第二話 レグルスさん
私は神様のお使いの天使ってお話はしたと思うけれど、肝心の神様を紹介していなかったわね。
私の神様は、レグルスっていうの。審律官をしている。
今、レグルスさんが調査に向かっている地球の言葉でいうと、おそらく警察官といったところかしら。
天界にもいくつか規則があって、それを遵守しているか確認するお仕事。
レグルスさんの今回の調査は、地球の悪魔学の調査。
悪魔の召喚は、天界では禁じられているの。
ただ、悪魔学なんてどの星でも、少なくとも一度は通る道。
多くの場合、悪魔が本当に召喚されちゃったりなんてこともなく、無害で問題はない。
だけど、時折、その星の生命体を悪用して本物の悪魔を召喚しちゃう悪者がいるの。
そういう悪者が関係していないか、調査する仕事ってことね。
ちなみに、悪魔学ってのは、神学に対抗する学問。
災害とか悪いことがあったときに、救済を与える神様に対し、悪いことを起こしたり人をそそのかしたりする悪魔。
その悪魔の事を体系的にまとめた学問のこと。
この地球上では、私はよく知らないけれど、グリモワール(魔術書)群っていうのが有名らしい…。
大きな天災とか続いちゃうとどうしても、神様とか悪魔とか考えたくなっちゃうのは、知的生命体なら仕方のない事。
地球では以前、魔女狩りといって、多くの女性が特に理由なく犠牲になるひどい儀式が行われたみたいね…。
でも、その後は、科学や社会が順調に発展し、ひどい儀式は行われなくなっている…。
文明の発展に伴い、科学や社会性が優先されるようになっているし、特に大きな問題はないように思える。
軽く調べても悪魔が実際に召喚されている形跡はないし、レグルスさんも、そろそろ「特に問題ない」って戻ってくるんじゃないかしら…。
「ただいま、特に問題なかった」ほら、やっぱりすぐに戻ってきた。
「はい、調査、お疲れ様です。報告しておきますね。
それよりレグルスさんが調査に行っている間に、ミカエルっていうお隣のお使いの天使さんが、引っ越しのご挨拶にいらっしゃいましたよ。
お隣さんの神様はホープっていうらしいです。今度、ご挨拶が必要ですね。
あと、その時にいただいた紅茶です。よろしければどうぞ」
「お隣さんは、ホープとミカエルっていうんだね。それと、紅茶ありがとう。いただくよ」
「…。…」レグルスさんちょっと無粋なのよね…。もう一言、感想ぐらいあってもいいと思うんだけど…。
「ところで、今度開かれる生命コンテスト、どうなさるんですか?」
「ああ、参加する予定だよ。まあ、誰でも参加できる気楽なコンテストと聞いているし、簡単なものでいいと思っているよ」
「そうなんですね。ちょっと楽しみです」
「たいそうなものではないんだ…。以前調べていたのをふと思い出した、本当にジョークみたいなつもりだから、あまり期待しないでくれよ…」
ふーん。そういうものかしら…。
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