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天界に異変が起きてます  作者: よむよみ
第五章

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第三十二話 合成獣キメラの完成系

私たちは初めのうちは善戦していた。


メモリナが銃で遠隔攻撃、ホープ様は神の力で魔法の杖を作り火・氷・雷を生み出し攻撃、ルミエルは得意の精霊術で精霊を呼び出して戦っている。

私は、ダメージを受けた味方の回復や、補助に徹していた。


ただ、少しずつ劣勢になってくる。


徐々にこちらの行動が読まれ始める。合成獣の頭脳はとても賢いようだ。私たちを観察し行動を読み、それを繰り返して精度を上げている。

攻撃しても先回りして避けられるうえに、カウンターを受けることが増えてきた。

そもそもこちらの攻撃が、硬くて頑丈な合成獣の装甲にはじかれている。


私たちは、合成獣の正確な予測に基づき、私たちは徐々に一か所に集められ、敵の大きなしっぽで一度に全員弾き飛ばされてしまった。


もちろん、私たちの体も頑丈に作られている。ぎりぎりのところで防御に徹し、大きな被害は防いだ。

ホープ様がつぶやく。

「私たちってやっぱり戦闘に慣れていないわね…。このままだとやられちゃう…」

ルミエルがそのつぶやきに答える。

「少し私に任せてもらえないかな?ちょっと試してみたい」

「みんなで戦ってもダメだったのに、一人で戦えるの…?」

私は、ホープ様の服を引っ張り、ルミエル一人に戦わせることにした。


精霊のルミエルは姿を成人に変え精霊の力で杖を作り、合成獣に立ちはだかる。

「ふふっ、この合成獣に精霊一人で立ち向かう気か…。笑わせてくれる…」


ルミエルがじわりと近づいていく。

先に動いたのは合成獣だった。ゴーレムの重い手を振りかざす。

ルミエルは飛び上がり、ふわりとかわす。

そこへ、合成獣のしっぽの攻撃が襲い掛かる。

ルミエルは杖に精霊の力を込めて、しっぽの攻撃を叩いてそらす。


ルミエルは合成獣の攻撃を見て、一つずつ丁寧にかわしていく。

合成獣の頭脳も攻撃しない相手の予測は意味がないようだ。

「でも、これって防戦一方じゃない?大丈夫かしら?」ホープ様はつぶやいた。


合成獣の圧倒的な力に最初は気をよくしていたヴァルグレアも、気づいたようだ。

「守ってばかりでは、勝利はできないぞ?時間稼ぎのつもりか?さっきまで使っていた精霊術はどうした?」


ルミエルは一瞬笑った。ヴァルグレアには気づかれないように、確かに短い間だけど、笑みを浮かべたのを私は見逃さなかった。


ルミエルは今までそらしてきたしっぽの攻撃を、防御した。要所へのダメージを適切に防ぐも、力任せに吹き飛ばされる。

「ルミエル!」

ホープ様が叫び駆け寄ろうとするのを、私は腕をつかみ止める。

「もう少し見守っていましょう…。多分、大丈夫だから…」


「ほら、守ってばかりでは勝てないぞ?次はどうする?」ヴァルグレアは余裕の表情を浮かべていた。


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