表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

先祖に蛇女がいるそうだけども、それが何を意味するのかわからない

作者: 金銅才狸



 家の先祖には蛇女を口説き落とした猛者がいるそうな。


 当然にして俺にも蛇女の血が入ってる。

 しかしそれが何を意味するのかわからん


 爺も親父も歴史に全く興味がね〜

 なので断片的にババとははからしか聞いてね〜


 しかしババもははも家に嫁入りして来た人間だからあんまり詳しくね〜のである。


 いや、他の事は聞いた。

 しかし蛇女の事だけは、聞いてないっぽい

 親父も爺も笑いながらはぐらかした。


 なんだろな?

 なんか色ゴトか?

 

 先祖を遡ると、一人有名な家系の女を嫁にとった奴が一族にひとりおる。


 そいつかと思ったが、かろうじて俺とは血がつながって無いっぽい。

 その有名人にも蛇の逸話無いしな


 後は蛇神信仰が裏にある地域に先祖いたので、そっちが本命っぽい。

 そうなると調べるのはほぼ無理だ。


 本当に昔話の類の話になって

 その地域のヤバイ話は

 書物には絶対に足跡残さない

 口伝でしか伝わらない


 隠れキリシタンの話とかも口伝でしか残ってないからな〜

 書物で残して見つかると、連座で死刑の時代だったしなぁ

 意外と過去の日本では命が軽かった


 それだけにクソゥ

 口伝で伝えないといけないことを伝えずに、ほぼ一族の家系図伝承にのこってる事だけしか口伝で教わって無い。


 普通逆やろ。


 なんで書物に残ってる事だけ教えてて、

 書物に残せない口伝、伝えとらんねん。

 ………俺はいったいナンの血を引いとるんや


 蛇女か

 ソレはわかる

 蛇女って何の隠語やねん。


 意味がわからんけども

 ワイは蛇やで


 そう名乗ってイインカ?

 それすらわっけわからんわ


 人蛇、いわゆる華僑かなぁ?

 でもたぶん鎖国中の江戸時代だしなぁ

 蛇女だし

 女の人蛇とかまずありえんな


 もっと前の時代だったらわからんけども

 そういや、何時の時代の話かもわからんわ


 やっぱり蛇神信仰かねぇ?

 そういや我が家の守り神、白蛇だわ


 ワイは猫飼って夏に蛇を取らせてるけども

 毒蛇怖いんだ。

 う〜む。

 蛇をペットにしてた先祖に喧嘩うってんな俺は。


 昔話で小動物を中動物が狩って

 中動物を大動物が狩る

 大動物をくまが狩る

 そのクマを猟師が狩るのをためらった

 クマを狩ると自分は何に狩られるんだ?

 みたいな昔話があるけども


 家の先祖は蛇を飼ってた

 その息子は小動物を飼ってた

 ある日蛇が小動物の檻を壊して

 息子のペット、小動物を食べた


 それを見た息子は怒って蛇を殺した

 我にかえった息子は


 俺のペットを蛇が殺した

 その蛇を俺が殺した


 親父のペットを殺した俺は

 きっと親父に殺される

 と

 逃げ出したそうな


 家の先祖何やってんだか?

 頭に血がのぼったら

 落ち着くまで行動するな

 って類の戒めなんだろうけども


 こんな口伝残すなら、

 蛇女の口伝を詳しく教えてほしかった

 たぶん蛇神信仰なんだよなぁ


 まだ蛇神信仰のこってるのかね?

 残ってたら探るにしても、

 それはそれで近づくのは怖いなぁ。


 家は他の親族と関係疎遠やし

 う〜む。

 生きてるうちに正解にたどり着けるかなぁ


 蛇男の伝説が残ってる他家とかもあるけども。

 口伝を教えてもらうとかは

 無理だろうしなぁ


 幸運が無きゃ無理だが、

 頭のどっかに置いとけば案外そのうち

 ひょっこりわかるかもしれん。


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ