第七話 私の神様、実はできる男!
神の力が使えるようになって、世界がより鮮明に見える。
モニターの操作もできるようになったし、私はとても気分がいい。
「科学技術班ヴァルナス不正合成により権限剝奪」
ふと天界の新聞を確認すると、昨日の件が載っていた。
二人で事件を解決した。その誇らしさが、さらに私の気分を上げる。
「昨日の件、新聞にも載ってますね」
「あぁ、そのようだね…」レグルスさんはふと思念体見つけると指をパチンと鳴らした。
思念体は輝く光を放ち消えていった。
「あぁ、すまない。職業柄かうまれつきか、思念体を呼び寄せやすくてね…。
それで思念体を消す権限をもらっていて、つい癖で、神の力で思念体を消すときに、指を鳴らしてしまうんだ。気を付ける…」
それを聞いて、私も指をパチンと鳴らした。
生命体への干渉はできないが、同じように輝く光を放つ演出効果は出すことができた。
「いえ、そんなことないです…。理由があるのであれば大丈夫ですし…。それに…」
…かっこいい……。
「ん?何か言ったか?」
「いえ、何も言っていないです…」
「そういえば、説明がまだだったね…」
レグルスさんは、私に起こっていた出来事を簡単に説明してくれた。
天界でおきた思念体の大量発生という事件の後、私はヴァルナスによって体を奪われ人形に封じられていた。
審律官であるレグルスさんは、その調査を担当していたみたい。
私が、神の力が使えなかったのは、もちろん体が人形だったから。
思念体が見えなかった事も人形だったせいね。
天界では、当初からヴァルナスが怪しいと踏んでおり、私の体もそこにあると考えていた。
それで私をレグルスさんのお使いの天使にして、一緒にヴァルナスの捜査をさせたみたい。
「そういえば、神の力も戻ったし、元の仕事に戻ることもできるがどうする?」
「せっかく新聞にも載ったし、しばらくはこの仕事を続けさせてもらおうと思っています。
他のお使いの天使もいないようですし…」
「私は、普段お使いの天使は断っているのだが…。ミレイユがそういうのであればそうしよう」
気分がいいと、何でもない日常なのに、こんなにもときめいてしまう…。
私はこの一連の出来事を誰かに知らせたくて、最近調査で知った星の小説サイトに書き込んだ。
タイトルはもちろん…。
第一章 「私の神様、実はできる男!」 完
天界の一室。
新聞を読む神。
「この記事は気に入らないな…。さて、どうしたものか…」
少し考えた末に、指を鳴らした。
天界上層部が持つ無線機が空中に出現する。
「捕まったやつがいる。時間を巻き戻せ…。戻す時間はそうだな……。……」
天界の時間の巻き戻しは、いかなるものも許されない絶対の禁忌。
その絶対の禁忌がいとも簡単に破られ、天界の時間は巻き戻っていった…。
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