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小説幻怪伝  作者: 蝦夷 漫筆
あとがき
122/122

お読みくださった皆様に感謝申し上げます

 げんかいは 世にはあらねど うつせみの

         見果てぬ夢こそ  終のぬくもり




 約一年半にわたり連載させていただきました「小説幻怪伝」、無事完結を迎えることができました。

 ご支援くださった皆様方には心からの感謝を申し上げます。


挿絵(By みてみん)



 「幻怪伝」とは、もともとロックバンド「幻怪☆スプラッシュ」のアルバム名。

 幻怪なるモノノケの戦いを描く音楽作品集なのですが、その世界観とストーリーを小説という形で表現したものが「小説」幻怪伝です。


 表現したかったのは「和」の美しさ、力強さ。

 同時にニッポンの風景と人情。

 ストーリー面から言えば、絆と血。それぞれの強さと脆さ。



 数多く登場する人外(妖怪も幻怪も)の出自や、特殊能力の成り立ちについても多少言及したつもりです。

 「異世界=幻界や冥界」は「ブレーン宇宙論」に。

 魔法的な要素を含む「波動」は「超弦理論」に。

 それぞれ理論的根拠としての支点、足場を求めました。


 宇宙や神、超能力といった子供ごころをくすぐる(筆者は今でも大いにくすぐられています)未知の事象の謎解きが、ファンタジックでヒロイックな物語の中に薫っていたら楽しいに違いない、そう言った筆者自身の思いを少しだけ実現できたように思います。

 伝承で語り継がれてきた妖怪の「お馴染みの特殊能力、必殺技」を科学的に解明したら…そんな逸話もあちこちに散りばめてみました。

 


 登場人物はおおよそ二十台後半から三十台が中心。

 むしろ壮年期のサブキャラが物語上で重要な位置を占めています。

 ヒーローもののストーリーとしてはいささか高齢に偏った感があり、ティーンが主役となるケースの多いファンタジーの中にあっては、「夢が無い」設定だと言えます。


 しかし現実の成熟した社会では「経験がものを言う」と痛感させられる場面も少なくありません。

 数知れぬ修羅場をくぐりぬけた大人のチカラが実は、いろいろな場面でモノを言う、という現実。

 また「大人」は、サボりたい時があったり、カネに汚かったり、手を抜いてみたり…でも、そんな大人が必死になる瞬間がある、そんな大人が実は、夢を追い続けている、なんて。

 ちょっと素敵じゃありませんか。

 

 そんな中にあってこそ、若き「天賦の才」あるいは「奇跡」は一層輝いて見える、そんな風にも思いました。



 文章に関しては、平易な文を心がけました。

 日本語として「かっこいい」表現って、確かにいっぱいあります。

 しかし、お恥ずかしいことに、筆者の文章力、国語力、語彙では到底「美文」など書き得るはずもなく、背伸びをせずに「わかりやすい表現」を心がけたつもりです。

 辞書を引いたり、読解のために文を読み返すことなく「文そのもの」でなく、景色や人物の動きを読んで(見て)もらえたら嬉しい、そんな風に考えながら作文に取り組みました。



 そして挿絵、これはもう必死。頑張って描いてみました。

 公表するのが恥ずかしいほどにレベルの低い絵だと自覚はしています。

 けれども本作が、既存の何らかの作品に例えて雰囲気を伝えるということが難しいので、ほんの少しでも世界観を共有できたら、という思いを優先し、恥ずかしながら公表いたしました。

 お目汚し、かたじけなく存じます。

 

 また本作には、音楽、トレイラー(紹介)動画といった付随するコンテンツも存在します。

 こちらも正しく「幻怪伝」の世界を伝えるものですので、機会があったら触れてみていただければ何より幸いです。


 さて「幻怪ワールド」。

 思いっきり大きく風呂敷を広げちゃったなあ、そんな気分です。

 なんたって、宇宙の始まりから来世(未来)までですから壮大極まりないことに間違いありません。

 今後も関連作品をいろいろな形で創造し、出来ることなら公表したいと考えています。



 幼稚な「大人のおとぎ話」に、拙い文と絵にお付き合いしてくださった皆々様方に心よりの感謝を申し上げ、あとがきに代えさせていただきます。


 みなさまに、佳き波動のあらんことを。


 幻怪歴二万二千十五年吉日

 蝦夷 漫筆

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