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泡沫のフォス  作者: アリスノア
0章:少年期
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プロローグ


 最初に感じたものは、身体が浮力に押し上げられ、『何か』の中で浮上していく感覚。


 『何か』の中は心地よくて、ずっとこのままでもいいと思えるくらいだった。


 ゆっくり、ゆっくりと。どれだけの時間、揺蕩っていたか。


 浮上し続けて、僕は天井へと到達した。


 天井の上には水面がある。


 僕は水面に上がらなければいけない気がして、天井を力の限り押し上げた。


 でも、天井はびくともしなかった。


 どれくらいそうしていたか、いつしか僕は解け始めていた。


 おぼろげな意識の中で、あぁ、自分は消えるんだ、と。


 自分は何だったのか。何のために意識を持ったのか。


 さっぱり分からない。


 消えることに残念さも、悲しさも無い。


 消えるんだ。


 その刹那、自分の内側で何かが動いた、気がした。


 ―――消える勿れ。


 ―――紡ぐといい。


 ―――貴公だけの、物語を。


 そこで、意識が途絶えた。

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