとって2点の重大欠点がございます。
まず『買う』という安易な行為は、けっして正義ではない場合がございます。
たとえば泡だて器を安価で買う→ハンドミキサーを買えるほどのお金が手に入る→ハンドミキサーを買う→さて泡だて器はどうなるの???
ぇえ、別のちょっとしたときに使えば良いのでは、などのご意見もあるかと思います。ですが、どうにも白黒つけたいが故の性分から“泡だて器”というものは、箸とハンドミキサーの板挟み的な中途半端の存在になり、引き出しの奥底で深い眠りにつかされる遺物となるのです。
2点目です。遠い過去の思い出の限りではございますが、あの集合体の部分ですね。とても洗いにくいモノだと幼少ながらに記憶してございます。
しかしその、洗浄において云うならば。ハンドミキサーも変わらない、いや、むしろ更に悪化するのは必須。
日ごろ、時間を大切に考えている私でございますが、それ故に途方にくれるものでございます。
そして。数年前からそんなSpiral unlimitedに囚われている私は、また次のイベントのメレンゲに、数本の箸で挑み同じことを考えることとなるのでございましょう。
初めてエッセイというものを書いてみました。今まで、その単語を耳にする程度でしたので敢えて気にもとめておりませんでした。しかし、書き上げた今もあまり良く判っておらず、気紛れな私が再び気紛れに書き留める……そうだ、PNは気紛れ野良犬にしよう。そんな“後書き”で締めさせて頂きたいと思います。本日もお越しくださいまして、誠に感謝いたします。